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第1サーバーDESSQ
第1話 人魚がデスゲームに巻き込まれる
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「うげ、また電波が繋がらない。9Gになって海中でもクマバトできるって聞いてるんだけどな。」
此処はDESSQというVRMMOのオンラインゲームの世界。このオンラインゲームではNPCに人工知能のAIが搭載されNPCはDESSQの世界の中で魂を持って生きていた。プレイヤーらは強力なスキルを所持して力を持つことでそれぞれの王国を築き上げ、NPCを活発に奪い合っていた。
そんなDESSQの世界で海水の中を空気が循環している部屋に引きこもってゲームをしているのはラグリーグ・レトファリック。15才の男の子の人魚だ。
海の中には家があった。ここには、アクリム・カートナムというゲームのプレイヤーの統治している国があり、人魚が認知されている。しかし、人魚の好物である昆布やワカメが、王国に住む人間のプレイヤーに独占されてしまっている。そのため人魚は王国の人間と結婚をしたり、王国で働く事を強いられていた。
人魚の住む街では使わなくなったしっかりとした家は改造し、コンクリート等で塗装。海の中にはそのようにして家や学校、バレエ劇場、商店街が一つあり、街のようになっていた。
「ねえレトファ、今日は人魚バレエの発表会があるの。見るだけでも参加してみない。」
「うーん。見に行きたいけど今忙しくてちょっと無理だなー。」
バレエが上手になると王国の人間と結婚をしたり労働しなければならないため、レトファリックは心の中ではバレエを行う事に反対だった。
面倒くさい。何のために見に行くんだよ。どうせお金持ってる人の家で働かないといけないんだろ。みんなそれ分かってるのに、他の国の景色が見たいだの、市民権を得れば、人間が食べている料理が食えるだの、そんなのどうだっていいだろ。人間の中にもゲームさえあればいい奴だっているはずだ。
「レトファーー-。あんたさ、ミルウィーセの話は聞いたらどうなの。」
レトファリックの幼馴染のセデスヒバシーが話しかけてきた。
「あとさ、自分の部屋見なさいよ。ここ海中缶づめ室でしょ。こんなとこにずっといたら足の感覚なくなるんじゃない。今泳げるのあんた。」
レトファリックは海中作業室に引きこもっており、泳ぐのが困難な程、体力が落ちていた。
「泳げなかったら何か困る事でもあんの。セデスヒバシー。バレエはうまい癖に一向に人間さんからプロポーズされない脳筋。」
マ―ヴェの辛辣な物言いにセデスヒバシーの耳が反応した。
「殺す。こいつまじでむかつく。じゃあゲームで勝負しない?」
セデスヒバシ―の提案にマーヴェは乗り気だった。
「ゲームならいいよー。ミルウィと二人で掛かってきなよ。クマバトでな。」
「やるわよ。ミルウィーセも。」
「分かったよぉ。」
セデスヒバシ―とレトファリックの争いにミルウィーセが巻き込まれた。
「私はレッサーパンダでいく。2対1でいいよ。ほら、かかってこいや。」
レトファリックはゲスな笑みを浮かべた。
セデスヒバシーはマーヴェの余裕の表情を見て心に火がついた。
「本気でぶちのめす。ジャイアントゴーレムパンダでいく。」
レトファリックは課金限定キャラクターを見て驚いた。
「それ課金してないと手に入んないんだけど、てか自分のアカウント持ってたのかよ。じゃあ設定変えるから待ってろ。」
アカウント設定から、対戦時にキャラ選択はそれぞれのアカウントが所持しているものを反映させるをクリックした。
「うええ。私はアライグマでしか戦えないよ。」
「じゃあ、行くぞ。殺し合いだああ。」
結果 レトファ 10-3 ひばし、ミルウィーセ マーヴの勝ち。
レッサーパンダがカウンターを駆使して相手を翻弄。攻撃を先読みして敵のクマを削り倒していた。
「なんなのこの強さ。意味わかんない。レッサーパンダなんて分身とカウンターしかないのに、全部見切られた。」
