59 / 86
子育て編
episode12
しおりを挟む
「はぁ!?今なんて!?」
余りにも唐突過ぎる言葉に対して口が開きぱっなしだった。
「何で別居しなきゃならないんだよ」
「見たくないんだ、自分のフェロモンに発情する息子を」
晴の今にも泣き出しそうな顔に俺は何と反応していいか、分からなかった。
「解決策が見つかるまでいいから」
「・・・・・もし・・・・もし見つからなかったら?」
晴は緊張と一緒に唾を飲み込むと震えながらも話しかけた。
「そのときは離婚して、番も解除しょう」
その瞬間俺のなにかが切れ晴に怒鳴り散らした。
「ふざけるな!何が離婚だ、俺はお前を愛してる。それなのに何で別れるんだよ」
「俺だって直樹を愛してる!それでも最悪の場合別れなくちゃいけないんだよ!」
「俺は離婚はしない!」
晴は直樹をそっと抱き締めると小さく呟いた
「なら・・・・・教えてよ、俺はどうすればいいの?」
「・・・・・・それは」
「直樹言ったよね?神の選択には抗えないんだって」
「確かに言ったけど、俺は嫌だよ。せっかく全てを受け入れてくれる人に出逢えたのに」
二人の空気は重りに乗せられたように重かった。
「お願い、もし発情期が治まらない場合は俺と別れて」
「・・・・・晴」
俺は晴を握る手を強くした、離したくない、離れたくない、その思いは一杯になっていった。
「手を・・・・・離して」
「・・・・・・無理」
「お願い、これ以上俺を困らせないで」
不意に俺はその手を離してしまった。
「ありがとう・・・・・直樹愛してる」
晴は荷物の入った鞄を背負った
「旭飛をお願いね」
「・・・・・・・晴!!」
「止めないで!別れるのが辛くなちゃうよ」
晴は玄関の扉を開けると、大きく踏み出し
家から姿を消した。
「くっそ!!」
俺は思いっきり玄関の扉を叩きつけた。
(追いかけたい、掴まえて、抱き締めたい)
その思いは強かった、しかし足はピクリとも動かなかった。
「何で!足が動かないんだよ!」
何度も自分の足を殴り付け、自分の無力さに嫌気がさした。
「ごめんね、直樹」
晴は先程、直樹のカップに入れた痺れ薬の入った空の封を公園トイレに流した
余りにも唐突過ぎる言葉に対して口が開きぱっなしだった。
「何で別居しなきゃならないんだよ」
「見たくないんだ、自分のフェロモンに発情する息子を」
晴の今にも泣き出しそうな顔に俺は何と反応していいか、分からなかった。
「解決策が見つかるまでいいから」
「・・・・・もし・・・・もし見つからなかったら?」
晴は緊張と一緒に唾を飲み込むと震えながらも話しかけた。
「そのときは離婚して、番も解除しょう」
その瞬間俺のなにかが切れ晴に怒鳴り散らした。
「ふざけるな!何が離婚だ、俺はお前を愛してる。それなのに何で別れるんだよ」
「俺だって直樹を愛してる!それでも最悪の場合別れなくちゃいけないんだよ!」
「俺は離婚はしない!」
晴は直樹をそっと抱き締めると小さく呟いた
「なら・・・・・教えてよ、俺はどうすればいいの?」
「・・・・・・それは」
「直樹言ったよね?神の選択には抗えないんだって」
「確かに言ったけど、俺は嫌だよ。せっかく全てを受け入れてくれる人に出逢えたのに」
二人の空気は重りに乗せられたように重かった。
「お願い、もし発情期が治まらない場合は俺と別れて」
「・・・・・晴」
俺は晴を握る手を強くした、離したくない、離れたくない、その思いは一杯になっていった。
「手を・・・・・離して」
「・・・・・・無理」
「お願い、これ以上俺を困らせないで」
不意に俺はその手を離してしまった。
「ありがとう・・・・・直樹愛してる」
晴は荷物の入った鞄を背負った
「旭飛をお願いね」
「・・・・・・・晴!!」
「止めないで!別れるのが辛くなちゃうよ」
晴は玄関の扉を開けると、大きく踏み出し
家から姿を消した。
「くっそ!!」
俺は思いっきり玄関の扉を叩きつけた。
(追いかけたい、掴まえて、抱き締めたい)
その思いは強かった、しかし足はピクリとも動かなかった。
「何で!足が動かないんだよ!」
何度も自分の足を殴り付け、自分の無力さに嫌気がさした。
「ごめんね、直樹」
晴は先程、直樹のカップに入れた痺れ薬の入った空の封を公園トイレに流した
0
お気に入りに追加
227
あなたにおすすめの小説
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
完結・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王に味見されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子
葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。
幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。
一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。
やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。
※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。
キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる