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4話
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魔石を核として、周囲から吸い上げられた土が人の形を取った。
体格としては自分に近い……というか、ほぼそのままだ。
「グギ?」
「グギギ」
「ゲギャギャッ」
いきなり現れたにもかかわらず、自分達と大して変わらない体格のそれをゴブリン達はあまり恐れなかった。
それどころか、奴らはお楽しみを邪魔されたとお怒りのようで、リーダーの指示を受けたゴブリンの1匹が近くに置いてあった棍棒のような物で殴り掛かる。
「ギィッ!」
ブンッ、ドッ!
「……グギ?」
その攻撃は見かけ上効いておらず、微動だにしない土人形に不思議そうな反応を見せるゴブリン達。
「……」
それを木陰から静かに見ていた俺は……その一撃によってある程度のことを理解した。
あの土人形は俺が作成した物のようで、土の収集や形の維持に魔石の魔力を消費しているのが把握できている。
ゴブリンの攻撃を受けても見かけ上にダメージを負っていないのは、土が固められていて硬かったのもあるが受けたダメージをすぐに修復しているからだ。
そのときだけ魔石の魔力消費量が一時的に増えたので、何かしらの負荷が掛かれば同様に魔力の消費量は上がるのだろう。
後は……
「ギギャッ!」
ブンッ!
動かないと思ってか、先程よりも力を込めて棍棒を振り下ろすゴブリンだったが、それは土の手によって阻まれた。
ガシッ!
「ギッ!?」
土人形は棍棒を持つゴブリンの手首を素早く掴み、そのまま動きを止めている。
「ギ、ギギィッ!」
ドッ!ドスッ!
掴まれた手をなんとか振り解こうとして土人形を殴るゴブリンだがその効果は余り見られず、サリーさんの股の間に居たゴブリンが加勢に向かった。
ドスッ!ドンッ!
「グギッ!」
「ゲギャッ!」
2匹相手でも外見上動じない土人形。
その状況に業を煮やしたのかゴブリンリーダーが動き出す。
「ギャギッ、グゲグ」
「ギィッ」
土人形を殴っていた、自由に動ける方のゴブリンを呼んでリーナさんを抑えさせ、その本人はナイフを構えて土人形へ突進する。
ダダダッ!
「ギャギィッ!」
シュッ!
ドズッ!
「ギギッ♪」
「ギャギャッ♪」
突き出されるナイフに土人形は反応せず、その刃を首に深々と受けたことで機嫌を良くしたらしいゴブリン達。
ゴブリンリーダーは知能が高いだけあって、受ければすぐに動けなくなりそうな首を狙ったようだ。
だが……その直後に土人形が動き出し、リーダーの首を素早く掴むと近くの木に思い切り叩きつけた。
「ギッ!?」
ドゴギンッ!
「「っ!?」」
ゴブリンリーダーはそのまま動かなくなり、土人形が手を放すとその場に崩れ落ちる。
これは狙ってやったことであり、ナイフを受ける瞬間だけ土人形の首の硬度を下げ、深く刺さったところで硬度を上げてナイフを奪い取ったのだ。
そして、殴るだけでは体格が大きくないゴブリンだと衝撃が後ろに流れてダメージが軽減すると判断し、頭部を木に叩きつけることにしたのである。
まぁ、上手くいくとは限らなかったし、失敗したら普通に殴り倒すつもりだったが。
「ギッ!ギギャッ!」
「「ギャギャッ!」」
ゴブリンリーダーの様子に捕まったままのゴブリンが慌て出し、サリーさん母娘を捕らえていた2匹が土人形へ殴り掛かる。
おそらく、捕まっているゴブリンを助けようとしているのだろう。
土人形にとっては1対3となるのだが、人質が解放されたのは好都合だ。
できれば今のうちに逃げてほしいところなのだが……2人はその場から動けずにいた。
2人からすれば土人形も魔物だと思うだろうし、先程のゴブリンリーダーを倒した素早さを見ていれば下手に逃げるのも危ないと考えたのかもしれない。
どっちにしろ異常事態だろうし、それは仕方のないことだ。
ドッ!ドスッ!ガシッ!
捕まったままのゴブリンを解放させようと、土人形を殴ったり蹴ったりしている3匹のゴブリン達。
核の魔力は動作によっても消費量が増える、というのがゴブリンリーダーを始末した際にわかっている。
それもあってか土人形の魔力は少なくなっているので……効率よく戦わせるため、首に刺さっていたナイフを手に持たせると捕まえていたゴブリンの首に刺す。
ドズッ!
