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第一部ルート5「つばさ」
侵入2
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私達は養殖場のそばの茂みに隠れて様子を伺っている。
「操られてる天人達が上空で警戒しているって事は、ハクシ達の身に何かあったのかもしれない…」
そんな事をボソリとアサトが呟いた。
ありえない話では無いが信じたくはない。
そうじゃないと思い込んで、私達は一旦様子を見ることにした。
もしかすると天人達を巻いた後、迂回して合流するつもりなのかもしれない。
しかし、しばらく時間が経っても動きは無かった。
空を飛んでいる天人達は動きを見せず警戒態勢。
入口には誰の出入りも確認出来ない。
「少しあたりを見渡してくるよ。」
アサトはそう言い残し、身を隠しながら周囲を探索し始めた。
私は一人で見張りを続ける。
動きは一切変わらない状況である。
ぼーっとしながらさっきのロボットをアサトが無力化した事を思い出す。
結局超回復の事しか話してくれていないので、どういう魔法を使ってあのロボットを倒したのか聞いていない。
「後でちゃんと聞こう…。」
ボソリと呟いた時だった。
「なにを誰に聞くのですか?」
アサトとは声が全く違う音が耳元に不気味に囁いた。
気づいた時には反応が出来ず、後ろから覆いかぶさるように腕を持たれ倒される。
「痛っ!」
「おっとそれ以上動くと折れますよ?いいんですか?」
うつ伏せのまま腕を反対方向に反らされて、折れる一歩手前で力の加減をつけている。
「それで何を聞くのです?シエルちゃん?」
なんでこいつは私の名前を知っている…。
私は激痛に耐えながら恐怖と葛藤しつつ反抗的な態度を取る。
「何もあんたに話すことなんか…ないわ…。それより…なんで私の…名前を知ってるの…。」
「質問を質問で返さないでくださいよ。ちゃんと抽象的じゃなく具体的に話して頂けないと本当に折りますよ?」
少しづつ腕を反らす力が強くなる。
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃ…。」
折られる…本当に折られる…。
言葉に出来ない叫びが、森の奥へと駆け抜ける。
「ラストチャンスです。さぁ具体的に何を誰に聞くのですか?」
ふわっと腕が折れる手前で、押さえつけていた人物が上からいなくなる。
瞳には涙が溢れんばかり溜まってボヤけていた。
数秒後に着地音と、いつもの安心できる声が聞こえた。
「シエル!大丈夫か!!」
「酷いですね~。あと少しで折れたのに…。」
理由はどうあれ元々折るつもりだったのか…。
涙を拭い腕が付いていることを確認しつつ、目の前に立つ機人を睨みつけた。
「操られてる天人達が上空で警戒しているって事は、ハクシ達の身に何かあったのかもしれない…」
そんな事をボソリとアサトが呟いた。
ありえない話では無いが信じたくはない。
そうじゃないと思い込んで、私達は一旦様子を見ることにした。
もしかすると天人達を巻いた後、迂回して合流するつもりなのかもしれない。
しかし、しばらく時間が経っても動きは無かった。
空を飛んでいる天人達は動きを見せず警戒態勢。
入口には誰の出入りも確認出来ない。
「少しあたりを見渡してくるよ。」
アサトはそう言い残し、身を隠しながら周囲を探索し始めた。
私は一人で見張りを続ける。
動きは一切変わらない状況である。
ぼーっとしながらさっきのロボットをアサトが無力化した事を思い出す。
結局超回復の事しか話してくれていないので、どういう魔法を使ってあのロボットを倒したのか聞いていない。
「後でちゃんと聞こう…。」
ボソリと呟いた時だった。
「なにを誰に聞くのですか?」
アサトとは声が全く違う音が耳元に不気味に囁いた。
気づいた時には反応が出来ず、後ろから覆いかぶさるように腕を持たれ倒される。
「痛っ!」
「おっとそれ以上動くと折れますよ?いいんですか?」
うつ伏せのまま腕を反対方向に反らされて、折れる一歩手前で力の加減をつけている。
「それで何を聞くのです?シエルちゃん?」
なんでこいつは私の名前を知っている…。
私は激痛に耐えながら恐怖と葛藤しつつ反抗的な態度を取る。
「何もあんたに話すことなんか…ないわ…。それより…なんで私の…名前を知ってるの…。」
「質問を質問で返さないでくださいよ。ちゃんと抽象的じゃなく具体的に話して頂けないと本当に折りますよ?」
少しづつ腕を反らす力が強くなる。
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃ…。」
折られる…本当に折られる…。
言葉に出来ない叫びが、森の奥へと駆け抜ける。
「ラストチャンスです。さぁ具体的に何を誰に聞くのですか?」
ふわっと腕が折れる手前で、押さえつけていた人物が上からいなくなる。
瞳には涙が溢れんばかり溜まってボヤけていた。
数秒後に着地音と、いつもの安心できる声が聞こえた。
「シエル!大丈夫か!!」
「酷いですね~。あと少しで折れたのに…。」
理由はどうあれ元々折るつもりだったのか…。
涙を拭い腕が付いていることを確認しつつ、目の前に立つ機人を睨みつけた。
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