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第六話 「射精と射液」

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 【前回までのあらすじ】
 人間で言えば約35歳の王妃ピュリアと、これも人間で言うと〇〇歳の少年王パティアスは、侍女長クロミスの「お手伝い」を受けて、夫婦の初夜に臨む。
 ついに夫婦の結合を果たす親子のような年齢差の二人。



 「・・・パティァス様・・・オトコとオンナの営みは、こうして・・・動くのですよ・・・」

 クロミスがまるでお人形遊びでもするように、パティアスの薄い尻に手をかけて揺らし、ピュリアの胎内に埋め込まれたペ〇スに動きを与える。

 「うおおっ・・・クロミスっ!・・・」

 クロミスの手で、交尾の動きを強制されて、嵐に翻弄される小舟のようにユラユラと揺れる夫婦。

 ついさっき射液したばかりで、段々と元の大きさに戻りかけていたピュリアの牝茎が可愛らしくプルンプルンと揺れている。
 
 「ハアッ、ハアッ・・・ビュリアっ!これ・・・きもちいいっ!」

 パティアスの尻の動きが、クロミスの手を借りることなく、クイッ!クイッ!とメスを求めるオスのそれに勝手に変化してゆく・・・。

 夫のペ〇スのピストン運動に合わせるように、ピュリアの牝茎が再び硬さと長さを取り戻し始める。


 「もうっ・・・ピュリア様っ、また牝茎が勃起し始めていますわっ!お恥ずかしくないのっ?なんてふしだらな王妃様・・・・」

 「・・・ひいいんっ・・・クロミスさんっ・・・いぢめないで・・・」

  そんなピュリアの羞恥とは裏腹に、彼女の牝茎はプルン!プルン!と揺れる度に、その柔らかかった肉に芯が通り、硬度を増して太く長くなってゆく・・・。

 自分より背の高い妻の背中に必死にしがみ付いて、不器用に腰を振っていたパティアスの尻にジットリと汗が浮かび始める頃には、ピュリアの牝茎もすっかり勃起して、夫の動きに合わせてピンピンとダンスを踊っていた。

「・・・ピュリア!・・・ピュリアっ!・・・こんな気持ちのいいコト・・・僕、はじめてっ・・・・」

 「ああっ、パティアス様っ、ウレシイっ!」

 愛の言葉を交わして交尾する夫婦を見下ろしながら、クロミスが加虐的な笑みを浮かべる。

 「ピュリア様・・・もうお漏らしはいけませんよ・・・」

 「・・・・が、頑張ります・・・・ぱ、パティアス様っ・・気持ちくなったら・・・そのまま・・・私の中にっ・・・」

 「ああっ、ピュリアっ、僕、なんかヘンな感じ・・・」

 「パティアス様っ・・・もう・・・出そうですの?・・・いいのですよ・・そのまま・・・」

 「あっ、あっ・・・ピュリアっ!・・・何か出そうっ・・・・」

 「パティアス様っ!・・・くださいましっ!」

 真っ赤になって母親のような年齢のピュリアの背中にしがみついていたパティアスの右手が意外な所に伸びる。

 ・・・・愛する妻、ピュリアの牝茎を掴んで激しくシゴき始めたのだ。

 「ああっ、パティアス様っ・・・ダメっ、そんなトコっ!・・およしになってっ!」

 人間で言うと〇〇歳のパティアスは、ペ〇スをしごく・・・オナ〇ーの仕草のことをどこかで見聞きしていたのだろう、もしかしたら精通はまだでも自分のペ〇スでオナ〇ーをしたこともあるのかも知れない。

 そして、牝茎からピュウピュウと無精液を射液しては恍惚の表情を浮かべる妻の、その美しい表情をもう一度見てみたい、そういう欲求に衝き動かされているのかもしれない。

 夫の射精までは牝茎からの射液を我慢しなくては・・・・そんなピュリアの苦労もまるで知らないように、本能にまかせて愛する妻の牝茎をシゴき始めるパティアス。

 「ねえっ!パティアス様っ、お願いですからっ・・・・そこは・・・・」

 「だって、ピュリアのココも・・・気持ちいいんでしょ?」

 「ああっ、そっ・・・それは・・・」

 まるで自分のペ〇スでオナ〇ーをするように、妻の牝茎をコスりながら、ペ〇スの動きを速めるパテイアス。

 「あ゛~っ・・・もう洩れそうっ!・・・パティアス様っ・・・うっ、くううっ・・はやく射精をっ!」
 
 「・・・・うう~っ、ピュリアっ・・・・何か・・・出るっ!」

 「んあああんっ!・・・・早くっ!・・・精子っ・・・セイシいぃぃ!」

 パティアスの生まれて初めての射精と、ピュリアの3度目の射液はほとんど同時だった。

 二人の尻が仲良くピクピクと痙攣する。 

 「あ~っ!あああ~っ!・・・ウレシイっ!出てるっ・・・出てるぅ・・・・」

  「ふううんっ・・・はあぁっ・・・」

 生まれて初めて放たれる、プリプリとゼリーのような黄色味を帯びた精液が、母親のような年齢の妻の中にタップリと注がれる。

 真っ白な大きなピュリアの尻に自分の腰をグイグイと擦りつけるような動きで、精液の最後の一滴までその子宮に届けようとするパティアス、そのオスの動きは誰に教わったわけでもない、本能のなせる技だ・・・、

