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愚か者
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24 愚か者
髪を洗い、備え付けの鏡を雑に拭いてその曇りをとる。そこに映る自分の顔を見て、私はため息をつく。
石鹸を泡立てて身体を洗う。
筋肉質で色気のない身体だ。胸もそんなに大きくはない。
こんな色気のない女にケイは魅力を感じてくれるだろうか?
お湯で体を流し、湯船に入る。
そして王都に来る前の、最後の夜のことを思い出す。
私はあの夜、ケイに抱かれるつもりだった。
泣きそうになりながらサンダルを持ってきたケイのその姿がとてもいとおしく思えた。
サイズのあわない無骨な男物のサンダルだったが、それでも私は嬉しかった。あんまりうれしくて涙が出てきてしまった。
泣き顔をケイに見られたくない気持ちもあって私はケイに近寄り彼を抱きしめた。
いとしい気持ちが胸の中からどんどん溢れてきて、抱きしめる腕に力が入って行く。
神さま、どうかこの優しい青年とずっと一緒にいられますように。
目を閉じて私はそう神に祈った。
気持ちが落ち着いてきたので、こっそり涙を拭いてケイから離れた。
真っ赤な顔でわたしを見るケイも何故か泣いていた。
そのあとなんと言葉をかけて良いか分からず。黙って顔を洗い食堂に向かった。
食事をしていても何を話して良いか分からず、それはおそらくケイも同じなのだろう。2人とも無言で夕飯を食べた。
顔をあげて食事をしているケイのことを見る。
王都に着いたら私たちはどうなるのだろう。
いつまでも同じ部屋というわけにもいくまい。
ケイだって1人で寝たいに決まっている。
金が稼げるようになれば別々の部屋で寝るようになるのだろうか。
もしかしたら違う宿になるかもしれない。
ケイは冒険者にあまり興味はなさそうだから、しばらくは私に付き合ってくれたとしても、落ち着いたらきっと街中で仕事を探しはじめるだろう。
私は剣以外何もできないから冒険者の仕事くらいしか働く道はない。
そうなれば、自然とお互い、会う機会もだんだん減って、やがて疎遠になって行くのだろうな。
そう考えると急に悲しくなった。
ケイとはずっと一緒にいたい。もっとケイのことを知りたい。意外に向こう見ずに行動するところもあるみたいだが、優しくて思慮深いこの青年のことを私はだんだん好きになっていた。
こんな気持ちになったのは生まれて初めてだ。
今朝のこと。
なかなか寝付けないケイを抱きしめて眠った。目を覚ました時も私はケイを抱きしめたままだった。
私の胸の中で眠るケイはなんだか可愛らしかった。しばらくするとケイが目覚めたようだ。
私はまだ寝ているフリをする。
するとケイが私のことを優しく抱きしめた。
そのまま寝たフリを続けていると、その手は今度は私の髪を撫でる。
なんだか幸せな気持ちになる。ずっとそうしていたかったが、少し恥ずかしくなって体を動かしてしまった。
とたんにケイが撫でるのをやめる。
少し残念な気持ちになるが目を開けてケイにおはようと言った。
2人で部屋を借りて一緒に住みたいと言ったらケイはなんと言うだろうか?
はしたない女だと思われてしまうのだろうか。
だいたい結婚もしてない男女が同じ家に住むなんて常識はずれもいいとこだ。
1日中そばにいてケイの護衛をするのだ、というのも不自然であるし、どうすれば王都でも一緒にいられるのだろう。
もしもこのままケイと王都で別れて、そしてそんなに会う時間もなくなってしまったとしたら、1人では何もできない私はこの先うまくやっていけるのだろうか?
