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第5章 神々の異世界 ~天神回戦 其の弐~

第140話 二重異世界生活

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 自由が利かず、重かった身体に力がこもったみたいだった。
 意識が覚醒に向かって、低いところから高いところへと高速で上がっていく。
 手と足を懸命に動かし、水を掻くような感覚を覚える。

 それはまるで、沈んでいた水底みなそこから浮き上がる感覚に似ていた。
 そういえば、以前もこの世界で目覚めた時は浮上を思わせるイメージが強かった気がする。

『めざめなさい……』

 いつか聞いたかもしれない安らかなる呼び声。
 声を聞くのと合わせ、頭を手の平が優しく往復している心地よい感触があった。

 さすりさすりと、どうやら頭を撫でられているようである。
 目をぱちりと開けた。

「朝陽っ!」

 大声をあげながら、やけに反応良く身体が跳ね起きる。
 今回の目覚めは殊更ことさらに鮮烈であった。

 雛月からこの上もない希望を与えられたから。
 また朝陽と会える。

 希望への道筋が示され、これからの試練に対してのやる気が全く違う。
 但し、力強く上体を起こした瞬間──。

 ごつんっ!

 いきなりの強い衝撃がおでこの辺りに襲い掛かってきた。
 ちかちかっと、目の前に星が散らばった。

「いってぇ!?」

「うがーっ!? 痛いのじゃー! な、何をするのじゃぁー!?」

 頭に激痛が走るのと同時に、自分の声に重なって悲鳴があがった。
 傍らに小さい何かがいて、叫び声をあげながらごろごろ転がり回っている。

 そこにいたのは幼い少女だ。
 赤くなった額を押さえつつ、ぶるぶると震えて起き上がる。
 
 白い襦袢じゅばん寝間着ねまきを着ていて、長い髪の毛を下ろした座敷わらしのような姿の少女だった。

「あ、日和ひより……」

 もののけと見間違った少女の名が口をついて出た。

 じんじんとした痛みを頭に感じながら、自分を取り巻く状況を把握していく。
 身体と四肢に鋭敏な感覚が伝わり始める。

「そうか、次の異世界はやっぱりここになるのか……!」

 視線を落とす両手の平を握ったり開いたりしてみる。
 やはり相変わらずこの身体は動きやすくて軽く、何より縮んでいて小さい。

「うぐぐ……。何やら眠りながら難しい顔をして唸っておったゆえ、心配して頭を撫でて優しく起こしてやろうとした矢先にこの仕打ちとは──」

 日和と呼んだ、不機嫌そうな座敷わらし少女が唸るように言う。

「──みづきめぇ……」

「……俺は、みづき!」

 自分の名を呼ばれ、完全に覚醒する。
 改めて状況を冴え渡る頭で認識した。

 外はまだ早朝なのか、障子しょうじの向こうは薄く白んでいる。
 そこは年季の入った和の家屋で、土間どま続きの板間の部屋であった。
 すぐ隣にある囲炉裏いろりの炭と灰と、ちょっとかび臭い布団の匂いが鼻をつく。

 ここは、とある神社に併設された母屋おもやである。
 そして、目の前にちょこんと座る、少女に見えるのは自分が仕える女神。

 創造の女神、合歓木日和ノ神ねむのきひよりのかみ──、通称日和である。

 あちら側の異世界のエルフ姉妹と再会できた時同様、みづきの口許は緩んだ。

「ずっと見ててくれたのか」

「うむ、そうじゃよ。何か怖い夢でも見ておったのか? 難儀そうな寝顔のおぬしは、うなされるやや子のようじゃったぞ。ほれ、よしよし、もう大丈夫じゃ」

 立ち上がり、布団に腰を下ろすみづきに手を伸ばして再び頭を撫で始める日和。
 目覚める前、雛月にされていたことを思い出して見つめ返す。

「……」

 無言の内に、意識が二巡目のこちら側の異世界をすっと受け入れる。

 神々の異世界、天神回戦の世界の再開にはもう驚くことはなかった。
 始まるとわかっていれば焦ったり、慌てたりしないものだ。
 そう感じながら、みづきはいよいよもっての確信を得た。

──確定したな! これは二重の異世界召喚なんだ! しかも同時進行ときた!

 薄々と予想はしていたが、我が身に降りかかった事態のとてつもなさを感じる。

 二重異世界生活。

 各世界で課せられる使命は片手間で終えられるほど簡単ではない。
 順序通りに並行して進む、異世界奇譚きたんに脅威を感じずにはいられない。

 しかし、まだ明確ではないものの、この試練の先に待つ願いの成就を思えばそのくらいはどうということではない。
 みづきは笑みを浮かべる。

「世話をかけたみたいだな。ありがとな、日和」

「うむ。なに、おぬしは私の大事なシキじゃ。健勝けんしょうであってくれぬと困るのでな」

「シキ、か……」

「んん? 何をにやけておるのじゃ? 寝起きからして、変なみづきじゃなぁ」

 眉をひそめる日和に構わず、みづきは問い掛ける。
 確認の意味で、やらなければならないことを改めて念頭に置くために。

「日和、確認させてくれ。こっちの世界の俺は何者で、何をすればいいんだ?」

「こっちの世界……? 自分が何者かじゃと……? ふぅ、まだ寝惚ねぼけておるのか。しょうがないのう、まだ甘え足りんのじゃな。よしよし」

「……じろり」

「う、睨むでない……。おぬしは私のシキで、天神回戦てんじんかいせんを戦うことが使命じゃ。先の試合はほんに見事じゃったぞよ。これからもよろしく頼むのじゃ、みづきや」

