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第三十五話 「狼に襲われそうになったら〇〇すると助かるというお話」
しおりを挟む松浦静山著「甲子夜話」
巻二十一、「一九」より
西村白烏の著した「煙霞奇談」という本の中で、狼は色欲の薄い動物だと言っている。
もっともなことである。
度々狼に出会った人に尋ねると、狼が尾を立てて走っているのを見たことがないという。
犬が何かを怖れて逃げる時のように、いつも尾を股の間に入れて陰部を隠しているのだということだ。
狼は色欲を恥じるがために、人がその交尾を目撃すると、その人の人相を覚えていて数年の後でも必ず復讐にくるという。
このような時は、男女問わず服を全て脱ぎ捨て、狼に陰部を見せつけると襲われないということだ。
・・・・狼に襲われそうになったら、とりあえず全裸になって〇〇を見せましょうという話でした。
道で狼に会った時の為に憶えておきたいものです・・・って、それ絶対嘘ですから!
熊に出会ったらとりあえず「死んだふり」と同じくらい眉唾な話でした。
交尾の話が出たので、もう一つ。
曲亭馬琴他編の「兎園小説」の中の「ななふしぎ」に、「馬喰町の七奇異」として紹介されているものの中に、こんな話があります。
寛政十一(1799)年六月、馬喰町一丁目の木戸際で、一匹の牝犬が二匹の牡犬と同時に交尾をしていた。
これを見物するものが垣根のように人だかりを作った。
・・・・江戸の人達、さすがに暇人すぎやしませんかねぇ・・・・。
その様子を想像すると、ちょっと笑ってしまいます。
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