「ギィッ……」
小さく声を漏らしたゴブリンからナイフを抜くと、リーダーと同じ様に倒れ込む。
正面から首を貫通するぐらい深く刺さったからかな。
「ギ……ギギッ!」
「ギッ!」
ダダッ!
その様子に勝機はないと判断したのか、サリーさん母娘に目もくれず逃げ始めるゴブリン達。
可能なら奴らを泳がせて追跡し、塒を突き止めておきたいところだが……土人形の稼働限界が近いし、なにより周囲に他の魔物の反応はなくとも今の2人を放っておくわけにはいかないだろう。
というわけで。
間もなく、その2匹も地に伏すこととなった。
「「……」」
4匹全てのゴブリンを倒し、まだギリギリ存在を保っている土人形。
それを前にサリーさん母娘はまだ動かなかったが……直後、サリーさんが素早く動き出す。
ザザッ!
「あ、あの!私はどうなってもいいのでこの娘だけは見逃していただけませんか!」
そう言って彼女は土下座の姿勢でリーナさんの助命を乞う。
「お母さん……っ!」
ザザッ!
再び母親の献身を目の当たりにしたリーナさんは同じように土下座をし、サリーさんの助命を願い出た。
「お、お願いします!私にいやらしいことをしてもいいので見逃してください!」
「リ、リーナ!何を言うの!」
「いいの。お母さんと一緒に生き残れるんなら……お、犯されるぐらい」
「まだのくせに無理しないの。この方がどんなモノをお持ちかわからないけど、ご立派だった場合は大変よ?」
「う……」
ゴブリンのモノから想像がついたのか、サリーさんの言葉に怯むリーナさん。
土人形が作り出されるところを見ているはずだし、どう見ても生物には見えないと思うのだが……命を左右する状況でなんとか助かる方法をと考え、自分達に取れる手段がこれしか出てこなかったのだろう。
そんな娘に彼女は言葉を続ける。
「ここはお母さんに任せておきなさい。あなたを産んでるぐらいなんだし、その……それなりに経験豊富なのはさっき見たでしょ?」
「あっ……」
先程のゴブリン相手に対する母の痴態を思い出してか、リーナさんは顔を赤くした。
その反応に、恥ずかしさから自分も顔を赤くしたサリーさんだが……すぐに土人形へ向き直る。
「あの、お聞きの通り慣れた私がお相手しますので。先程のゴブリン達相手より頑張って気持ち良くさせていただきます」
スッ……
そう言うと彼女は体勢を変え、再び股もそこも開いてみせた。
「い、如何ですか?私のオ◯ンコ、貴方のオ◯ンポをお待ちしてヌルヌルになっておりますよ?あ、先に口が良ければそちらでも頑張りますから」
「……」
動かない土人形にサリーさんは動作込みでお誘いを続ける。
「ほら、レロレロレロォ~って舐め回して、ジュポジュポジュポっとおしゃぶりしますので。お好きなときにドビューっと出していただければ飲ませていただきます。いかがですか?ほら、レロレロレロォ~」
「……」
再び晒された母親の痴態にリーナさんは更に顔を赤くしているが……今回は自分の意志でそれを見て、隣で同じようなことをし始めた。
「あ、あのっ!口で良ければ私もしますから!こ、こうですか?レロレロレロォ~……」
サリーさんを真似て、ぎこちなく土人形を誘うリーナさん。
「リーナ……」
その様子にお誘いは一旦止まるが……口だけならばいいと判断したのか、サリーさんも一緒に土人形を誘い出す。
「ほら、オ◯ンコが貴方のオ◯ンポを待ってますよーっ!」
「レロレロレロ……」
美人母娘のそんな様子に……俺は前を固くしていた。
そんな彼女達の前から土人形を消さないのは、もちろん俺の意思である。
ただ、これを誰かに弁明するとなれば……当然、彼女達の痴態を楽しむためではない。
土人形を構成する土は解放すればそのままただの土に戻り、核となった魔石はその場に残る。
それは俺の管理下から除外してその場に落としてもいいし、俺の手元に戻すことも出来る……と思う。
どちらにしろ土人形は消え、程なくして彼女達は村へ帰るのだろうが……俺は彼女達と村の直線上にある木陰に隠れている。
辺りは既に落ち着いており、今から身を隠すために動くのは余程運が良くないと見つかってしまうだろう。
では、見つかって何が問題なのか。
状況的に俺があの土人形と関係があると思われる可能性が高く、作り出したことまで俺がやったのだと思われてもおかしくはない。
そこで俺の"土人形を作り、操る力"がどう見られるか。
魔法が存在する世界なのだし、その一種だということにできれば変に怖がられたり迫害されたりはしないだろう。
だが、魔法は自身の中にある魔力を呪文で使って発動させるものだと記憶にある。
呪文さえ知っていればいいというわけではなく、魔力の使い方も訓練しなければ魔法は使えない。
しかし、中には訓練無しで魔法を使える者も存在しており、子供がいたずらや不意に使ってしまうのを防ぐために魔力の有無は産まれた年に調べられることとなっている。
その際に俺は魔力を持っていないことが判明していて、土人形を魔法の一種と言い張るのはほぼ不可能なのだ。
俺に魔力がないのを調べた人が調査ミスだったと言ってくれればいいのだが……それは徴税官という、国に務める役人が担当している仕事なのだ。
定期的に必ず人里を訪れる役目から、新生児の魔力を調査するのも彼らの仕事になったらしい。
徴税官はその名の通り税を徴収する役目であり、国の基盤となるものを扱うだけあってその責任は非常に重い。
そんな相手にこちらの都合を聞いてくれる義理など無く、何らかの見返りを用意しようにも徴税官に不正を働かせるほどのものは用意できないので……まぁ、実は魔力があったということにするのは無理なわけだ。
そして魔法とは別に"ギフト"と言われる、先天的に持っていたり努力や何らかのきっかけで得られる超能力のようなものもあったりするらしいのだが、これはこれで面倒なことになりそうなんだよな。
魔法が使えずとも魔力を持っている人はそれなりにいるらしいのだが、この"ギフト"となるとその数はかなり少なくなるようだ。
となれば、その有用性にもよるだろうが権力者に目を付けられ、手駒にされる可能性が高いんだよな。
俺の土人形がどう評価されるのかは不明だが、魔石を使うとはいえ少なくともゴブリン4体を全滅させられるぐらいの力はあるので安く見積もられることはないはずだ。
精神的には大人であるが肉体的にはまだ11歳ではあるし、雇用先がまともであるとは限らないのでこの歳で家を出ることになるのは両親も心配するだろう。
だからこそ、前世の記憶を取り戻す前の俺は魔石の位置がわかっても気のせいだと思い込んでいたのだと思われる。
そんなわけで土人形の件は一旦隠しておきたいのだが……
ドザザーッ……
「「あっ」」
その時、サリーさん母娘の前で棒立ちだった土人形が崩れ、ただの土の山になってしまった。
土人形の核となっていた魔石の魔力が尽きたのだ。
形状を維持するだけでも魔力は消費し続けるようだし、ゴブリン達との戦闘でも魔力を多く使ったからな。
「えーっと……か、帰ろうか」
「あ、うん。そうね」
少しの間土の山を眺めていた2人だが、そこから再び土人形が現れることはなく、周囲を見回しながらそう言ったサリーさんの提案を承諾したリーナさん。
だがその直後、自分やサリーさんの有り様に思い至った彼女が足を止める。
「あっ!この格好はどうするの?服はこんなだし、その上お母さんはその……」
「ああ、ゴブリンのアレで汚れてるわね。肌に直接付いた分は一応取れるでしょうけど……」
スッ、スッ……パッパッ
胸に付いたゴブリンの精液を手で拭い、それを振り払って服に付いた物も拭っていくサリーさんだが……
「……ダメね。服を脱いでも匂いが付いてるし、口を濯いでも飲み込んだ分の匂いが出ちゃうかもしれないわ」
その言葉に、リーナさんは不安そうにサリーさんへ聞く。
「その……だ、大丈夫だよね?最後まではされてないんだし、飲んだだけでデキたりしないだろうし」
リーナさんの懸念は、ゴブリンに犯されて孕まされた場合のことだ。
人とゴブリンの間に知能の高いゴブリンが生まれれば、今回のようなことがもっと増える可能性がある。
それを防ぐためには一定期間の監視付き生活か……処分されてしまうかだ。
どちらにしろ中まで調べられることになるだろうし、万が一すぐに産まれる可能性を考慮して処理する役の男の前でその検査は行われ、その後暫くはどこかで監視されると噂で聞いている。
産まれたばかりならば強くはないだろうし、父のような魔物担当がその役目に就く必要はない。
となれば、女によっては監視に男の希望者が群がることが想像に難くないというわけだ。
今回はよりによって、村でも5本の指に入る美女のサリーさんだしな。
ちなみに、その5本の指にはリーナさんや俺の母も入っている。
そんなわけで……そういったことまで含めて、ゴブリンを始めとした魔物に犯されないようにと女は強く言い聞かせられるらしいのだ。
聞かれたサリーさんはぎこちなく微笑んでそれに答える。
「だ、大丈夫よ。中まで調べられるし暫く監視生活だけど……その、拒否さえしなければ殺されることはないわ」
その言い様にリーナさんは何かしら別の不安を感じたのか、更に質問を重ねることにしたようだ。
「拒否って……恥ずかしいとは思うけど、それで疑いが晴れるんだから拒否することなんてあるの?」
「それは、その……」
言いづらそうにしていたサリーさんだが、いずれは知られると判断してか口を開く。
「その、監視されてる間は見張りの男性にご迷惑をお掛けするわけでしょう?その人にも本来の仕事があるわけだし」
「それは、まぁ……」
「そうなると農作業も滞るし、収穫量も減ってしまうかもしれない。だから……そのお詫びとして身体を使っていただくのよ」
「「っ!?」」
リーナさんと共に息を呑む俺。
そんなことがあるのか、それじゃ希望者は殺到するだろうな。
だが、村でそんな話を聞いたことはない。
リーナさんもそのことに疑問を持ったようだ。
「そ、そんな話は今まで……」
「しっかりした壁に囲まれた町ではそうそう起きないことだから。あったとしたら外でってことで、町中でそれを知るのは警備の兵か外に出る仕事の人達ね。中には他人事じゃない女性もいるし、私もそういう人から聞いたことがあるわ」
「だとしても、10年ぐらい暮らしてたのに噂ですら聞かなかったのはおかしいんじゃない?」
「女性側は魔物に犯されたのを隠したいでしょうし、男性側も監視役でその……良い思いをしたのは言いづらいでしょうからね。そもそも口外すれば罰があるみたいだし、なんなら私の故郷でも同じ決まりはあったはずよ」
「そんな……」
納得のいかない顔でそう呟き、両手でグッと拳を握り込むリーナさん。
俺も納得はいかないが……あっ、もしかして俺がこの件を知らなかったのは父が活躍していたからか?
父によってこれまで被害が出なくなっており、その良い思いをできる機会自体が発生していなかったのだろう。
となれば、父が移住してくる前にその役目を経験したことのある男からすると少なくとも10年ぶりということになり、そういった連中がこの機を逃すことはないと思われる。
父がいる以上は次の機会が相当先になると考えられ、しばらくその役目にありつけない若い男達を不憫に思った者がその話を彼らに伝える可能性が無いとは言い切れない。
相手がサリーさんだと知れば俺だってお願いしたいぐらいだし、娯楽の少ない村の若い男なんて飛びついてくるに決まっている。
このまま行くと……サリーさんは村中の現役を相手にするかもしれないわけか。
そんなサリーさんがリーナさんに笑顔で言い聞かせる。
「死ぬわけじゃないし大丈夫よ。さっきゴブリンを誘ってたみたいに、お母さん結構ヤる方なんだから。なんなら皆骨抜きにしてみせるわ♪」
シュッシュッシュッ……
そう言いながら縦に握った拳を上下に振る様子は、それが虚勢であると俺にもわかるぐらいの悲壮感があった。
当然それはリーナさんにも伝わっているようで……彼女は母の胸に飛び込んだ。
「お母さん!」
ギュッ
「あっ、ちょっと。汚れるし匂いも付くわよ?」
サリーさんはそう言って娘を自分から離そうとするが、その本人は抱きしめる手を緩めようとはしなかった。
「……汚くなんてないよ」
「そういう問題じゃ……もう、自分は無事だったってちゃんと言いなさいよ?……グスッ」
リーナさんの言葉に涙ぐみ、手の汚れ等を気にしてかその腕で抱きしめようとはしないサリーさん。
彼女は覚悟を決めた目をしており、しばらくしてからリーナさんに告げる。
「さ、帰るわよ。村から結構離れてるし、ギルダッドさんが戻ってきてるかもしれないわ」
「うん……鍬を取りに帰っただけだし、もう戻ってきてて私達を探してるかもしれないね」
「どうかしら?ジオ君に用足しだって言ってあったし、それを聞いて時間がかかる場合もあると思って畑で待ってるかもね」
それを聞いたリーナさんは思い出したように暗い顔をする。
「そっか……おじさんが居れば私が人質にされることはなかったよね。おじさんが戻るのを私が待ってたら……」
「いいのよ。帰ってから暫くは会えなくなるかもしれないけど、お母さんはいろんな男を愉しんでくるから♪」
戯けて言うサリーさんに、その覚悟が揺らぐことはないと感じたらしいリーナさん。
「もう……ハァ、帰ろっか」
「ええ、帰りましょ」
そう言い合って村へ帰還の一歩を踏み出した2人だが……その時、近くの木陰から何者かが現れた。
ザッ
「「えっ!?ジオ君!?」」
そう、それはジオこと俺である。
そして……俺は高らかに宣言した。
「ちょっと待った!」
体格としては自分に近い……というか、ほぼそのままだ。
「グギ?」
「グギギ」
「ゲギャギャッ」
いきなり現れたにもかかわらず、自分達と大して変わらない体格のそれをゴブリン達はあまり恐れなかった。
それどころか、奴らはお楽しみを邪魔されたとお怒りのようで、リーダーの指示を受けたゴブリンの1匹が近くに置いてあった棍棒のような物で殴り掛かる。
「ギィッ!」
ブンッ、ドッ!
