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異国での決意
街に着いたら
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街に行った俺はジュールに連れられて武器屋や魔道具屋を回った。ジュールは剣の修理を頼んでいたらしく、かなり年代物の大きな剣を受け取っていた。
「ずいぶん大きな剣…」
「あぁ、これはアランの…あ、俺の勇者のものなんだ。俺はこの剣に住み着いて冒険してた。今は俺が使ってるんだが、彼が転生するたび渡してるんだ」
剣を大切そうに抱えてジュールが笑う。いつかまた、一緒に使える日を楽しみに待ってるんだろうな。
「シンは何を使って戦ってたのか?竜騎士なら武器くらいあっただろ?」
ジュールにそう聞かれ、俺は魔剣ルーカスを思い出した。ルーカスというドラゴンの足でできている剣。可愛いと言って撫でてあげると喜んでいたあの剣はエリアス達のもとへ置いてきてしまった。オスカーも、ガラもすべて置いてきたんだ…。
「持ってたよ、ジュール達には使い魔?の足でできた剣を持ってたの」
「ルーカスか…」
「知ってるの!?」
「ああ。どっかの国のチート騎士の使い魔だったやつだよな?その後剣になったって話は聞いたけど誰も使えないってのも聞いた…まさか、シンの剣になってたとは、やるなシン…で、それは?」
ジュールの問いに黙りこんだ。
その時上空が陰になって驚いて見上げると…黒と赤のドラゴンが飛んでいる。
あれは…!カイザー号とオリオン号!
街の人が口々に竜騎士竜騎士と連呼して歓声を上げた。かなりの人気があるようだった。
「彼らは先日東の山の凶暴な魔物を退治したらしいぞ」
「私は隣国の大きな盗賊団を壊滅させたって聞いたわ」
「国王陛下がたいそうお気に入りのようだ」
「名はエリアスさんとフィリックスさんというらしいな、あのすごいドラゴンを連れてよくこんな小さな国にいてくれるよな、心強いぜ」
俺はその場に凍りつくように立っていた。
活躍、してるんだな、やっぱりすごい人たちなんだ。俺が足を引っ張ってはいけない。
ジュールがしばらくカイザー号たちを見つめていた。そして俺を見る。
ちょっとした高級感のあるレストランで昼御飯を食べたあと、ジュールが目の前で笑う。
「…帰りたそうだな」
「え?」
俺は顔を上げた。
「恋人…か?あのドラゴンに乗ってたやつ。赤黒どっちだ?初めて会ったときにシンを探してた奴らだよな」
ジュールには何もかもお見通しなんだな。俺は顔俯いてコーヒーカップをいじった。
「…どっちも…」
「へえ、2人か。愛されてるなシン」
「変じゃない?」
二人も恋人だった俺を。
「別に…。俺の恋人は二人に愛されてたよ、恋人とそれを愛する俺含むドラゴン2人、合わせて3人で暮らしてたこともある」
「そっか…ジュールにはアリなんだ」
そうと知れば不思議と頬が緩んだ。
「少し…笑えるようになったかな、シン」
「え?」
「お前全く笑わないから」
ジュールが手を伸ばして俺の頬に触れた。
言われてみればそうかもな、笑ってないや。ジュールは微笑んで俺を優しく包んでくれる。でも一度も笑い返してなかったかもしれない。彼は俺のことは一切詮索することはなく、さっき初めてエリアスとフィリックスの話が出た。
「シン、恋人が、こんな近くで姿が見えるのって…どうだ?つらいか?」
ジュールが真剣な表情でそう尋ね、俺は顔が上げられなかった。次元を越えて会えない恋人。この世にはいない恋人を待ち続けるのはどれだけつらいのだろう…。
なのに、俺は。
「ジュール…俺…」
「シンのしたいようにすればいい。俺の側にいるのもいい。俺は構わないよ。そうだ、勇者の仕事を一緒に手伝ってくれてもいいぞ、魔法の勉強も進んでるんだろう?」
ジュールは果てしなく優しい。
「今すぐ答えは出さなくてもいいんだ、ゆっくり考えて、自分の人生に向き合っていけばいい。…出ようか」
ジュールと俺は店を出て、公園でも散策しようということになった。少し歩いて近くの広い公園のベンチに掛けるとジュールが色々と話を振ってくれて、思ったより盛り上がる。少しずつ俺の口元が緩み初めて笑顔になった。それを満足げにジュールが眺めていたのに気づいた時。
目の前に2人の男性が通りがかり、目が合う。
エリアスとフィリックスが凍りついたような表情で俺を見ていた。
「シ、…ン…?」
エリアスとフィリックスが目を見開き、俺を信じられないような目で見ている。そして隣のジュールを見て目を剥いた。
「ま、さか…緑のドラゴン…?」
2人はジュールのことを知っているらしかった。
「ほう…俺のことを知ってるらしい」
ジュールが立ち上がり、エリアスとフィリックスを見た。
俺は顔を真っ青にして立ち上がって走っていこうとしたのを、ジュールが腕を掴んで離さない。
「シン、ここは逃げないほうがいいぞ」
その腕をぐっと引き寄せて、俺は力いっぱいジュールの胸の中へと押し込まれる。それを見たとたん、エリアスとフィリックスが眉間を最大に険しくした。
「っ…!」
「見てのとおり、ドラゴン族の俺が今はシンを守っている。中でもシンは王族だからな…大切にしてるし、この通り俺のもとで健康だ」
「王族…?」
エリアスがジュールを睨み付ける。
「白銀王…その名は聞いたことくらいあるだろう?シンはその息子だ、この緑のドラゴンジュールが一緒に暮らして守ってきた。赤のシーザー、黒のユウキが陰で何かあれば駆けつけることにもなっている、大事な子だ…」
ジュールがにこりともせず俺を抱き締めてエリアスとフィリックスに淡々と告げる。
「…竜騎士?だったな…使い魔のドラゴンを連れた人間の貴様らがシンをどれだけ守れた?シンは独り立ちするために必死に今、魔法を勉強している。もっと…3人で話し合って進むべき道があるのではないかと俺は思うんだが…」
俺の背を一段とぎゅっと抱き締めて頬擦りをする。
「愛してると言うだけが、想っているだけが愛することではないだろう?お互いが何を考えているか、一緒に過ごして同じ次元にいることがどれだけの奇跡かお前らはわかってない」
ジュール、それはエリアス達ではなく俺に言ってるよな?
「失くしてから、その一秒さえ喜びだったって思う前に、お前らはどうか気づいてくれ…。竜騎士、シンはハーフドラゴン、これからおそらく容姿も寿命も先がわからない、それに耐えられるのか?大切に出来るか?」
エリアスとフィリックスを睨み付けたまま、ジュールが問いかけた。
「ずいぶん大きな剣…」
「あぁ、これはアランの…あ、俺の勇者のものなんだ。俺はこの剣に住み着いて冒険してた。今は俺が使ってるんだが、彼が転生するたび渡してるんだ」
剣を大切そうに抱えてジュールが笑う。いつかまた、一緒に使える日を楽しみに待ってるんだろうな。
「シンは何を使って戦ってたのか?竜騎士なら武器くらいあっただろ?」
ジュールにそう聞かれ、俺は魔剣ルーカスを思い出した。ルーカスというドラゴンの足でできている剣。可愛いと言って撫でてあげると喜んでいたあの剣はエリアス達のもとへ置いてきてしまった。オスカーも、ガラもすべて置いてきたんだ…。
「持ってたよ、ジュール達には使い魔?の足でできた剣を持ってたの」
「ルーカスか…」
「知ってるの!?」
「ああ。どっかの国のチート騎士の使い魔だったやつだよな?その後剣になったって話は聞いたけど誰も使えないってのも聞いた…まさか、シンの剣になってたとは、やるなシン…で、それは?」
ジュールの問いに黙りこんだ。
その時上空が陰になって驚いて見上げると…黒と赤のドラゴンが飛んでいる。
あれは…!カイザー号とオリオン号!
