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この頃急に、すっかり女の子になっちゃって
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「料理なんかからっきしで、あいつが作るくらいなら三徹明けでも俺が作った方がマシって感じだったんだ」
「さんてつって何?」
「三日間の徹夜? って前言ってた気が」
二人がコソコソと三徹について話し合っているが、三徹の意味なんかどーでもいいんだよ!
「とにかく。気に入らねえと速攻で腹パンくれるようなクソガキだったゆずがさぁ、なんかこの頃急に、すっかり女の子になっちゃって」
「え……ちょっと待って、ゆずちゃんてそんな感じだったの」
「そんな感じだったんだよ、昔はな」
「そんなぁ、ゆずちゃん」
昔っつっても一年も経ってない、結構直近の話だよちくしょう。
動揺を隠せないプラグ王子とは違って、リストは落ちついたもんだ。「良かったじゃないか。いい方に変わったんだろ?」とかめっちゃ普通に返してくる。
「いいんだけどさぁ。なんかこう、寂しいっつうか」
「アホか君は、子離れ出来ないママか!」
ぐっ……プラグ、王子のくせにツッコミが地味に厳しい。言葉は別にいいけど、いちいちチョップ付きなのが地味に痛いんだよ。ゆずへの態度と違い過ぎではなかろうか。
「絶対! 絶対に今のゆずちゃんの方がいい! ゆずちゃんの成長に乾杯だ! なぁリスト」
力説するプラグ王子に対しても、リストは鷹揚に笑って答える。
「はは、俺はツンツンした子がたまに見せる恥じらいとか、俺だけに可愛いとか、結構そういうのがぐっときますから。そもそもの警戒心丸出しなゆずちゃんも可愛かったけど」
マジでか……!
あの乱暴者で粗忽者な譲時代のあいつでもいいのか……変わったヤツだな。
ああでも、そういやぁこいつの好きな娘って俺の愛しのキャッシュちゃんだっけ。キャッシュちゃんはクーデレだ。中盤はツンデレだ。そして最後は恋人限定のデレ子ちゃんだ。
うん、納得。
最初は靡かない娘を時間をかけて落とすのが好きなわけだな、結構アレだなこいつ。あ、俺もか。俺もキャッシュちゃん推しだしな。
そう言えばリストのヤツ、キャッシュちゃんとどれくらい仲良くなっちゃってるんだろうか。まだリストからキャッシュちゃんをどう思うかについては聞かれた事がない。って事は、まだそこまで仲は深まっていないのだろうか。
実はキャッシュちゃんを超えるくらいゆずとの仲が超深まってるとか、恐ろしい事が起こってたりするんだろうか。
うわぁ、超気になる。
とりあえず、リストとキャッシュちゃんの間の好感度の高まりについては、俺が詳細を知る事が出来ない。
「さんてつって何?」
「三日間の徹夜? って前言ってた気が」
二人がコソコソと三徹について話し合っているが、三徹の意味なんかどーでもいいんだよ!
「とにかく。気に入らねえと速攻で腹パンくれるようなクソガキだったゆずがさぁ、なんかこの頃急に、すっかり女の子になっちゃって」
「え……ちょっと待って、ゆずちゃんてそんな感じだったの」
「そんな感じだったんだよ、昔はな」
「そんなぁ、ゆずちゃん」
昔っつっても一年も経ってない、結構直近の話だよちくしょう。
動揺を隠せないプラグ王子とは違って、リストは落ちついたもんだ。「良かったじゃないか。いい方に変わったんだろ?」とかめっちゃ普通に返してくる。
「いいんだけどさぁ。なんかこう、寂しいっつうか」
「アホか君は、子離れ出来ないママか!」
ぐっ……プラグ、王子のくせにツッコミが地味に厳しい。言葉は別にいいけど、いちいちチョップ付きなのが地味に痛いんだよ。ゆずへの態度と違い過ぎではなかろうか。
「絶対! 絶対に今のゆずちゃんの方がいい! ゆずちゃんの成長に乾杯だ! なぁリスト」
力説するプラグ王子に対しても、リストは鷹揚に笑って答える。
「はは、俺はツンツンした子がたまに見せる恥じらいとか、俺だけに可愛いとか、結構そういうのがぐっときますから。そもそもの警戒心丸出しなゆずちゃんも可愛かったけど」
マジでか……!
あの乱暴者で粗忽者な譲時代のあいつでもいいのか……変わったヤツだな。
ああでも、そういやぁこいつの好きな娘って俺の愛しのキャッシュちゃんだっけ。キャッシュちゃんはクーデレだ。中盤はツンデレだ。そして最後は恋人限定のデレ子ちゃんだ。
うん、納得。
最初は靡かない娘を時間をかけて落とすのが好きなわけだな、結構アレだなこいつ。あ、俺もか。俺もキャッシュちゃん推しだしな。
そう言えばリストのヤツ、キャッシュちゃんとどれくらい仲良くなっちゃってるんだろうか。まだリストからキャッシュちゃんをどう思うかについては聞かれた事がない。って事は、まだそこまで仲は深まっていないのだろうか。
実はキャッシュちゃんを超えるくらいゆずとの仲が超深まってるとか、恐ろしい事が起こってたりするんだろうか。
うわぁ、超気になる。
とりあえず、リストとキャッシュちゃんの間の好感度の高まりについては、俺が詳細を知る事が出来ない。
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