「……グギ?」
その攻撃は見かけ上効いておらず、微動だにしない土人形に不思議そうな反応を見せるゴブリン達。
「……」
それを木陰から静かに見ていた俺は……その一撃によってある程度のことを理解した。
あの土人形は俺が作成した物のようで、土の収集や形の維持に魔石の魔力を消費しているのが把握できている。
ゴブリンの攻撃を受けても見かけ上にダメージを負っていないのは、土が固められていて硬かったのもあるが受けたダメージをすぐに修復しているからだ。
そのときだけ魔石の魔力消費量が一時的に増えたので、何かしらの負荷が掛かれば同様に魔力の消費量は上がるのだろう。
後は……
「ギギャッ!」
ブンッ!
動かないと思ってか、先程よりも力を込めて棍棒を振り下ろすゴブリンだったが、それは土の手によって阻まれた。
ガシッ!
「ギッ!?」
土人形は棍棒を持つゴブリンの手首を素早く掴み、そのまま動きを止めている。
「ギ、ギギィッ!」
ドッ!ドスッ!
掴まれた手をなんとか振り解こうとして土人形を殴るゴブリンだがその効果は余り見られず、サリーさんの股の間に居たゴブリンが加勢に向かった。
ドスッ!ドンッ!
「グギッ!」
「ゲギャッ!」
2匹相手でも外見上動じない土人形。
その状況に業を煮やしたのかゴブリンリーダーが動き出す。
「ギャギッ、グゲグ」
「ギィッ」
土人形を殴っていた、自由に動ける方のゴブリンを呼んでリーナさんを抑えさせ、その本人はナイフを構えて土人形へ突進する。
ダダダッ!
「ギャギィッ!」
シュッ!
ドズッ!
「ギギッ♪」
「ギャギャッ♪」
突き出されるナイフに土人形は反応せず、その刃を首に深々と受けたことで機嫌を良くしたらしいゴブリン達。
ゴブリンリーダーは知能が高いだけあって、受ければすぐに動けなくなりそうな首を狙ったようだ。
だが……その直後に土人形が動き出し、リーダーの首を素早く掴むと近くの木に思い切り叩きつけた。
「ギッ!?」
ドゴギンッ!
「「っ!?」」
ゴブリンリーダーはそのまま動かなくなり、土人形が手を放すとその場に崩れ落ちる。
これは狙ってやったことであり、ナイフを受ける瞬間だけ土人形の首の硬度を下げ、深く刺さったところで硬度を上げてナイフを奪い取ったのだ。
そして、殴るだけでは体格が大きくないゴブリンだと衝撃が後ろに流れてダメージが軽減すると判断し、頭部を木に叩きつけることにしたのである。
まぁ、上手くいくとは限らなかったし、失敗したら普通に殴り倒すつもりだったが。
「ギッ!ギギャッ!」
「「ギャギャッ!」」
ゴブリンリーダーの様子に捕まったままのゴブリンが慌て出し、サリーさん母娘を捕らえていた2匹が土人形へ殴り掛かる。
おそらく、捕まっているゴブリンを助けようとしているのだろう。
土人形にとっては1対3となるのだが、人質が解放されたのは好都合だ。
できれば今のうちに逃げてほしいところなのだが……2人はその場から動けずにいた。
2人からすれば土人形も魔物だと思うだろうし、先程のゴブリンリーダーを倒した素早さを見ていれば下手に逃げるのも危ないと考えたのかもしれない。
どっちにしろ異常事態だろうし、それは仕方のないことだ。
ドッ!ドスッ!ガシッ!
捕まったままのゴブリンを解放させようと、土人形を殴ったり蹴ったりしている3匹のゴブリン達。
核の魔力は動作によっても消費量が増える、というのがゴブリンリーダーを始末した際にわかっている。
それもあってか土人形の魔力は少なくなっているので……効率よく戦わせるため、首に刺さっていたナイフを手に持たせると捕まえていたゴブリンの首に刺す。
ドズッ!