これまで路銀は全部ケイが負担してくれた。
もう金を稼ぐ手段があるのだから、王都についてからは、ケイが私を養う理由はない。
私は食事だってまともに作れないのに。
あのおいしくて優しい味のするケイの作る食事も食べられなくなる。
冒険者の仕事は危険がともなうし、もし大きな怪我でもしたらどうなってしまうのか。
まともな職にも着けず、不自由な身体で娼婦にでもなってしまうのだろうか。
ケイを失う喪失感と、この先の不安で、私は少し怖くなってくる。
部屋に戻るとケイはさっさと布団に入った。
私は部屋の隅でさっと着替えて、椅子に座り髪を解かす。
いっそ抱かれてしまえば良いのだろうか。
ケイなら別に私も構わない。
そうすればケイも私といてくれる。
覚悟を決めて布団に入る。
ケイの腕を取りその胸に顔を埋めた。
ところがその先どうしていいのか分からない。
実家にいたメイドはそこから先のことを教えてくれなかった。こうすればたいてい男の人がなんとかしてくれるとしか聞いてない。
どうしたらいいか分からなくなってグリグリとケイの胸に頭を擦り付けた。わからない。どうすれば良いのだ。
そして私は寝たフリをする。
ケイの胸に乗せた手に、心臓の鼓動が伝わる。
ケイもドキドキしているみたいだ。
私のことを襲って欲しい。そう強く念じた。
ケイが胸に乗せた手を優しく握る。私も優しく握り返した。
結局ケイは私を襲うことはなかった。
きっと女として魅力がないのだろう。その時はそう思った。
それはそうだ、私の体はたいていの男が喜ぶような豊満な体をしていない。鍛えた体は硬くて色気もない。
顔は整っている方だとは思うが、母のような優しい目ではない。
父親に似て私の目つきは鋭い。
私が睨むとたいていの男は距離を取り、私から離れて行くのだ。
ケイの心臓の鼓動はやがて落ち着いて来て、トクン、トクンと規則正しく動く。
手に伝わるその鼓動が心地よく、その振動を指で感じながら、いつのまにか私は眠ってしまった。
翌朝、気恥ずかしくて私はケイの顔をまともにと見ることが出来なかった。
サンダルはぶかぶかで、歩き難かったが、せっかく用意してもらったものを無下に扱うこともしたくない。
それに私はうれしかったのだ。
サンダルを履いて外を歩くと幸せな気分になれた。
乗り合い馬車の待つ門に向かう途中、どうしてもケイと手を繋ぎたくなり自分からケイの手を取った。
このままずっとこうしていたい。
そう強く思った。
馬車に辿り着きみんなの視線を感じてパッと手をはなす。
しばらくして馬車が動き出すが私はケイに何を話して良いか分からない。
沈黙の続く中、昨夜のことを考えた。
昨日の私はどうかしてたのだ。
この先の不安と一人になってしまう恐怖感で、あんな行動をしてしまった。
冷静になって考えてみれば、いつも私のことを大事にしてくれるケイが私を襲うわけがないではないか。
今朝、布団から出る前に、急に私の身体にケイが手を回して来た時は少し驚いてしまったが、この優しい青年が、私のことを傷付けるようなことをするわけがない。
だから一緒の部屋でも安心して隣で眠れたし、かすかに伝わる誰かのぬくもりは私には心地よかった。
孤独を恐れた私は、そんなケイに打算的な気持ちでこの身を捧げようとした。抱かれればなんとかなると思ってしまった。
この優しい青年を困らせてしまうようなことをして。
私は愚か者だ。
ため息をついて足元を見る。
ケイの買って来てくれたサンダル。
サンダルを履いた足を少しあげて足の指を曲げたりしてパタパタと動かす。
ケイが私にくれたはじめての贈り物。
思わず顔がにやけてしまう。
うれしいな。幸せな気持ちが溢れて来て、しばらくサンダルで遊んだ。
ひとしきり楽しんでから私は大きく体を伸ばす。
また手を繋ぎたくなってケイの袖口を軽く摘んで、催促するように何度か引っ張った。
ケイが気づいて私の手を握る。
なんかしっくりこないので、ケイの指と指の間に私の指を絡ませた。
この青年を信じよう。
幸運なことにこの青年も私に好意を持ってくれているようだ。
王都に着いてもきっと一緒にいてくれるはずだ。
たとえ住むところが別々になっても、毎日訪ねていこう。おいしいごはんを作ってもらおう。
ケイが街中で仕事を見つけても、その店に毎日通えばいい。
疎遠になどなってたまるか。
きっとこの青年も私に好意を持ち続けてくれるだろう。
信じよう。信じればいいのだ。ケイのことを。
王都に着いたら普通に話そう。
そういえばサンダルをもらってからまともに会話をしていない。
これからのことをなんでも話そう。
そしていつか伝えよう。ケイに私の気持ちを。
揺れる馬車の中でそう強く思った。
湯船から上がり体を拭く。
濡れた髪のまま、脱衣所に用意されていた水を飲んで大きく深呼吸する。
着替えて待ち合わせの場所に行くとケイはもう先に来ていた。
近くにあったベンチに座って髪を乾かしてもらう。この時間が実は気に入っている。
ケイがさっきから私の胸をチラチラ見ている。
私はその視線に気づいてないフリをする。
ケイだって男だし全く興味がないわけはないだろう。
それに他の男たちと違ってケイに見られるのは嫌な気持ちはしない。むしろ少しくらいならさわっても構わないと思ってたりする。
もっともケイはそんなことしないと思うが。
髪も乾いて私の幸せな時間は終わってしまう。
私たちはテントを持たず野宿しているので、野外では体を拭くことができない。
お金がなくてもケイは毎日お風呂に連れていってくれる。私を気づかってくれるケイの気持ちがうれしい。
こんな暮らしでも、私は今、幸せだ。
髪を洗い、備え付けの鏡を雑に拭いてその曇りをとる。そこに映る自分の顔を見て、私はため息をつく。
石鹸を泡立てて身体を洗う。
筋肉質で色気のない身体だ。胸もそんなに大きくはない。
こんな色気のない女にケイは魅力を感じてくれるだろうか?
