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20話
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「このロナウド・ナトゥール、剣は陛下に捧げましたが、私個人を聖女様に捧げたいと思います」
ど、どういう事? 個人を私にってどういう意味?
「おいロナウド! お前は生涯仕えるのは父上のみだと、そう言っていたではないか!」
「はい。騎士として仕えるのは陛下のみです」
「しかし副団長、あなたの言い方ですと、まるで聖女様に求婚しているように聞こえますが?」
「はい。その通りです神官長」
あーそっか、今のは求婚の言葉だったんだ。
……!?!?
「あ、あの、えっと、えっと??」
「撤回しろロナウド! アトリアに求婚しているのは俺だけで十分だ!」
「あなたこそ撤回してくださいセルジュ。求婚しているのは私です」
「お二方も……そうですか、それは負けるわけにはいきません」
私がおざなりにされてる!
どうしてみんな勝手に話を進めて……あれ?
「神官長? あれは冗談だったんじゃ……」
「私は冗談を言った事はございません」
そういえば言ってたー!
「アトリア! お前は誰を選ぶんだ? もちろんオレだな」
「いいえ、私を」
「聖女様、私の手を」
そういえばセルジュには言った事あるけど、他の人にはハッキリと言ってなかったかもしれない。
今のうちに言っておかないと、争いの元になっても困るもんね。
「あの、すみません。私は当分の間、結婚とか、恋愛はするつもりはありません」
これは本当に私事だし、好意を持ってくれるのは嬉しいけど、無理な物は無理。
頭を下げて丁寧に断ったけど、失礼になって無いかな。
「チッ、またフラれたか」
「私も2回目です」
「……お2人は強いですね。私は1回で心が折れそうです」
ほっ、怒ってないみたい。
でもこれで、この話はお終い。もう結婚話は出て来ないわね。
「次はどんな手で落そうかな」
「聖女様に相応しいのは神官長たる私だ。お前は手を出すな」
「……私も次の手を考えましょう」
どうしてぇ!? どうしてそうなるの!
また直前で捨てられたくないから言ってるのに!
3人はそれぞれのカッコよさがあるんだから、私じゃなくても言い寄ってくる女の子は居ると思うのに。
お友達じゃダメなのかな。
数日後、セルジュが救ったヴァルプール国の、今後の対応が話し合われた。
私は関係ないと思っていたけど、どうやら他の人はそうは思ってないみたいだ。
謁見の間にセルジュと共に入ると、そこには沢山の貴族や大臣、アルバート神官長やロナウド副団長も居た。
そして中央に立っているのは……ヴァルプール国のハロルド王太子と……お父様だった。
ど、どういう事? 個人を私にってどういう意味?
「おいロナウド! お前は生涯仕えるのは父上のみだと、そう言っていたではないか!」
「はい。騎士として仕えるのは陛下のみです」
「しかし副団長、あなたの言い方ですと、まるで聖女様に求婚しているように聞こえますが?」
「はい。その通りです神官長」
あーそっか、今のは求婚の言葉だったんだ。
……!?!?
「あ、あの、えっと、えっと??」
「撤回しろロナウド! アトリアに求婚しているのは俺だけで十分だ!」
「あなたこそ撤回してくださいセルジュ。求婚しているのは私です」
「お二方も……そうですか、それは負けるわけにはいきません」
私がおざなりにされてる!
どうしてみんな勝手に話を進めて……あれ?
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「私は冗談を言った事はございません」
そういえば言ってたー!
「アトリア! お前は誰を選ぶんだ? もちろんオレだな」
「いいえ、私を」
「聖女様、私の手を」
そういえばセルジュには言った事あるけど、他の人にはハッキリと言ってなかったかもしれない。
今のうちに言っておかないと、争いの元になっても困るもんね。
「あの、すみません。私は当分の間、結婚とか、恋愛はするつもりはありません」
これは本当に私事だし、好意を持ってくれるのは嬉しいけど、無理な物は無理。
頭を下げて丁寧に断ったけど、失礼になって無いかな。
「チッ、またフラれたか」
「私も2回目です」
「……お2人は強いですね。私は1回で心が折れそうです」
ほっ、怒ってないみたい。
でもこれで、この話はお終い。もう結婚話は出て来ないわね。
「次はどんな手で落そうかな」
「聖女様に相応しいのは神官長たる私だ。お前は手を出すな」
「……私も次の手を考えましょう」
どうしてぇ!? どうしてそうなるの!
また直前で捨てられたくないから言ってるのに!
3人はそれぞれのカッコよさがあるんだから、私じゃなくても言い寄ってくる女の子は居ると思うのに。
お友達じゃダメなのかな。
数日後、セルジュが救ったヴァルプール国の、今後の対応が話し合われた。
私は関係ないと思っていたけど、どうやら他の人はそうは思ってないみたいだ。
謁見の間にセルジュと共に入ると、そこには沢山の貴族や大臣、アルバート神官長やロナウド副団長も居た。
そして中央に立っているのは……ヴァルプール国のハロルド王太子と……お父様だった。
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