街の人が口々に竜騎士竜騎士と連呼して歓声を上げた。かなりの人気があるようだった。
「彼らは先日東の山の凶暴な魔物を退治したらしいぞ」
「私は隣国の大きな盗賊団を壊滅させたって聞いたわ」
「国王陛下がたいそうお気に入りのようだ」
「名はエリアスさんとフィリックスさんというらしいな、あのすごいドラゴンを連れてよくこんな小さな国にいてくれるよな、心強いぜ」
俺はその場に凍りつくように立っていた。
活躍、してるんだな、やっぱりすごい人たちなんだ。俺が足を引っ張ってはいけない。
ジュールがしばらくカイザー号たちを見つめていた。そして俺を見る。
ちょっとした高級感のあるレストランで昼御飯を食べたあと、ジュールが目の前で笑う。
「…帰りたそうだな」
「え?」
俺は顔を上げた。
「恋人…か?あのドラゴンに乗ってたやつ。赤黒どっちだ?初めて会ったときにシンを探してた奴らだよな」
ジュールには何もかもお見通しなんだな。俺は顔俯いてコーヒーカップをいじった。
「…どっちも…」
「へえ、2人か。愛されてるなシン」
「変じゃない?」
二人も恋人だった俺を。
「別に…。俺の恋人は二人に愛されてたよ、恋人とそれを愛する俺含むドラゴン2人、合わせて3人で暮らしてたこともある」
「そっか…ジュールにはアリなんだ」
そうと知れば不思議と頬が緩んだ。
「少し…笑えるようになったかな、シン」
「え?」
「お前全く笑わないから」
ジュールが手を伸ばして俺の頬に触れた。
言われてみればそうかもな、笑ってないや。ジュールは微笑んで俺を優しく包んでくれる。でも一度も笑い返してなかったかもしれない。彼は俺のことは一切詮索することはなく、さっき初めてエリアスとフィリックスの話が出た。
「シン、恋人が、こんな近くで姿が見えるのって…どうだ?つらいか?」
ジュールが真剣な表情でそう尋ね、俺は顔が上げられなかった。次元を越えて会えない恋人。この世にはいない恋人を待ち続けるのはどれだけつらいのだろう…。
なのに、俺は。
「ジュール…俺…」
「シンのしたいようにすればいい。俺の側にいるのもいい。俺は構わないよ。そうだ、勇者の仕事を一緒に手伝ってくれてもいいぞ、魔法の勉強も進んでるんだろう?」
ジュールは果てしなく優しい。
「今すぐ答えは出さなくてもいいんだ、ゆっくり考えて、自分の人生に向き合っていけばいい。…出ようか」
ジュールと俺は店を出て、公園でも散策しようということになった。少し歩いて近くの広い公園のベンチに掛けるとジュールが色々と話を振ってくれて、思ったより盛り上がる。少しずつ俺の口元が緩み初めて笑顔になった。それを満足げにジュールが眺めていたのに気づいた時。
目の前に2人の男性が通りがかり、目が合う。
エリアスとフィリックスが凍りついたような表情で俺を見ていた。
「シ、…ン…?」
エリアスとフィリックスが目を見開き、俺を信じられないような目で見ている。そして隣のジュールを見て目を剥いた。
「ま、さか…緑のドラゴン…?」
2人はジュールのことを知っているらしかった。
「ほう…俺のことを知ってるらしい」
ジュールが立ち上がり、エリアスとフィリックスを見た。
俺は顔を真っ青にして立ち上がって走っていこうとしたのを、ジュールが腕を掴んで離さない。
「シン、ここは逃げないほうがいいぞ」
その腕をぐっと引き寄せて、俺は力いっぱいジュールの胸の中へと押し込まれる。それを見たとたん、エリアスとフィリックスが眉間を最大に険しくした。
「っ…!」
「見てのとおり、ドラゴン族の俺が今はシンを守っている。中でもシンは王族だからな…大切にしてるし、この通り俺のもとで健康だ」
「王族…?」
エリアスがジュールを睨み付ける。
「白銀王…その名は聞いたことくらいあるだろう?シンはその息子だ、この緑のドラゴンジュールが一緒に暮らして守ってきた。赤のシーザー、黒のユウキが陰で何かあれば駆けつけることにもなっている、大事な子だ…」
ジュールがにこりともせず俺を抱き締めてエリアスとフィリックスに淡々と告げる。
「…竜騎士?だったな…使い魔のドラゴンを連れた人間の貴様らがシンをどれだけ守れた?シンは独り立ちするために必死に今、魔法を勉強している。もっと…3人で話し合って進むべき道があるのではないかと俺は思うんだが…」
俺の背を一段とぎゅっと抱き締めて頬擦りをする。
「愛してると言うだけが、想っているだけが愛することではないだろう?お互いが何を考えているか、一緒に過ごして同じ次元にいることがどれだけの奇跡かお前らはわかってない」
ジュール、それはエリアス達ではなく俺に言ってるよな?
「失くしてから、その一秒さえ喜びだったって思う前に、お前らはどうか気づいてくれ…。竜騎士、シンはハーフドラゴン、これからおそらく容姿も寿命も先がわからない、それに耐えられるのか?大切に出来るか?」
エリアスとフィリックスを睨み付けたまま、ジュールが問いかけた。
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