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第4章 迷宮の異世界 ~パンドラエクスプローラーⅡ~

第96話 エルフの秘め事

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「ええぇぇーっ!? ミヅキ様のお心は私のものになってないんですかぁー?! 美味しい料理で胃袋を掴めば、男性の心は思いのままだと書物で読んだのに……。めろめろの骨抜きにおなりにはならないのですかーっ?」

「……なる訳ないじゃない、姉様の馬鹿!」

 がばっと立ち上がり、そんな馬鹿なと悲鳴をあげるアイアノア。
 勘違いも甚だしい姉に吐き捨てるように言うエルトゥリン。

 ミヅキはただただ苦笑いして言った。

「もしも本当にそうなるんならさ、パメラさんの美味い料理を食べてた俺は、毎日のようにめろめろにされてたってことになるよね……。その知識はあながち間違っちゃいないけど、ちょっと美味しいものをご馳走してもらったからって、すぐにはそうはならないよ……。ははは……」

「はっ?! そ、それもそうですね……。はぁ、がっかりです……。礼儀知らずのはしたない真似をしてしまい、大変申し訳ありませんでした……」

 長い耳をしおれさせたアイアノアはへなへなと座り込む。
 膝を抱いた三角座りの格好のまま、ずりずり遠ざかっていく。

 すっかり落ち込んでしまった様子を見て、ミヅキはもう一度ため息をついた。
 そもそも料理で心を奪おうなど、どうしてそんなことをしようとしたのだろう。

──俺が勇者で物凄い加護の力を持ってるからって、いきなり好き好き大好きっていう都合のいいハーレムな展開はさすがに無いだろうから……。まさか、さっきの料理のくだりは、俺を篭絡ろうらくして使命をやり易くするためのハニートラップだったってことなのか……?

 計算高い女狐めぎつねか、単なる天然お姉さんか、判断は微妙なところである。

 とはいえ、使命を果たすためにあれやこれやと思案を巡らしているのは、彼女の純粋なひたむきさだと感じてある種の感服すら覚える。

 実際に世話を焼いてくれているのは確かなのだから、少しくらいの落ち度には目をつむり、ミヅキは自分なりの応援と感謝の言葉を送ることにした。

「そんなに落ち込まないでくれよ。俺の心を自由にできなかったのは残念だったろうけど、アイアノアが使命のために一生懸命勉強をしてきたのはよくわかったよ。外の世界を実際に見た訳でもないのに、それだけ他人に物事を教えられるのは凄いと思うよ。もしかして、ダンジョンに来るのも初めてだったんじゃないか? 慣れない場所でこんな充実した食事を用意してくれて、本当に助かってるよ」

「ミ、ミヅキ様……?」

 すっかりうなだれていたアイアノアは、はたと顔を上げた。
 失態を犯したのに逆に褒められ、長い耳をぱたぱたさせて驚いている。

「記憶喪失で何もわからない俺に色々と教えてくれてありがとう! これからも教えてもらわなきゃいけないことがいっぱいあると思うから、引き続きのご指導よろしくお願いします! アイアノア先生!」

「あっ……」

 あぐらをかいた格好で両膝に手をつき、ミヅキは勢いよくがばっと頭を下げた。
 アイアノアは慌てて身体を起こすと、気恥ずかしさでポッと頬を赤らめた。

「せ、先生だなんてっ……。そんな、わ、私、照れてしまいますぅ……」

 赤くなった顔の口許を両手で覆い、ふわぁーんと鳴き出した。
 これ以上良心の呵責に耐えられそうになく、アイアノアは白状するのだった。

「申し訳ありませぇんっ! 首尾良く食事でミヅキ様をめろめろにできれば、使命を果たしやすくなると思っておりましたっ……! 私たちの願いを嫌がられたり、断られたりするのが怖くって……。それで……」