「ギィッ……」
小さく声を漏らしたゴブリンからナイフを抜くと、リーダーと同じ様に倒れ込む。
正面から首を貫通するぐらい深く刺さったからかな。
「ギ……ギギッ!」
「ギッ!」
ダダッ!
その様子に勝機はないと判断したのか、サリーさん母娘に目もくれず逃げ始めるゴブリン達。
可能なら奴らを泳がせて追跡し、塒を突き止めておきたいところだが……土人形の稼働限界が近いし、なにより周囲に他の魔物の反応はなくとも今の2人を放っておくわけにはいかないだろう。
というわけで。
間もなく、その2匹も地に伏すこととなった。
「「……」」
4匹全てのゴブリンを倒し、まだギリギリ存在を保っている土人形。
それを前にサリーさん母娘はまだ動かなかったが……直後、サリーさんが素早く動き出す。
ザザッ!
「あ、あの!私はどうなってもいいのでこの娘だけは見逃していただけませんか!」
そう言って彼女は土下座の姿勢でリーナさんの助命を乞う。
「お母さん……っ!」
ザザッ!
再び母親の献身を目の当たりにしたリーナさんは同じように土下座をし、サリーさんの助命を願い出た。
「お、お願いします!私にいやらしいことをしてもいいので見逃してください!」
「リ、リーナ!何を言うの!」
「いいの。お母さんと一緒に生き残れるんなら……お、犯されるぐらい」
「まだのくせに無理しないの。この方がどんなモノをお持ちかわからないけど、ご立派だった場合は大変よ?」
「う……」
ゴブリンのモノから想像がついたのか、サリーさんの言葉に怯むリーナさん。
土人形が作り出されるところを見ているはずだし、どう見ても生物には見えないと思うのだが……命を左右する状況でなんとか助かる方法をと考え、自分達に取れる手段がこれしか出てこなかったのだろう。
そんな娘に彼女は言葉を続ける。
「ここはお母さんに任せておきなさい。あなたを産んでるぐらいなんだし、その……それなりに経験豊富なのはさっき見たでしょ?」
「あっ……」
先程のゴブリン相手に対する母の痴態を思い出してか、リーナさんは顔を赤くした。
その反応に、恥ずかしさから自分も顔を赤くしたサリーさんだが……すぐに土人形へ向き直る。
「あの、お聞きの通り慣れた私がお相手しますので。先程のゴブリン達相手より頑張って気持ち良くさせていただきます」
スッ……
そう言うと彼女は体勢を変え、再び股もそこも開いてみせた。
「い、如何ですか?私のオ◯ンコ、貴方のオ◯ンポをお待ちしてヌルヌルになっておりますよ?あ、先に口が良ければそちらでも頑張りますから」
「……」
動かない土人形にサリーさんは動作込みでお誘いを続ける。
「ほら、レロレロレロォ~って舐め回して、ジュポジュポジュポっとおしゃぶりしますので。お好きなときにドビューっと出していただければ飲ませていただきます。いかがですか?ほら、レロレロレロォ~」
「……」
再び晒された母親の痴態にリーナさんは更に顔を赤くしているが……今回は自分の意志でそれを見て、隣で同じようなことをし始めた。
「あ、あのっ!口で良ければ私もしますから!こ、こうですか?レロレロレロォ~……」
サリーさんを真似て、ぎこちなく土人形を誘うリーナさん。
「リーナ……」
その様子にお誘いは一旦止まるが……口だけならばいいと判断したのか、サリーさんも一緒に土人形を誘い出す。
「ほら、オ◯ンコが貴方のオ◯ンポを待ってますよーっ!」
「レロレロレロ……」
美人母娘のそんな様子に……俺は前を固くしていた。
そんな彼女達の前から土人形を消さないのは、もちろん俺の意思である。
ただ、これを誰かに弁明するとなれば……当然、彼女達の痴態を楽しむためではない。
土人形を構成する土は解放すればそのままただの土に戻り、核となった魔石はその場に残る。
それは俺の管理下から除外してその場に落としてもいいし、俺の手元に戻すことも出来る……と思う。
どちらにしろ土人形は消え、程なくして彼女達は村へ帰るのだろうが……俺は彼女達と村の直線上にある木陰に隠れている。
辺りは既に落ち着いており、今から身を隠すために動くのは余程運が良くないと見つかってしまうだろう。
では、見つかって何が問題なのか。
状況的に俺があの土人形と関係があると思われる可能性が高く、作り出したことまで俺がやったのだと思われてもおかしくはない。
そこで俺の"土人形を作り、操る力"がどう見られるか。
魔法が存在する世界なのだし、その一種だということにできれば変に怖がられたり迫害されたりはしないだろう。
だが、魔法は自身の中にある魔力を呪文で使って発動させるものだと記憶にある。