「何もできなかった。攻撃しようとしても、全部分身した偽物。」
レトファリックはセデスヒバシ―らの反応を見て、嬉しそうに解説を始めた。
「こいつは意外と奥が深いキャラなんだよ。低ジャン中に足で空を切って結構後ろにだって移動できる。ためを発動すれば正面なら守れるしな。忍者みたいって言われてる。」
解説が終わり、セデスヒバシ―らは敗北を受け入れた。落ち着いてきた所でセデスヒバシ―がある話を始めた。
「あんた今朝のゲームマスターからのメール読んだ?」
「何それ。読んでないけど。」
レトファリックはガサツな性格なのでメールを読んでおらず何の事か分からなかった。
「NPCの間で広まってる噂なんだけど今日、ゲームマスターの緋戸出セルがプレイヤーに使役されてるNPCの為に現れるんだって。」
セデスヒバシーは送られたメールをレトファリックに見せた。
[今夜アップデートにて、NPCの夢が叶う。緋戸出セル]
「楽しみ。」
ミルウィーセはそのメールを見て嬉しくなっていた。セデスヒバシーは楽しい気持ちもあるが怪訝な表情を浮かべた。
「私も。でも、これだけなんだよね。」
マーヴェリックはそのメールを見てがっかりした。
「今日アプデかよ。じゃあ夜はゲームできないじゃん。めんど。」
セデスヒバシーはつまらなそうにしているレトファの手からゲームパッドを取り上げた。
「ゲーム中なのに何するんだよ。」
「ゲームしすぎ。マーヴェ、今日の人魚バレエの発表会は必ず来てもらうから。ミルウィーセ手貸して。」
「う、うん。」
ミルウィーセとセデスヒバシーは嫌がっているレトファリックを椅子から引き剥がして人魚バレエの発表会へと連れていった。
人魚バレエが始まり大きな尾を動かして華麗に踊る人魚たち。男の人魚は尾を地面に叩いて力強く舞い、女性の人魚は動きを揃えてリズミカルに演出していた。
そうして時間は過ぎていきアップデートの夜を迎えた。
「ちぇ。ゲームできないのか。」
レトファリックはゲームが出来ずに拗ねていた。しかし緋戸出セルからのメールに目を通すとマーヴェリックは驚きのあまり椅子から立ち上がった。
[NPCの諸君、今回のアップデートではNPCがプレイヤーとなってもらう。プレイヤーだった者は仮NPCとなりステータスを村人と同じに設定した。今日もこのDESSQの世界を楽しんで頂けていると嬉しい。]
レトファリックの目の前にゲームをプレイする前にステータスと見た目の変更ができる画面が現れた。
[プレイヤー名を入力して下さい]
「プレイヤー名は名前のまま、レトファリックでいいや。」
レトファリックは表示された自身のステータスを確認した。そこにはプレイヤーらしいHPや攻撃などに数字が書かれておりプレイヤーとなった事を知った。
「HPが高い、人魚だからかな。魔法が使えるのか。やったー。これでこの世界でもゲームができるって事か。」
レトファリックは嬉しさのあまり何度も端末を操作してプレイヤーとなった事を実感していた。
「着せ替えもできるじゃん。この踊り子のNPCコスチューム面白い見た目だな。」
ネカマでゲームをする事の多いマーヴェは水色のレースのついた踊り子の着せ替えコスチュームをタップしてしまった。人間のプレイヤーと同様にNPCと扱われると知らずに。
その頃、人間のDESSQプレイヤーは久しぶりのゲームマスターの登場に沸いていた。
新スキルの偽リークが出たことで、復帰ユーザーがDESSQに戻り始めた。
アップデート前はいつも祭りだ。酒を手にして、仲間と語らう。
「昔はさ、スキルも奪い合って毎日、国王が入れ替わってるなんてこともあった。」
「NPCなんてそっちのけの戦闘狂だらけだったよな。」
そうして待望のアップデートの時間がやってきた。
酒の席から空を見上げ、笑い合う。城が見える大きな屋上に灯りが付き、針葉樹の大木でできたウッドデッキの下で思い出にふけっていた。
「おいお前らー。squiからいつものアップデート準備入った。感傷に浸ってる場合じゃねえ。酔って潰れてない奴は起こせー。カウントやるぞー。5」
