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第一部ルート4「動き出す歯車」
始まり13
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私達は森の中を硬い実を上手く囮に使い、警備ロボットを巧みに誘導させながら枝を上手く渡って移動していた。
ある程度建物に近づくと、ひらけた場所の手前で息をひそめる。
ロボットが平地に多すぎて、このまま突っ切って中に入ることは不可能である。
危険を承知の上である程度ロボット達を同じ方法で誘導した後に、全力で駆け抜けるという作戦を立てた。
丁度目の前に見えている場所が、私達が最初にいた場所。
きっと屋上にいるシエル達もミラージュホログラムシステムの為にそこへ向かうはずだ。
予定道理にロボットを誘導して拡散させて直線上に走り抜けるスペースを作る。
「準備は出来た?」
「いつでも大丈夫よ。」
私達は3,2,1の合図で同時に飛び出した。
拡散しているロボット達は、一斉に中央に集まりだす。
走り抜けている後ろを砂埃を巻き上げながら着弾している。
もう少しで建物の中へ侵入できるゴール目前に、突然足元を何かに掴まれた。
縦揺れをしながら地面が盛り上がり、巨大なロボットが地中から這い出る。
「アリル!」
アサトの声が平地に響き渡った。
私は足を機械のアームで逆さ吊りの状態でつるし上げられている。
「な、なんなのよ、このバカでかいロボットは!!」
地中に潜んでいるとか予測不可能の反則技である。
ずっと追いかけながら撃ち続けているロボット達が、私に一斉に標準を合わせ射撃準備を開始する。
今度こそ終わりを覚悟して全身の力を抜いた時、それと同時に思いがけない光景が目に入ってきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「え?ポルテ?」
ポルテが建物の方向から飛んできた。
一瞬だけ目を飛んできた建物の窓にやると、ハクシが投げ終わった姿勢でこちらを見ながら止まっている光景が見えた。
次の瞬間に足を掴まれていたアームの腕を根こそぎ切り落とし地面に落下させた。
私はその衝撃で空中に投げ出されて、勢いよく地面に転がった。
ポルテも同時に受け身も取れず、同じく勢いよく縦に回りながら吹っ飛ばされていた。
受け身は取ったものの思いのほか打ち所が悪く。呼吸ができない状態になった。
「くっ、ふぁっはっ…」
ポルテは仰向けにゆっくりと滑り制止する。
敵の攻撃はまだ終わっておらず切られた腕と反対側を振り下ろした。
「ふんっ!」
力強い掛け声と共にハクシが腕をクロスさせて、振り下ろされた腕を防いだ。
すぐに私の元へシエルが大きい中華鍋をかぶりながら駆けよって来た。
「このプログラムの使い方がわからないの!」
起死回生の一手であるミラージュホログラムシステムである。
先に回収してくれていたらしい。
「か・・・こ・・・くっぁ・・・」
私は息ができず満足にシステムの起動コードを説明できない。
その間に踏ん張っていたハクシが支えきれなくなりそうになり、アサトが参戦する。
「今さっきポルテは何をしたの?」
踏ん張ってるハクシに空気を読まず質問している。
「本人曰く、爪で引っ搔けば切れるらしい。」
さっき腕が落ちた理由は、ハクシがポルテを投げて爪で切ったらしい。
そんなことはどうでもいい…
一言しゃべるだけでプログラムが使えるのに、こんな大事な時に私は…
なんて思っていると、ほかの囲んでいた警備ロボット達が私達5人に標準を合わせてきた。
「これはまずいな…」
冷静なハクシの判断が逆に私をイラっとさせられた。
イラっとした時に、ふと昔の事を思い出す。
ミラージュホログラムを誤って壊してしまった時にどうなったのかを…
私はシエルからシステムをするっと奪うと、ひと思いにへし折った。
ある程度建物に近づくと、ひらけた場所の手前で息をひそめる。
ロボットが平地に多すぎて、このまま突っ切って中に入ることは不可能である。
危険を承知の上である程度ロボット達を同じ方法で誘導した後に、全力で駆け抜けるという作戦を立てた。
丁度目の前に見えている場所が、私達が最初にいた場所。
きっと屋上にいるシエル達もミラージュホログラムシステムの為にそこへ向かうはずだ。
予定道理にロボットを誘導して拡散させて直線上に走り抜けるスペースを作る。
「準備は出来た?」
「いつでも大丈夫よ。」
私達は3,2,1の合図で同時に飛び出した。
拡散しているロボット達は、一斉に中央に集まりだす。
走り抜けている後ろを砂埃を巻き上げながら着弾している。
もう少しで建物の中へ侵入できるゴール目前に、突然足元を何かに掴まれた。
縦揺れをしながら地面が盛り上がり、巨大なロボットが地中から這い出る。
「アリル!」
アサトの声が平地に響き渡った。
私は足を機械のアームで逆さ吊りの状態でつるし上げられている。
「な、なんなのよ、このバカでかいロボットは!!」
地中に潜んでいるとか予測不可能の反則技である。
ずっと追いかけながら撃ち続けているロボット達が、私に一斉に標準を合わせ射撃準備を開始する。
今度こそ終わりを覚悟して全身の力を抜いた時、それと同時に思いがけない光景が目に入ってきた。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「え?ポルテ?」
ポルテが建物の方向から飛んできた。
一瞬だけ目を飛んできた建物の窓にやると、ハクシが投げ終わった姿勢でこちらを見ながら止まっている光景が見えた。
次の瞬間に足を掴まれていたアームの腕を根こそぎ切り落とし地面に落下させた。
私はその衝撃で空中に投げ出されて、勢いよく地面に転がった。
ポルテも同時に受け身も取れず、同じく勢いよく縦に回りながら吹っ飛ばされていた。
受け身は取ったものの思いのほか打ち所が悪く。呼吸ができない状態になった。
「くっ、ふぁっはっ…」
ポルテは仰向けにゆっくりと滑り制止する。
敵の攻撃はまだ終わっておらず切られた腕と反対側を振り下ろした。
「ふんっ!」
力強い掛け声と共にハクシが腕をクロスさせて、振り下ろされた腕を防いだ。
すぐに私の元へシエルが大きい中華鍋をかぶりながら駆けよって来た。
「このプログラムの使い方がわからないの!」
起死回生の一手であるミラージュホログラムシステムである。
先に回収してくれていたらしい。
「か・・・こ・・・くっぁ・・・」
私は息ができず満足にシステムの起動コードを説明できない。
その間に踏ん張っていたハクシが支えきれなくなりそうになり、アサトが参戦する。
「今さっきポルテは何をしたの?」
踏ん張ってるハクシに空気を読まず質問している。
「本人曰く、爪で引っ搔けば切れるらしい。」
さっき腕が落ちた理由は、ハクシがポルテを投げて爪で切ったらしい。
そんなことはどうでもいい…
一言しゃべるだけでプログラムが使えるのに、こんな大事な時に私は…
なんて思っていると、ほかの囲んでいた警備ロボット達が私達5人に標準を合わせてきた。
「これはまずいな…」
冷静なハクシの判断が逆に私をイラっとさせられた。
イラっとした時に、ふと昔の事を思い出す。
ミラージュホログラムを誤って壊してしまった時にどうなったのかを…
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