お湯で体を流し、湯船に入る。
そして王都に来る前の、最後の夜のことを思い出す。
私はあの夜、ケイに抱かれるつもりだった。
泣きそうになりながらサンダルを持ってきたケイのその姿がとてもいとおしく思えた。
サイズのあわない無骨な男物のサンダルだったが、それでも私は嬉しかった。あんまりうれしくて涙が出てきてしまった。
泣き顔をケイに見られたくない気持ちもあって私はケイに近寄り彼を抱きしめた。
いとしい気持ちが胸の中からどんどん溢れてきて、抱きしめる腕に力が入って行く。
神さま、どうかこの優しい青年とずっと一緒にいられますように。
目を閉じて私はそう神に祈った。
気持ちが落ち着いてきたので、こっそり涙を拭いてケイから離れた。
真っ赤な顔でわたしを見るケイも何故か泣いていた。
そのあとなんと言葉をかけて良いか分からず。黙って顔を洗い食堂に向かった。
食事をしていても何を話して良いか分からず、それはおそらくケイも同じなのだろう。2人とも無言で夕飯を食べた。
顔をあげて食事をしているケイのことを見る。
王都に着いたら私たちはどうなるのだろう。
いつまでも同じ部屋というわけにもいくまい。
ケイだって1人で寝たいに決まっている。
金が稼げるようになれば別々の部屋で寝るようになるのだろうか。
もしかしたら違う宿になるかもしれない。
ケイは冒険者にあまり興味はなさそうだから、しばらくは私に付き合ってくれたとしても、落ち着いたらきっと街中で仕事を探しはじめるだろう。
私は剣以外何もできないから冒険者の仕事くらいしか働く道はない。
そうなれば、自然とお互い、会う機会もだんだん減って、やがて疎遠になって行くのだろうな。
そう考えると急に悲しくなった。
ケイとはずっと一緒にいたい。もっとケイのことを知りたい。意外に向こう見ずに行動するところもあるみたいだが、優しくて思慮深いこの青年のことを私はだんだん好きになっていた。
こんな気持ちになったのは生まれて初めてだ。
今朝のこと。
なかなか寝付けないケイを抱きしめて眠った。目を覚ました時も私はケイを抱きしめたままだった。
私の胸の中で眠るケイはなんだか可愛らしかった。しばらくするとケイが目覚めたようだ。
私はまだ寝ているフリをする。
するとケイが私のことを優しく抱きしめた。
そのまま寝たフリを続けていると、その手は今度は私の髪を撫でる。
なんだか幸せな気持ちになる。ずっとそうしていたかったが、少し恥ずかしくなって体を動かしてしまった。
とたんにケイが撫でるのをやめる。
少し残念な気持ちになるが目を開けてケイにおはようと言った。
2人で部屋を借りて一緒に住みたいと言ったらケイはなんと言うだろうか?
はしたない女だと思われてしまうのだろうか。
だいたい結婚もしてない男女が同じ家に住むなんて常識はずれもいいとこだ。
1日中そばにいてケイの護衛をするのだ、というのも不自然であるし、どうすれば王都でも一緒にいられるのだろう。
もしもこのままケイと王都で別れて、そしてそんなに会う時間もなくなってしまったとしたら、1人では何もできない私はこの先うまくやっていけるのだろうか?
