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ディーノの恋を応援してみる

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「大丈夫だって! つーかさ、ディーノはどうなんだよ」

「俺?」

「そう。好きなんだろ? ルーフェルミちゃん」

「……っ!」


うわっ! 真っ赤になったし!


「い、いつから気付いてた?」

「割と前から」


うわ、マジか……と呟きながら膝をついてしまった。

すまん、ゲーム攻略の関係上知ってただけで、ディーノが分かりやすく熱い視線を送ってたとかそういうわけじゃないんだが……ぶっちゃけるわけにもいかないし。


「で? どうなんだよ」


気まずいから、いっそさらに突っ込んで聞いてみる事にした。


「どうもこうも。ルーフェルミさんは全然気付いてないからな、多分」


ああ、天然だもんな。ポヤポヤ~として、全力でスルーしてそうだ。


「どうするんだ? ルーフェルミちゃんはストレートにハッキリ言わないと分かってくれないと思うぞ?」


100%いい人認識の友達止まりだと断言できる。


「だよなぁ。分かっちゃいるんだが」


ディーノが珍しく歯切れが悪い。まだ告白出来るほどの距離感になれていないって事なんだろう。

仕方ない、ここは一丁、俺がひと肌脱いでみるか。


***


翌日俺は錬金釜の前に陣取って、日がな一日錬金に明け暮れた。

ルーフェルミちゃんは可愛い小物が大好きだから、凝った細工の愛らしい箱とかを贈れば、きっと喜んでくれる筈だ。

ディーノと相談した結果、小さくて冒険にも持って行けそうな、チェーン付きの携帯アクセサリーボックスをプレゼントする事になった。

そして今、ディーノは小箱の飾り石になる素材を探しに行っている。ルーフェルミちゃんの髪色に似た淡いピンクの石をゲットしてくる筈だ。

そろそろ他の調合、目処がたったんだけど、まだかな。ソワソワと落ち着きなく部屋の中を行き来していたら、いきなり凄い勢いでドアが開いた。


「すまん! 遅くなった! 色々あって」


汗だくで息も荒いし相当急いで帰ってきたんだろう。とりあえず水とタオルを出してやり、ディーノが息を整えている間に採って来た石を選別する。


「えらく沢山採って来たな」


しかも色もバラバラなんですが。そんな事してるから遅くなるんだよ……とは、可哀想だから言わないでおく。

「それが、洞窟でルーフェルミさんと偶然一緒になって」


えっ!?


「彼女があれも可愛い、これも可愛いってはしゃぐもんだから、つい」

「何その美味しい展開」


こういう時に言うんだろうな、『リア充爆発しろ』って。

ちくしょうニヤニヤしやがって。俺がひと肌脱がなくても、距離感相当縮んだんじゃねぇか?


「今日採った石で何かプレゼントするって約束してきた」


応援してても微妙にムカつくのって不思議だな。
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