 やっぱりそれが狙いだったようである。
 一度は使命を断ったのが相当に後を引いている様子だ。

 長い耳の先まで真っ赤にし、半べそをかいてアイアノアは謝罪する。
 そんな彼女を見て、ミヅキは微苦笑を浮かべて言った。

「そんな心配しなくても大丈夫だよ。俺にだって、使命を果たして無事に帰る理由が出来たって言ったろう? パンドラの踏破はちゃんとやるから安心してくれ」

「はいっ、わかりましたぁっ。ミヅキ様のことを信じますぅ……。どうか浅はかな私をお許し下さいましっ……!」

 大げさに床に頭突きでもする勢いで頭を下げるアイアノアに、ミヅキはやれやれと言うばかりの困り顔をしていた。

「ともあれだけど、目的のために手段を選ばず、なりふり構わない姿勢は嫌いじゃないよ。それだけアイアノアが必死だってことだろう」

「は、はい、もちろんですっ……。使命はどうあっても果たさなければなりません。そのようにご理解頂けるのは本当にありがたいです……」

 ミヅキが自分の考えを伝えると、アイアノアはおずおずと頷いていた。
 彼女の今回の暴走は、使命に対する必死さが空回りしただけと納得する。

 と、次はエルトゥリンに向き直る。

「エルトゥリンもありがとう! さっきは馬鹿力の星の加護とか言ってごめん!」

 意外そうな顔で目を丸くするエルトゥリンにもしっかり感謝を伝えた。
 今後とも世話になる相手はアイアノアだけではないのだから。

「誰の加護が一番強いかなんて関係ないよな。エルトゥリンの星の加護が絶対無敵だってんなら、俺たちの使命を果たしていく前途はきっと安泰だ。昨日のドラゴンとの戦い、ほんと凄かったよなぁ。さっきだって、硬いはずの魔物たちをあんなに簡単にやっつけてしまうんだから頼り甲斐有り過ぎだよ。だから、これからもどうかよろしく頼むよ、エルトゥリン!」

 ミヅキは笑顔をつくり、誠意を込めてアイアノアにしたように頭を下げた。

 考えるまでもなくエルトゥリンは味方でいてくれる。
 だから、星の加護の強さはこの上もない助けとなるだろう。

「──あと、姉妹なんだから仲良くな」

 と、一言を付け加えて言った。

「ちょっと……! ミヅキがそんな風に言うなんて変よ……。おかしな真似をするのはやめてってば……」

 目の前で頭を下げるミヅキを見て、エルトゥリンは珍しくうろたえていた。
 姉と顔を見合わせると、アイアノアも複雑な表情で笑っている。
 そうしてまだ頭を下げているミヅキに向かって、ふんと鼻を鳴らした。

「あれくらい当然よ……。馬鹿力でも何でも、どう思ってくれてても構わないわ。姉様とミヅキの敵は、私が全部倒してあげるから心配しなくていい。そのための私と、星の加護の力なんだから。──早く頭を上げてっ」

 エルトゥリンは腕を組み、どっかと座り直す。
 またそっぽを向いた彼女も少しだけ顔を赤らめていた。

 怒った訳ではなく、照れているようである。
 そんな様子を見てミヅキは思う。

──いつもは無感動そうなエルトゥリンだって、褒められればやっぱり嬉しいもんだよな。そういえば、アイアノアはよく笑うけど、エルトゥリンの笑った顔はまだ一度も見てないな。だけど、この調子ならいつかは二人で笑い合える日も来るかもしれない。他でもない憧れのエルフの友達だ。うん、楽しみにしておこう。