兵士たちは肩を寄せ合い、国王様たちは次のアップデートに柔軟に対応し出遅れないように幹部とともに城の見晴らしのいい場所から新たなMMOの境地を待っていた。
「3、2、1、ゼローーー!」
此処はDESSQというVRMMOのオンラインゲームの世界。このオンラインゲームではNPCに人工知能のAIが搭載されNPCはDESSQの世界の中で魂を持って生きていた。プレイヤーらは強力なスキルを所持して力を持つことでそれぞれの王国を築き上げ、NPCを活発に奪い合っていた。
そんなDESSQの世界で海水の中を空気が循環している部屋に引きこもってゲームをしているのはラグリーグ・レトファリック。15才の男の子の人魚だ。
海の中には家があった。ここには、アクリム・カートナムというゲームのプレイヤーの統治している国があり、人魚が認知されている。しかし、人魚の好物である昆布やワカメが、王国に住む人間のプレイヤーに独占されてしまっている。そのため人魚は王国の人間と結婚をしたり、王国で働く事を強いられていた。
人魚の住む街では使わなくなったしっかりとした家は改造し、コンクリート等で塗装。海の中にはそのようにして家や学校、バレエ劇場、商店街が一つあり、街のようになっていた。
「ねえレトファ、今日は人魚バレエの発表会があるの。見るだけでも参加してみない。」
「うーん。見に行きたいけど今忙しくてちょっと無理だなー。」
バレエが上手になると王国の人間と結婚をしたり労働しなければならないため、レトファリックは心の中ではバレエを行う事に反対だった。
面倒くさい。何のために見に行くんだよ。どうせお金持ってる人の家で働かないといけないんだろ。みんなそれ分かってるのに、他の国の景色が見たいだの、市民権を得れば、人間が食べている料理が食えるだの、そんなのどうだっていいだろ。人間の中にもゲームさえあればいい奴だっているはずだ。
「レトファーー-。あんたさ、ミルウィーセの話は聞いたらどうなの。」
レトファリックの幼馴染のセデスヒバシーが話しかけてきた。
「あとさ、自分の部屋見なさいよ。ここ海中缶づめ室でしょ。こんなとこにずっといたら足の感覚なくなるんじゃない。今泳げるのあんた。」
レトファリックは海中作業室に引きこもっており、泳ぐのが困難な程、体力が落ちていた。
「泳げなかったら何か困る事でもあんの。セデスヒバシー。バレエはうまい癖に一向に人間さんからプロポーズされない脳筋。」
マ―ヴェの辛辣な物言いにセデスヒバシーの耳が反応した。
「殺す。こいつまじでむかつく。じゃあゲームで勝負しない?」
セデスヒバシ―の提案にマーヴェは乗り気だった。
「ゲームならいいよー。ミルウィと二人で掛かってきなよ。クマバトでな。」
「やるわよ。ミルウィーセも。」
「分かったよぉ。」
セデスヒバシ―とレトファリックの争いにミルウィーセが巻き込まれた。
「私はレッサーパンダでいく。2対1でいいよ。ほら、かかってこいや。」
レトファリックはゲスな笑みを浮かべた。
セデスヒバシーはマーヴェの余裕の表情を見て心に火がついた。
「本気でぶちのめす。ジャイアントゴーレムパンダでいく。」
レトファリックは課金限定キャラクターを見て驚いた。
「それ課金してないと手に入んないんだけど、てか自分のアカウント持ってたのかよ。じゃあ設定変えるから待ってろ。」
アカウント設定から、対戦時にキャラ選択はそれぞれのアカウントが所持しているものを反映させるをクリックした。
「うええ。私はアライグマでしか戦えないよ。」
「じゃあ、行くぞ。殺し合いだああ。」
結果 レトファ 10-3 ひばし、ミルウィーセ マーヴの勝ち。
レッサーパンダがカウンターを駆使して相手を翻弄。攻撃を先読みして敵のクマを削り倒していた。
「なんなのこの強さ。意味わかんない。レッサーパンダなんて分身とカウンターしかないのに、全部見切られた。」
「何もできなかった。攻撃しようとしても、全部分身した偽物。」
レトファリックはセデスヒバシ―らの反応を見て、嬉しそうに解説を始めた。
「こいつは意外と奥が深いキャラなんだよ。低ジャン中に足で空を切って結構後ろにだって移動できる。ためを発動すれば正面なら守れるしな。忍者みたいって言われてる。」