 また頭を撫でようとする日和に顔をしかめつつ、こちらの異世界の自分が何者でどんな試練をこなせばいいかを確かめた。

 みづきは日和に生み出された神の戦士、シキであった。
 人間を遙かに凌駕する肉体を持つ、玉砂利たまじゃりを依り代に誕生した神属しんぞくである。

 そして、日和の言う先の試合とやらの記憶がよみがえる。

 大勢の神々の前で執り行われた御前試合ごぜんじあい

 順列第二位の敵陣営、鍛冶かじ製鉄せいてつの神、天眼多々良てんがんたたら
 そのシキ、馬頭めずの鬼、牢太ろうたとの死闘。

 神々の異世界でも使用可能だと判明した地平の加護と、大地の大神たる太極天たいきょくてんの退魔の力にてからくも勝利したのである。
 それはこの世界における、つい昨日の事だった。

──その間、現実世界に戻ったり、再度のダンジョンの異世界で過ごしたり、何日かの時間経過があったはずなのに、不思議な感覚だなぁ。

 弱り果てた女神日和のシキとしてみづきは誕生した。
 日和陣営の未来をかけた戦いの物語が始まった。

 その名も、──天神回戦てんじんかいせん
 数多の神々が太極天の恩寵おんちょうを巡り、各々陣営間でしのぎを削り合う武の祭典。

 人知の及ばない天上世界での勝ち上がり合戦である。
 多々良陣営との試合も、この天神回戦に挑むがゆえのこと。

 ただ、先日の勝利があるため、幾分の余裕が日和とみづきにはあった。

「しかしじゃ、次の試合を行うのは三月をまたぐまで。まだしばらく猶予があるゆえ、そうく必要はないのじゃ。まぁまぁ、のんびりゆるりと行こうぞ」

 腕組みをした日和がうんうん頷いてそう言った。

 それは、今のところ確認済みである天神回戦のルールの一つ。
 前回の試合より、次の試合までの期限は何かの縁起担えんぎかつぎか三月跨みつきまたぎまで。
 最長、60日間程度の猶予があるということだろうか。

 早く願いを叶えたいと思う一方、まだまだこちらの神々の異世界は知らない事実とわからないことが多過ぎる。
 そう思い、みづきも思案顔をしていると。

「そうじゃ! 何なら、今日は他の陣営の試合でも見に行ってみるかの?」

 太陽が顔を出すみたいに、日和がぱっと表情明るく言った。
 それは願ってもない提案である。
 そう思い、みづきが思案顔をしていると。

「それいいな! 敵情視察てきじょうしさつだな!」

「うむ、天神回戦は興行こうぎょうの側面も兼ねておるからのう。観て楽しむのも一興じゃ」

 日和もにっかりとした微笑みを浮かべる。

──よし、早速当面の予定は決まったな。はやる気持ちは一旦抑えて、まずは情報収集といこう。ここはパンドラの異世界とはまったく毛色の違う異世界なんだ。気になる重要なことには、目ざとく雛月が反応してくれるはずだからな。

 こちらの異世界は得体が知れない。
 みづきは慎重に行動を開始することを決めた。

「……それでは、その時までもうひと眠りするのじゃぁ。ふぁーあぁ」

 口許を隠さず、ぐわぁっと大口を開け、大きな欠伸あくびをする日和。
 丸まった猫みたいな背中を向け、ずるずる寝間着をひきずり寝所に戻っていく。

「おう、おやすみ」

 再会を果たして間もなく、また眠りに付こうとする小さな背姿を見送る。

 みづきは眉を八の字にして緩い表情をしながら思っていた。
 思い出すのは夕緋の必死な形相の警告の言葉。

『いい、三月? どういう経緯いきさつがあったのかはわからないけれど、女神様にあまり深入りをしては駄目よ! 女神様は私たちの土地を守ってくれていた、ありがたい存在であることに間違いはないけど、人間の私たちが向き合っていいような生易しいお相手ではないわ! 無闇にお名前を理解して呼んだり、ただの人間の身で寄り添おうとしたりすれば、やがては魅入られて恐ろしい目に遭うことになる……!』

 しかし、目の前のいる存在は到底そうは思えないほど頼りなく弱々しい。
 だからではないが、日和は夕緋の言っていたような恐ろしい神ではないと思う。
 それどころか、妙な親近感さえ湧いてしまうのだった。

「むむっ!?」

 と、寝所に戻ろうとする日和が急に振り返った。

 すんすん、と鼻をひくつかせて何かの匂いを嗅いでいる様子を見せている。
 ちらりと布団の中で上体を起こすみづきに視線をよこす。
 無言同士の目と目が合った。

「何だ? どうかしたのか、日和」

「……ん、いや、何でもないのじゃ。何やら、嫌な感じの匂いがしたものでな」

 気のせいだと思ったのか、日和は小首を捻って今度こそ寝所に戻っていった。
 すーっとふすまが閉まり、布団の中に潜り込む布ずれの音が聞こえるとまた辺りは朝の静寂に包まれる。

「……何か匂うかな」

 同じくいぶかし気な顔をするみづきは、腕やらの臭いを嗅いでみる。
 しかし、別段の変な匂いがすることはなかった。

「何だったんだ? いったい」

 結局、何かがわかるでもなく、みづきももう一度寝直すことにする。
 頭の後ろで両手を組んで枕にし、暗い天井を見上げて呟く独り言に答える者は誰もいなかった。

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