 その熱く沸騰している膣内では、パティァスの未成熟な尖った性器が、ピュリアの子宮と嬉しそうに戯れているに違いない。
 
 「ああ・・・ピュリア・・・・これが・・射精?」

 パティアスは、透き通るような妻のうなじに頬ずりしながら、独り言のように呟く。

 「・・・・は、はい・・・パティアス様、今のが「射精」です、パティアス様の種が、私のお腹いっぱいに注がれていますの・・・」

 ピュッ・・・ピュッ・・と、その牝茎から小さな「射液」を繰り返しながら、ピュリアが嬉しそうに応える。
 
 グッタリと年上の妻に体重を預けている、可愛らしい夫の重みを感じながら、ピュリアは幸せを感じていた。

 自分の手で王と王妃の初夜・・・その夫婦の結合を成功に導いたクロミスも、年若いパティアスの「初体験」を祝福する。

 「パティアス様、おめでとうございます・・・これでパティアス様も「男」になられたのでございますよ、これからは毎晩ピュリア様と交わって、早くお世継ぎを設けてくださいね」

 パティアスの汗が流れている小ぶりな尻を優しく撫でながら、クロミスか囁く。

 「パティアス様・・・そのまま抜かずに・・・2回目の射精も続けて出来ますわね?」
 
 クロミスに言われるまでもなく、汗だくになったパティアスが再び尻を振り始める・・・・。


 
 新婚初夜で初めてセッ〇ス・・・その夫婦の心も体も一つになる愛の営みの、めくるめく「オトコとオンナ」の快感を知ったパティアスは、貪欲にピュリアの成熟した肉体を求めるようになった。

 無理もない、人間で言えば〇〇歳程度、初めての「男女の営み」を年上の美しい妻で経験し、その柔らかい肌、温かくヌメヌメと絡みつく膣肉の感触、絶頂を迎えた女性が発する甘美な鳴き声、そしてリュケメニス族の女性独特のそのペ〇スのような器官「牝茎」の秘密、それらを味わってしまったのだ・・・その「オンナ」の全てが若いパティアスを虜にする。

 特に、初めて目にした女性の「牝茎」、母親のような年齢のピュリアが、まるで少女のように身悶えして、その硬く勃起した筒先からピューピューと勢いよく「無精液」を射液する、その姿はパティアスにとって、女性の「秘密」知ったような、とても神秘的なものに映った。

 自分の指先で牝茎を刺激されると、肩を震わせて、甘い声で啼きながら無精液を射液する、そのリュケメニス族の女が放つ、無精液のジャコウのような香りを嗅ぐと、パティアスのオスの部分はドキドキと脈打ち疼いてきてしまうのだ・・・。

 夜になると、その夫婦の営みが始まる刻限を待ちきれないように、着物の中でピーン!とペ〇スを反り返らせてソワソワとする可愛らしいパティァス。

 王と王妃は、その夫婦の交わりを始める時間さえ、侍女長のクロミスに厳しく管理され、勝手にセッ〇スをすることも許されないのだ・・・・。

 「ねえっ・・・ピュリアっ・・・もう・・・してっ!」

 金糸の刺繍が施された、ゆったりとした就寝着を着て、ベッドの縁に座っているピュリア
の前に、スッと立ち上がったパティアスが頬を赤らめて体を寄せる。

 そのズボンの前は、まるで天幕のように三角形に膨らんで突っ張っている。

 「ああっ・・・パティアス様・・・もう・・こんなに・・・」

 ピュリアがその白く細い指で、パティアスのズボンの紐をスルスルと解くと、ズボンはハラリと床に落ちて、T字型の真っ白い腰布があらわれる。
 そこは、もう大きく盛り上がり、面積の小さな腰布から未成熟な男性器の証、尖った先端が収まり切れずに飛び出だしてピンク色に輝いている。

 「ああっ、ピュリアぁ・・・」

 パティアスが母親に甘えるような声を出して腰を捩ると、腰布から飛び出していたペ〇スの尖った先端から可愛らしくピュッ!・・・と先走りの液が迸り、床に小さな水溜まりを作る。

 リュケメニス族の男性の俗にいう「我慢汁」は量も多く、小さく射精のように射ち出されるのだ・・・・・。

 側で黙って侍女長クロミスが見つめるなか、親子ほども年の離れた夫婦の愛の営みが始まる・・・・。




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