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伝説のゆくえ

★激情を受け止める 前編 (性描写軽くはないですご注意)

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エリアスの優しい手が俺の体を確かめるように触れていく、細い腰や腹、背中…脇や胸を撫でていく。

「初めの頃より少しは…会ったばかりの頃は折れそうなくらいだったからな。今も華奢には変わりないが」

俺の耳から顎に唇をすーっと這わせながらエリアスが低い声でそう言うけれど、俺の頭のなかはそれどころじゃない。

「はァ…ん…」

俺は手を口元に持っていき、親指の爪を噛んだ。恥ずかしい、息を吐くときも継ぐときも吸うときも、なんて声が漏れてるんだ!体中が強張って、エリアスの指からもたらされる気持ちよさに震えっぱなしなのだ。

何でこんなに感じてるわけ?普通のボディタッチとは明らかに違う触れ方に戸惑う。エリアスの指先が少し触れただけで、俺の肌が熱を帯びて全身に快感が広がっていく。

「すごいなシン…」

エリアスが俺のボトムのベルトをはずしていく。前のボタンを開けて尻に手をかけると、下着ごとゆっくりと引き抜いた。

さっきから下腹部がめちゃくちゃ熱い。裸になった俺はもじもじと足を閉じて横を向いた。俺自身が固くなり、キンキンに脈を打っているのがわかる。

村にいた頃も、いつからかこうなってるときはあった。でも、ほっといたりトイレにいくと治るのであまり深くは考えてなかった。誰も教えてくれなかったし、聞いた事もなかったかもしれない。以前にフィリックスにこのことを尋ねられたことはあるけれど、わからないままだ。

エリアスのはどうなってるのかな?

不意にそう思い、俺はエリアスの股間に手を伸ばした。

「っ!」

エリアスが驚いて目を見開く。

固い。俺より固く、熱かった。

「おま…大胆だなシン…」
「え?あ、ごめっ…。ここ、なんでこうなってんの…?」

俺の言葉に小さくため息をついたエリアスは、俺の手を掴んで、さっき触れたエリアス自身にもう一度触れさせた。

「シンを欲しがってこうなってる」

俺を?じゃあ、俺はエリアスを求めてこうなってるってこと?

「ほんとに真っ白なんだな…。まあ…俺色に染める気持ちで新鮮」

愉しむように一瞬フッと微笑んだエリアスは俺の足の間に手を滑り込ませて俺を裏からすうっと撫で上げた。

「はぁん!」

電撃が走るように快感が突き抜けた。な、なにこれ?人に触れられるのってこんなに感じてしまうのか?エリアスは俺を柔らかくそっと握ると、上下に擦り始めた。俺自身にびりびりとした鋭い気持ちよさが襲いかかる。それは幾度も押し寄せて身動きがとれなかった。

「…!っく…ぁっ、ふ、ぁ…ぁ…」

自分の肩に顔をぎゅーっと押し付けて思い切り横を向きながら、俺は背中を反らせて目を閉じて声を我慢するけれど、どうしても出てしまって止められなかった。エリアスの指は優しいながら俺を攻めていき、どんどん俺の熱さがどこか上へと押し上げられる。とうとう我慢しきれなくなり、俺は首をのけ反らせて大きくグラインドするように数回痙攣して快感の大波に飲み込まれた。

「んぁっ、あ、あああっ!」

思ったより高い自分の声と、エリアスの手に抗えずに足を広げ、俺自身から何かを吐き出した。それは腹にどろりとかかって腹筋の溝にすーっと流れていく。それすらくすぐったくて気持ちいいと感じた。
それより。

この余韻の気持ちよさといったら。

まだ体が少しびくびくと痙攣している。

エリアスがそんな俺を見て、眉間を険しくして眺めながら唇を少し舐めた。その顔が美しくてものすごくセクシーに見えた俺は耐えられずに声を出してしまった。

「エ…リアスぅ…ぁ…」
「お前…スゲぇな…その感度も声も顔も…俺、本番前なのにもう萌え殺されそうだ…」

はぁ…と吐息をついたエリアスが、自身の服に手をかけて目の前で脱いでいく。バキバキに割れた腹筋と、逞しく鍛え上げられた胸板。甘めの美しい顔にその体はため息が出るほどカッコよくて、俺は見惚れてしまうだけだった。
エリアスの上裸は何度も見たことがあるけど、あの入れ墨は今はない。何か特別な時に浮き上がるものなんだろうか。それにしても美しい男としか言えない目の前の人に触れられて、こんなことをしているのがただ不思議だった。

エリアスはボトムに手をかけ、俺の前でそれを無造作に全て剥ぎ取って素肌を俺に晒した。

「………。」

エリアスの全裸。

いや、俺の視線は一直線にそれを見つめた。
エリアス自身のそれ。

えーと…。伝説の竜騎士は、どこもかしこも伝説級…なんですかね?これをどこへどうするのか、まさか?

「ちょっと待ってろ」

エリアスはベッドから降り、クローゼットを開けて、引き出しをガサガサと開けると中から水色の小さな薬瓶を取り出した。エリアスの全裸の後ろ姿の背中もケツも引き締まってて、同性としてあれは反則だなと思うくらいだ。

「以前にハムザから貰ったんだけど…使うことないから放置してたやつ、出番がきたな」
「何…?」

俺はその瓶を見て、エリアスを見た。エリアスは俺の腹を綺麗に拭き取ってくれたあと、その瓶を開けて傾け、手のひらに透明なねっとりした液体を注いだ。それを両手で伸ばしながら、俺の両腿をエリアスの膝で大きく広げて俺自身の下、俺の恥ずかしいところに塗り込んでいく。

「や、ぁ…そ、んなとこ…っン、ン、ぃゃ、エ…リアスぅ…」

その指にいちいち感じてしまって俺は小さな声をずっと漏らして身をよじり続けた。指がどんどん入って俺をこじ開けていく。中にある指が動いて、痛さより快楽のほうが勝ってくるのはもう時間の問題だった。息を荒くしてエリアスにあられもない姿で俺は開かれていく。体が汗ばんできて、肌が感じやすくなってピリピリして、思考も溶けていくばかりだ。喉からとめどなく漏れる吐息と小さな甘い声が自身の耳に届くたび、全身が恥ずかしくて真っ赤に染まっていく。

「俺に全部見せて…。シンが欲しい…。好きだ…」

エリアスの吐息の混じった甘い囁きが、切なげに俺の耳に吹き込まれて低く響いた。




































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