呪文さえ知っていればいいというわけではなく、魔力の使い方も訓練しなければ魔法は使えない。
しかし、中には訓練無しで魔法を使える者も存在しており、子供がいたずらや不意に使ってしまうのを防ぐために魔力の有無は産まれた年に調べられることとなっている。
その際に俺は魔力を持っていないことが判明していて、土人形を魔法の一種と言い張るのはほぼ不可能なのだ。
俺に魔力がないのを調べた人が調査ミスだったと言ってくれればいいのだが……それは徴税官という、国に務める役人が担当している仕事なのだ。
定期的に必ず人里を訪れる役目から、新生児の魔力を調査するのも彼らの仕事になったらしい。
徴税官はその名の通り税を徴収する役目であり、国の基盤となるものを扱うだけあってその責任は非常に重い。
そんな相手にこちらの都合を聞いてくれる義理など無く、何らかの見返りを用意しようにも徴税官に不正を働かせるほどのものは用意できないので……まぁ、実は魔力があったということにするのは無理なわけだ。
そして魔法とは別に"ギフト"と言われる、先天的に持っていたり努力や何らかのきっかけで得られる超能力のようなものもあったりするらしいのだが、これはこれで面倒なことになりそうなんだよな。
魔法が使えずとも魔力を持っている人はそれなりにいるらしいのだが、この"ギフト"となるとその数はかなり少なくなるようだ。
となれば、その有用性にもよるだろうが権力者に目を付けられ、手駒にされる可能性が高いんだよな。
俺の土人形がどう評価されるのかは不明だが、魔石を使うとはいえ少なくともゴブリン4体を全滅させられるぐらいの力はあるので安く見積もられることはないはずだ。
精神的には大人であるが肉体的にはまだ11歳ではあるし、雇用先がまともであるとは限らないのでこの歳で家を出ることになるのは両親も心配するだろう。
だからこそ、前世の記憶を取り戻す前の俺は魔石の位置がわかっても気のせいだと思い込んでいたのだと思われる。
そんなわけで土人形の件は一旦隠しておきたいのだが……
ドザザーッ……
「「あっ」」
その時、サリーさん母娘の前で棒立ちだった土人形が崩れ、ただの土の山になってしまった。
土人形の核となっていた魔石の魔力が尽きたのだ。
形状を維持するだけでも魔力は消費し続けるようだし、ゴブリン達との戦闘でも魔力を多く使ったからな。
「えーっと……か、帰ろうか」
「あ、うん。そうね」
少しの間土の山を眺めていた2人だが、そこから再び土人形が現れることはなく、周囲を見回しながらそう言ったサリーさんの提案を承諾したリーナさん。
だがその直後、自分やサリーさんの有り様に思い至った彼女が足を止める。
「あっ!この格好はどうするの?服はこんなだし、その上お母さんはその……」
「ああ、ゴブリンのアレで汚れてるわね。肌に直接付いた分は一応取れるでしょうけど……」
スッ、スッ……パッパッ
胸に付いたゴブリンの精液を手で拭い、それを振り払って服に付いた物も拭っていくサリーさんだが……
「……ダメね。服を脱いでも匂いが付いてるし、口を濯いでも飲み込んだ分の匂いが出ちゃうかもしれないわ」
その言葉に、リーナさんは不安そうにサリーさんへ聞く。
「その……だ、大丈夫だよね?最後まではされてないんだし、飲んだだけでデキたりしないだろうし」
リーナさんの懸念は、ゴブリンに犯されて孕まされた場合のことだ。
人とゴブリンの間に知能の高いゴブリンが生まれれば、今回のようなことがもっと増える可能性がある。
それを防ぐためには一定期間の監視付き生活か……処分されてしまうかだ。
どちらにしろ中まで調べられることになるだろうし、万が一すぐに産まれる可能性を考慮して処理する役の男の前でその検査は行われ、その後暫くはどこかで監視されると噂で聞いている。
産まれたばかりならば強くはないだろうし、父のような魔物担当がその役目に就く必要はない。
となれば、女によっては監視に男の希望者が群がることが想像に難くないというわけだ。
今回はよりによって、村でも5本の指に入る美女のサリーさんだしな。
ちなみに、その5本の指にはリーナさんや俺の母も入っている。
そんなわけで……そういったことまで含めて、ゴブリンを始めとした魔物に犯されないようにと女は強く言い聞かせられるらしいのだ。
聞かれたサリーさんはぎこちなく微笑んでそれに答える。
「だ、大丈夫よ。中まで調べられるし暫く監視生活だけど……その、拒否さえしなければ殺されることはないわ」
その言い様にリーナさんは何かしら別の不安を感じたのか、更に質問を重ねることにしたようだ。
