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呪術師(見習い)の言う事には1

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『ヒロ、呪術師の舘に着いたぞ。』

私たちの目的地はこの、呪術師の舘だったようです。
ちょっと遠かったですね。
昨日の抱っこ移動が懐かしいです。
帰りも歩けるか心配しちゃいますね。
やっぱり、抱っこ、、、ううん、我慢して歩きます!!

『疲れたか?』

『だ、大丈夫です!』

女にはやせ我慢も必要なんですよ!!



ギルマスさんがドアノッカーを鳴らすと、ドアが開いて若い男の人が出てきました。

『呪術師に至急見てもらいたいんだが。』

『ああ、冒険者ギルドのマスター。
生憎、師匠は出掛けているんですが。
他の者も出払っていて、留守番の僕一人なんですよ。』

『お前は確か、見習いだったか?
他の者はいつ戻る?』

『そろそろ戻る頃だと思いますけどね。
入ってお待ちになりますか?』

『そうだな、待たせてもらおうか。』

ギルマスさんも忙しいだろうに、私の為に貴重な時間を使わせてしまってますね。
すごく、心苦しいです。

『今日はどの様なご用でいらしたんですか?
そちらのお子さんに関係があります?』

『ああ、呪い系の阻害にかかっているか鑑定してもらいたくてな。』

『鑑定だけでしたら器械で視るだけなので、僕がしましょうか?
どうせ他の者が帰っても、鑑定はアシスタントの僕がするんですし。
先に済ませてしまいませんか?』

『お前が?
大丈夫なのか?』

『僕のアシスタントとしての腕は確かだと思いますよ?』

『・・・・・では、鑑定だけやってもらうか。』




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



呪術師の舘には老婆の師長を筆頭に、常時10名程が在籍していたと記憶している。
目の前のこの若僧は、師長殿の孫だった筈だ。
アシスタントとして仕事を覚えさせ、もうそろそろ一人立ちさせる予定だと聞いている。
鑑定だけならば、何の問題も無くこなせる実力はある筈だな。

それにしても若く、見目も良い男だ。
うちのヒロの隣には並んで欲しくはないな。

ああ!
いくら鑑定器に繋げる為とは言え、手を握りやがった!

うちのヒロは誰にもやらんぞ!!
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