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第16話 寝室【達也】
しおりを挟むある日、会社に提出する書類を家に忘れ、確認のために家に電話したが、美羽ちゃんが出ない。
家に戻ると、家の鍵はかかったままだったが、なぜか父さんの靴があった。
書類はダイニングテーブルの上にあった。
しかし靴の主である父さんの姿がない。
…美羽ちゃんもいない。
なぜか嫌な予感がして寝室に近づくと、ドアが半開きで中が見えた。
角度の関係で、多分向こうからはこっちの様子は分からない。
美羽ちゃんが、湯気を上げそうな全裸で、全裸の父さんに抱かれていた。
俺に抱かれたときには到底上げないような、ドロドロに甘い嬌声を上げている。
顔は見えないが、「女」を全身で表現しているような痴態だ。
俺は茫然として外に出た。
炎天下なのに体が震えている。
二人とも、俺がガレージに車を入れる音にも気づかずにセックスに没頭していた。
そんなことに気づいたのも、大分経ってからだった。
父さんが美羽ちゃんを「美人になる」と褒めていたことと、俺自身が美羽ちゃんを母さんに似ている気がしていたことを思い出す同時に、「あそこの奥さんは、若い男とデキて家を出ていった」と、口さがない連中が、家を出た母さんのうわさしていたことを、うっすらと思い出していた。
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