解説が終わり、セデスヒバシ―らは敗北を受け入れた。落ち着いてきた所でセデスヒバシ―がある話を始めた。
「あんた今朝のゲームマスターからのメール読んだ?」
「何それ。読んでないけど。」
レトファリックはガサツな性格なのでメールを読んでおらず何の事か分からなかった。
「NPCの間で広まってる噂なんだけど今日、ゲームマスターの緋戸出セルがプレイヤーに使役されてるNPCの為に現れるんだって。」
セデスヒバシーは送られたメールをレトファリックに見せた。
[今夜アップデートにて、NPCの夢が叶う。緋戸出セル]
「楽しみ。」
ミルウィーセはそのメールを見て嬉しくなっていた。セデスヒバシーは楽しい気持ちもあるが怪訝な表情を浮かべた。
「私も。でも、これだけなんだよね。」
マーヴェリックはそのメールを見てがっかりした。
「今日アプデかよ。じゃあ夜はゲームできないじゃん。めんど。」
セデスヒバシーはつまらなそうにしているレトファの手からゲームパッドを取り上げた。
「ゲーム中なのに何するんだよ。」
「ゲームしすぎ。マーヴェ、今日の人魚バレエの発表会は必ず来てもらうから。ミルウィーセ手貸して。」
「う、うん。」
ミルウィーセとセデスヒバシーは嫌がっているレトファリックを椅子から引き剥がして人魚バレエの発表会へと連れていった。
人魚バレエが始まり大きな尾を動かして華麗に踊る人魚たち。男の人魚は尾を地面に叩いて力強く舞い、女性の人魚は動きを揃えてリズミカルに演出していた。
そうして時間は過ぎていきアップデートの夜を迎えた。
「ちぇ。ゲームできないのか。」
レトファリックはゲームが出来ずに拗ねていた。しかし緋戸出セルからのメールに目を通すとマーヴェリックは驚きのあまり椅子から立ち上がった。
[NPCの諸君、今回のアップデートではNPCがプレイヤーとなってもらう。プレイヤーだった者は仮NPCとなりステータスを村人と同じに設定した。今日もこのDESSQの世界を楽しんで頂けていると嬉しい。]
レトファリックの目の前にゲームをプレイする前にステータスと見た目の変更ができる画面が現れた。
[プレイヤー名を入力して下さい]
「プレイヤー名は名前のまま、レトファリックでいいや。」
レトファリックは表示された自身のステータスを確認した。そこにはプレイヤーらしいHPや攻撃などに数字が書かれておりプレイヤーとなった事を知った。
「HPが高い、人魚だからかな。魔法が使えるのか。やったー。これでこの世界でもゲームができるって事か。」
レトファリックは嬉しさのあまり何度も端末を操作してプレイヤーとなった事を実感していた。
「着せ替えもできるじゃん。この踊り子のNPCコスチューム面白い見た目だな。」
ネカマでゲームをする事の多いマーヴェは水色のレースのついた踊り子の着せ替えコスチュームをタップしてしまった。人間のプレイヤーと同様にNPCと扱われると知らずに。
その頃、人間のDESSQプレイヤーは久しぶりのゲームマスターの登場に沸いていた。
新スキルの偽リークが出たことで、復帰ユーザーがDESSQに戻り始めた。
アップデート前はいつも祭りだ。酒を手にして、仲間と語らう。
「昔はさ、スキルも奪い合って毎日、国王が入れ替わってるなんてこともあった。」
「NPCなんてそっちのけの戦闘狂だらけだったよな。」
そうして待望のアップデートの時間がやってきた。
酒の席から空を見上げ、笑い合う。城が見える大きな屋上に灯りが付き、針葉樹の大木でできたウッドデッキの下で思い出にふけっていた。
「おいお前らー。squiからいつものアップデート準備入った。感傷に浸ってる場合じゃねえ。酔って潰れてない奴は起こせー。カウントやるぞー。5」
兵士たちは肩を寄せ合い、国王様たちは次のアップデートに柔軟に対応し出遅れないように幹部とともに城の見晴らしのいい場所から新たなMMOの境地を待っていた。
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