「ミヅキ様っ、スープのおかわりありますよ。よろしければ、もっとお召し上がりになって下さいまし」

「うん、ありがとう、頂くよ。アイアノアもちゃんと食べてくれよな」

「姉様、私にもおかわりちょうだい」

 もう不自然な愛想の良さではない。
 自然に微笑むアイアノアは、ミヅキとエルトゥリンにスープのおかわりをよそう。

 ダンジョン探索は始まったばかりで、何かの成果を上げられた訳ではない。
 ただ、初めてのダンジョンでのお食事会は一応のまとまりを見せた。

──まだぎこちないけど、少しは仲良くなれたはずだ。アイアノアとエルトゥリン、二人とはうまくやっていける気がする。

 ミヅキはおかわりのスープをすすりながらそう思うのだった。


◇◆◇


「……ん? ちょっと待てよ──」

 ダンジョンでの食事と語らいの合間に──。
 ミヅキは些細な引っ掛かりを感じた。

「何か頭に引っ掛かるな。さっきの二人のあの言葉はどういうことなんだ?」

 声に出して呟いたつもりだったが、アイアノアとエルトゥリンには聞こえない。
 何故なら、ミヅキの目の前ですべての時間が停止している。

 アイアノアはスープをよそう格好で、エルトゥリンは深皿を突き出した格好で。
 これは地平の加護が思考する合間をもたらす、タイムアウト現象である。

「……うーん」

 ぼんやり白んで見える視界の中、ミヅキは妙な違和感に眉間に皺を寄せた。

 一度気にしてしまうと、地平の加護が勝手に気を利かせて理路整然と関連する記憶を出力してくる。
 目を閉じれば、ありありと記憶がよみがえった。

『うん、何日か前からこの街に来てるっていうエルフのねーちゃんたちだよ。パンドラが賑わってた頃はエルフなんて別に珍しくも何ともなかったけど、最近は全然見掛けないもんだから噂になってたんだ』

『歓迎するよ、エルフの客は本当に久しぶりだ。族長様は元気にしてるか?』

 それはとある二人の証言である。

 異世界初日、パンドラへ弁当配達に向かう途中のキッキの言葉と。
 本日正午に武具屋を訪れた際に交わした挨拶時のゴージィの言葉。

 まぶたの裏に鮮明な映像が投影され、一言一句違えずに再生されている。
 そして、次に映り込んできた記憶は、いつかのアイアノアの言葉だった。

此処ここより遠く離れた北東の大森林にある私たちエルフの里に、ミヅキ様がお目覚めになったのと時を同じくして、我らの神はある神託をお下しになられたのです』

 異世界での初めての夜。
 宿の部屋を訪ねてきたアイアノアから、エルフの神より授かったという神託を教えてもらった。

 続けて場面は変わり、陽気な日差しの下の街道脇にて。
 アイアノアにダンジョン探索のレクチャーを受けていたときを思い出す。

『私たち姉妹が勇者様を助力するよう使命を授かった折、族長様から伝えられたのはの神託のお言葉のみ。勇者様はパンドラから生まれた、という一縷いちるの手掛かりを頼りにこのトリスの街を訪れた次第なのです』

「これって、どういうことなんだ……?」

 止まっていると同じ時間の中で、ミヅキは首を傾げる思いだった。

 過去の記憶の数々と、さっきアイアノアとエルトゥリンが言った「ある言葉」との辻褄つじつまがどうにも合わない。

 重箱の隅をつつく性分には我ながら閉口してしまう。
 但し、地平の加護が時間を止めてまでミヅキに考えるよう促している。

 先ほどのコミカルなやり取りのなかで、彼女たちは確かに言った。

『この日のために長いこと掛けて猛勉強してきた甲斐があったってものよね』

『たっぷりと時間を掛けて勉学に励み、書物を読み耽っては片っ端から知識を身につけて参りました』

「俺がこの世界で全裸で目覚めたのが1ヵ月前……。アイアノアとエルトゥリンが神託を受けたのも丁度その頃だったって言ってたっけ……。さっき二人が言ってた「長いこと」と「たっぷりと時間を掛けて」ってのはいったいいつのことなんだ? エルフなんだから、まさか一ヵ月程度の期間を長く感じてるっていう訳でもなさそうだし、キッキとゴージィ親分の話じゃ、アイアノアたちがトリスの街に来たのはつい最近のことで、ここしばらくはエルフ自体の姿を見てないそうだしな」