これまで路銀は全部ケイが負担してくれた。
もう金を稼ぐ手段があるのだから、王都についてからは、ケイが私を養う理由はない。
私は食事だってまともに作れないのに。
あのおいしくて優しい味のするケイの作る食事も食べられなくなる。
冒険者の仕事は危険がともなうし、もし大きな怪我でもしたらどうなってしまうのか。
まともな職にも着けず、不自由な身体で娼婦にでもなってしまうのだろうか。
ケイを失う喪失感と、この先の不安で、私は少し怖くなってくる。
部屋に戻るとケイはさっさと布団に入った。
私は部屋の隅でさっと着替えて、椅子に座り髪を解かす。
いっそ抱かれてしまえば良いのだろうか。
ケイなら別に私も構わない。
そうすればケイも私といてくれる。
覚悟を決めて布団に入る。
ケイの腕を取りその胸に顔を埋めた。
ところがその先どうしていいのか分からない。
実家にいたメイドはそこから先のことを教えてくれなかった。こうすればたいてい男の人がなんとかしてくれるとしか聞いてない。
どうしたらいいか分からなくなってグリグリとケイの胸に頭を擦り付けた。わからない。どうすれば良いのだ。
そして私は寝たフリをする。
ケイの胸に乗せた手に、心臓の鼓動が伝わる。
ケイもドキドキしているみたいだ。
私のことを襲って欲しい。そう強く念じた。
ケイが胸に乗せた手を優しく握る。私も優しく握り返した。
結局ケイは私を襲うことはなかった。
きっと女として魅力がないのだろう。その時はそう思った。
それはそうだ、私の体はたいていの男が喜ぶような豊満な体をしていない。鍛えた体は硬くて色気もない。
顔は整っている方だとは思うが、母のような優しい目ではない。
父親に似て私の目つきは鋭い。
私が睨むとたいていの男は距離を取り、私から離れて行くのだ。
ケイの心臓の鼓動はやがて落ち着いて来て、トクン、トクンと規則正しく動く。
手に伝わるその鼓動が心地よく、その振動を指で感じながら、いつのまにか私は眠ってしまった。
翌朝、気恥ずかしくて私はケイの顔をまともにと見ることが出来なかった。
サンダルはぶかぶかで、歩き難かったが、せっかく用意してもらったものを無下に扱うこともしたくない。
それに私はうれしかったのだ。
サンダルを履いて外を歩くと幸せな気分になれた。
乗り合い馬車の待つ門に向かう途中、どうしてもケイと手を繋ぎたくなり自分からケイの手を取った。
このままずっとこうしていたい。
そう強く思った。
馬車に辿り着きみんなの視線を感じてパッと手をはなす。
しばらくして馬車が動き出すが私はケイに何を話して良いか分からない。
沈黙の続く中、昨夜のことを考えた。
昨日の私はどうかしてたのだ。
この先の不安と一人になってしまう恐怖感で、あんな行動をしてしまった。
冷静になって考えてみれば、いつも私のことを大事にしてくれるケイが私を襲うわけがないではないか。
今朝、布団から出る前に、急に私の身体にケイが手を回して来た時は少し驚いてしまったが、この優しい青年が、私のことを傷付けるようなことをするわけがない。
だから一緒の部屋でも安心して隣で眠れたし、かすかに伝わる誰かのぬくもりは私には心地よかった。
孤独を恐れた私は、そんなケイに打算的な気持ちでこの身を捧げようとした。抱かれればなんとかなると思ってしまった。
この優しい青年を困らせてしまうようなことをして。
私は愚か者だ。
ため息をついて足元を見る。
ケイの買って来てくれたサンダル。
サンダルを履いた足を少しあげて足の指を曲げたりしてパタパタと動かす。
ケイが私にくれたはじめての贈り物。
思わず顔がにやけてしまう。
うれしいな。幸せな気持ちが溢れて来て、しばらくサンダルで遊んだ。
ひとしきり楽しんでから私は大きく体を伸ばす。
また手を繋ぎたくなってケイの袖口を軽く摘んで、催促するように何度か引っ張った。
ケイが気づいて私の手を握る。
なんかしっくりこないので、ケイの指と指の間に私の指を絡ませた。
この青年を信じよう。
幸運なことにこの青年も私に好意を持ってくれているようだ。
王都に着いてもきっと一緒にいてくれるはずだ。
たとえ住むところが別々になっても、毎日訪ねていこう。おいしいごはんを作ってもらおう。
ケイが街中で仕事を見つけても、その店に毎日通えばいい。
疎遠になどなってたまるか。
きっとこの青年も私に好意を持ち続けてくれるだろう。
信じよう。信じればいいのだ。ケイのことを。
王都に着いたら普通に話そう。
そういえばサンダルをもらってからまともに会話をしていない。
これからのことをなんでも話そう。
そしていつか伝えよう。ケイに私の気持ちを。
揺れる馬車の中でそう強く思った。
湯船から上がり体を拭く。
濡れた髪のまま、脱衣所に用意されていた水を飲んで大きく深呼吸する。
着替えて待ち合わせの場所に行くとケイはもう先に来ていた。
近くにあったベンチに座って髪を乾かしてもらう。この時間が実は気に入っている。
ケイがさっきから私の胸をチラチラ見ている。
私はその視線に気づいてないフリをする。
ケイだって男だし全く興味がないわけはないだろう。
それに他の男たちと違ってケイに見られるのは嫌な気持ちはしない。むしろ少しくらいならさわっても構わないと思ってたりする。
もっともケイはそんなことしないと思うが。
髪も乾いて私の幸せな時間は終わってしまう。
私たちはテントを持たず野宿しているので、野外では体を拭くことができない。
お金がなくてもケイは毎日お風呂に連れていってくれる。私を気づかってくれるケイの気持ちがうれしい。
こんな暮らしでも、私は今、幸せだ。
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