「拒否って……恥ずかしいとは思うけど、それで疑いが晴れるんだから拒否することなんてあるの?」
「それは、その……」
言いづらそうにしていたサリーさんだが、いずれは知られると判断してか口を開く。
「その、監視されてる間は見張りの男性にご迷惑をお掛けするわけでしょう?その人にも本来の仕事があるわけだし」
「それは、まぁ……」
「そうなると農作業も滞るし、収穫量も減ってしまうかもしれない。だから……そのお詫びとして身体を使っていただくのよ」
「「っ!?」」
リーナさんと共に息を呑む俺。
そんなことがあるのか、それじゃ希望者は殺到するだろうな。
だが、村でそんな話を聞いたことはない。
リーナさんもそのことに疑問を持ったようだ。
「そ、そんな話は今まで……」
「しっかりした壁に囲まれた町ではそうそう起きないことだから。あったとしたら外でってことで、町中でそれを知るのは警備の兵か外に出る仕事の人達ね。中には他人事じゃない女性もいるし、私もそういう人から聞いたことがあるわ」
「だとしても、10年ぐらい暮らしてたのに噂ですら聞かなかったのはおかしいんじゃない?」
「女性側は魔物に犯されたのを隠したいでしょうし、男性側も監視役でその……良い思いをしたのは言いづらいでしょうからね。そもそも口外すれば罰があるみたいだし、なんなら私の故郷でも同じ決まりはあったはずよ」
「そんな……」
納得のいかない顔でそう呟き、両手でグッと拳を握り込むリーナさん。
俺も納得はいかないが……あっ、もしかして俺がこの件を知らなかったのは父が活躍していたからか?
父によってこれまで被害が出なくなっており、その良い思いをできる機会自体が発生していなかったのだろう。
となれば、父が移住してくる前にその役目を経験したことのある男からすると少なくとも10年ぶりということになり、そういった連中がこの機を逃すことはないと思われる。
父がいる以上は次の機会が相当先になると考えられ、しばらくその役目にありつけない若い男達を不憫に思った者がその話を彼らに伝える可能性が無いとは言い切れない。
相手がサリーさんだと知れば俺だってお願いしたいぐらいだし、娯楽の少ない村の若い男なんて飛びついてくるに決まっている。
このまま行くと……サリーさんは村中の現役を相手にするかもしれないわけか。
そんなサリーさんがリーナさんに笑顔で言い聞かせる。
「死ぬわけじゃないし大丈夫よ。さっきゴブリンを誘ってたみたいに、お母さん結構ヤる方なんだから。なんなら皆骨抜きにしてみせるわ♪」
シュッシュッシュッ……
そう言いながら縦に握った拳を上下に振る様子は、それが虚勢であると俺にもわかるぐらいの悲壮感があった。
当然それはリーナさんにも伝わっているようで……彼女は母の胸に飛び込んだ。
「お母さん!」
ギュッ
「あっ、ちょっと。汚れるし匂いも付くわよ?」
サリーさんはそう言って娘を自分から離そうとするが、その本人は抱きしめる手を緩めようとはしなかった。
「……汚くなんてないよ」
「そういう問題じゃ……もう、自分は無事だったってちゃんと言いなさいよ?……グスッ」
リーナさんの言葉に涙ぐみ、手の汚れ等を気にしてかその腕で抱きしめようとはしないサリーさん。
彼女は覚悟を決めた目をしており、しばらくしてからリーナさんに告げる。
「さ、帰るわよ。村から結構離れてるし、ギルダッドさんが戻ってきてるかもしれないわ」
「うん……鍬を取りに帰っただけだし、もう戻ってきてて私達を探してるかもしれないね」
「どうかしら?ジオ君に用足しだって言ってあったし、それを聞いて時間がかかる場合もあると思って畑で待ってるかもね」
それを聞いたリーナさんは思い出したように暗い顔をする。
「そっか……おじさんが居れば私が人質にされることはなかったよね。おじさんが戻るのを私が待ってたら……」
「いいのよ。帰ってから暫くは会えなくなるかもしれないけど、お母さんはいろんな男を愉しんでくるから♪」
戯けて言うサリーさんに、その覚悟が揺らぐことはないと感じたらしいリーナさん。
「もう……ハァ、帰ろっか」
「ええ、帰りましょ」
そう言い合って村へ帰還の一歩を踏み出した2人だが……その時、近くの木陰から何者かが現れた。
ザッ
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そう、それはジオこと俺である。
そして……俺は高らかに宣言した。
「ちょっと待った!」
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