 湧いた疑問がもたらしたのは、時系列上の妙な矛盾であった。

 エルフの彼女たちの時間感覚の曖昧さゆえの単なる間違いか。
 それとも言葉通りの作為的な意味がそこに秘められているのか。

「長生きのエルフの言葉遊びにしちゃ、何だかお粗末な不自然さだよな。さっきのいざこざのせいで思わず口を滑らせちゃったのかな。そんな細かい矛盾、黙ってればわからなかったろうに……」

 エルフと言えば、人間との時間感覚がずれている──。
 というのがファンタジー世界の定番でもある。

 彼女らからすると、数日、数週間、数ヶ月と1年にも満たない短い時間で見違えるほど飛躍的な成長を遂げる人間という種族は興味深く、脅威である。

 短命な寿命に凝縮され、後世に連綿と引き継がれていく知識や技能。
 その命のサイクルには恐れや敬服さえ感じている。

 そんなエルフな二人の言葉に、時間感覚の違和感を覚えた。

 取るに足らないことかもしれないし、ミヅキの思い違いかかもしれない。
 しかし、しっくりこない一つの疑問に行き当たって頭を捻る。

 何故なら、それはある事実の可能性を示唆しさするからである。
 それは──。

『勇者ミヅキがパンドラで目覚める時期を、エルフたちは事前に知っていた』

「1ヵ月前の神託は使命開始の合図か何かか? それよりも以前に別の神託が告げられていた可能性があるな。例えば、その別の神託は、使命の内容だけを伝えて、使命遂行の時が来るまで準備して待つよう指示をするものだった。もしかしたら、その時に太陽と星の加護も与えられていたのかもしれない。だから、アイアノアとエルトゥリンが使命に旅立つまで、十分に勉強や鍛錬をする時間があった」

 地平の加護の洞察力が、想像を現実に近い形で思い浮かべさせてくる。
 これが正解なのではないか、と確信めいた予感をさせるほどだ。

「……但しだ。もしそうだとしても、意図的に黙ってたり、嘘をついたりしてまで隠してる理由がわからん……。そんな必要あるかな?」

 大事な使命なのだから、鍵となる勇者が目覚める時を事前に知っていたとしても別に大した問題ではないように思うが、果たして。

『──魔物の大暴走モンスタースタンピードが起こります。ダンジョンより溢れ出した魔物の軍勢が地上を埋め尽くしてしまう……。それは、地獄そのものです……!』

『だからこそ、最悪の事態だけは絶対に防がなければならないのです。その役目こそが、私たちに与えられた神託の使命と加護の奇跡の意味なのですから』

「アイアノアは本気で世界を守るつもりなんだ。この違和感に意味があったり、まだ隠し事があったりしたとしても、それは大した問題じゃない」

 あのときのアイアノアの目に真っ直ぐだった。
 パンドラの異変を鎮めようとしている意思に嘘偽りは無い。

「まぁ、いいか。事情わけなんて人それぞれだろう」

 ミヅキは一旦忘れることにした。
 必要があったらそのときにでも聞いてみよう。

 それに──。
 変に勘繰ったり、首を突っ込んだりすると思わぬしっぺ返しを食らうものだ。

「せっかくひと悶着落ち着いたところだってのに、変に水を差したくない。逆に痛いところを突かれて肝を冷やすのは、夕緋に隠し事を追及されてびくびくしてる俺だけで十分だ……」

 夕緋の過去を覗いて反対に見透かされ、思わぬ追及を受けたのを思い出す。
 人ならざる者を睨む夕緋の目は本当に怖い、背筋が凍る。

「時々恋しくなるんだよな、雛月め……」

 こういう時に雛月がいてくれれば何らかの助言や見解を聞けるのだろうが、次の再会はいったいいつになるのかわからない。

「まったく、いついかなる時も共にいるとか言ってたくせに、こういう肝心な時にいてくれないんだからな。おーい、今なんか俺、物凄く雛月に会いたいぞー」

 声にならない呼び掛けに返事はない。
 再び目を開け、先行きの方向に視線をやる。
 ミヅキに見えたのは、果てないダンジョンの暗い闇であった。

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