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本編
★二人の時間
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「んっ…ん…」
ちゅっ、ちゅっ、と何度となく繰り返されるリップ音と漏れる声。
俺はベンの首に手を廻し、その男らしい唇に自分のを押し付けている。
抱いて欲しいな…でも、休めと言われてるのにいいのかな、という葛藤が頭を巡っていく。それはベンも同じようだった。キス以上を求めて来ないのは、俺を気遣ってくれているからに他ならない。
でも疼く体は止められそうもない。今はきっともう日も高い。この建物にはドラゴンもゲットもダリウスも、ゼルもいる。好機を待っているのであれば少しの間ここを使えとダリウスからの好意もある。ほんの少し彼らに甘えるのもいいかもしれない。
俺は唇を少し離し、俯いてからベンの瞳を見た。すると彼は俺の額にこつんと自分の額を合わせ、瞳の奥を覗こうとしてくる。
ぶわぁっ、と胸の奥が締め付けられるような感情が広がって彼が好きでたまらない気持ちが押さえられなくなった。
「っ…ベ…ぇん…」
言いたいけど言えない。恥ずかしい。半べそをかくように俺は涙目になった。
「レイ…」
ベンが吐息混じりに俺の名を呼ぶ。
「っ、ぅん…?」
「抱きたい」
言ってくれた…。俺はこくこくと小さく頷いてベンの唇に吸い付いた。
それが合図。
さっきのキスとは比べ物にならないほど熱く情熱的に唇を求めるベンにときめいてしまう。
「っ、は…ぁっ…あぁ…」
するするとシャツのボタンを開き、俺を裸にしてその白い胸の突起に指を這わせる。びくり、と体が跳ねた。
「あ…」
何度も擦られるうちに少しずつ息が荒くなり、はしたない喘ぎ声に変わる。ここはすっかりベンに開発されてしまったようで感じやすくなっていた。ピンと尖った乳首を弄ぶように舌で転がしながら、ベンの指が俺の下に伸びていく。
しばらく時が経ち、固かったそこを充分に慣らされ、俺はもう肩で息をするほど乱されていた。
ベンの指は俺の中を知り尽くしてる。どこを押せばどう鳴くかわかっているのだ。
「はぁ…っ…ぁ、ん。ベン…ベン…っもう、も、だめだから…」
「だめ?何が?」
微笑みながら意地悪を言う余裕が憎らしい。こっちはもう限界だ。
「意地悪…しないでぇ」
俺はくねくねと腰を揺らしてベンに擦り付けた。あざといかもしれないけど、ベンが欲しくて疼く。
「意地悪?してないよ。可愛いレイを堪能したかった…レイは俺のだって確認したかったんだ」
「俺は…ベンだけのものだからっ…ね、早く…」
「待てない?」
この期に及んでまだ意地悪するの?
「待てない」
俺の返事に、ふっ、と笑ったベンが腰に手をやり金縁の黒革のベルトをカチャカチャと外す。そして彼の滾った自身が俺へと真っ直ぐに向かい、弄ばれた場所へとピタリとあてがわれた。
ちゅっ、ちゅっ、と何度となく繰り返されるリップ音と漏れる声。
俺はベンの首に手を廻し、その男らしい唇に自分のを押し付けている。
抱いて欲しいな…でも、休めと言われてるのにいいのかな、という葛藤が頭を巡っていく。それはベンも同じようだった。キス以上を求めて来ないのは、俺を気遣ってくれているからに他ならない。
でも疼く体は止められそうもない。今はきっともう日も高い。この建物にはドラゴンもゲットもダリウスも、ゼルもいる。好機を待っているのであれば少しの間ここを使えとダリウスからの好意もある。ほんの少し彼らに甘えるのもいいかもしれない。
俺は唇を少し離し、俯いてからベンの瞳を見た。すると彼は俺の額にこつんと自分の額を合わせ、瞳の奥を覗こうとしてくる。
ぶわぁっ、と胸の奥が締め付けられるような感情が広がって彼が好きでたまらない気持ちが押さえられなくなった。
「っ…ベ…ぇん…」
言いたいけど言えない。恥ずかしい。半べそをかくように俺は涙目になった。
「レイ…」
ベンが吐息混じりに俺の名を呼ぶ。
「っ、ぅん…?」
「抱きたい」
言ってくれた…。俺はこくこくと小さく頷いてベンの唇に吸い付いた。
それが合図。
さっきのキスとは比べ物にならないほど熱く情熱的に唇を求めるベンにときめいてしまう。
「っ、は…ぁっ…あぁ…」
するするとシャツのボタンを開き、俺を裸にしてその白い胸の突起に指を這わせる。びくり、と体が跳ねた。
「あ…」
何度も擦られるうちに少しずつ息が荒くなり、はしたない喘ぎ声に変わる。ここはすっかりベンに開発されてしまったようで感じやすくなっていた。ピンと尖った乳首を弄ぶように舌で転がしながら、ベンの指が俺の下に伸びていく。
しばらく時が経ち、固かったそこを充分に慣らされ、俺はもう肩で息をするほど乱されていた。
ベンの指は俺の中を知り尽くしてる。どこを押せばどう鳴くかわかっているのだ。
「はぁ…っ…ぁ、ん。ベン…ベン…っもう、も、だめだから…」
「だめ?何が?」
微笑みながら意地悪を言う余裕が憎らしい。こっちはもう限界だ。
「意地悪…しないでぇ」
俺はくねくねと腰を揺らしてベンに擦り付けた。あざといかもしれないけど、ベンが欲しくて疼く。
「意地悪?してないよ。可愛いレイを堪能したかった…レイは俺のだって確認したかったんだ」
「俺は…ベンだけのものだからっ…ね、早く…」
「待てない?」
この期に及んでまだ意地悪するの?
「待てない」
俺の返事に、ふっ、と笑ったベンが腰に手をやり金縁の黒革のベルトをカチャカチャと外す。そして彼の滾った自身が俺へと真っ直ぐに向かい、弄ばれた場所へとピタリとあてがわれた。
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