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「もしもし、こんな時間からなんだよ」
俺は晴と抱き締めあって体の温もりを分かち合って寝ていたところスマホから着信音が流れ晴を起こさないように裸のままリビングを出て、画面を見直すと相手はタッキーだった。
「なんだよタッキーこんな時間に」
「こんな時間って!もう夜の八時だよ」
「えっ?」
そう言われ不意に時計を見ると八時の針を刺していた。
「今まで何やってたの?ずっと電話繋がらないし」
「悪かったって、色々あってさあ」
俺は、そのまま椅子に座ると鼓膜が震えるくらいのタッキーに怒鳴られていた。
「ちゃんと説明してよ!晴ちゃんはどうなったの?友達なんだから凄く心配なんだよ」
「命には別状は無いし、もう退院もしてる」
「じゃあ何で連絡してなかったの?俺だって晴ちゃんに会いたいよ」
「今は、会わせられない」
「どうして?」
一瞬その言葉の答えに戸惑った、そのまま理由を言うか、嘘を告げるか
迷いながらも弱々しい声で電話に話しかけた
「晴は記憶喪失なんだ」
「嘘でしょ」
電話からも分かるくらいにタッキーの声は震えるくらい動揺していた。
「何か方法は無いの?」
「色々やってるよ、思い出の場所に行ったり、セックスだってしたけどあいつの記憶はまだ治らないんだ」
「晴ちゃんはもう戻らないの?治る方法はないの?」
その言葉に俺の何かが切れた
「そんなの俺が知りたいくらいだよ!」
俺は、電話を通してタッキーを怒鳴り付けたが口は止まることなくタッキーを攻め続けた
「俺だって頑張ってるつもりだ、それでも晴の記憶は戻らない、これ以上俺にどうしろって言うんだよ!」
俺のストレスは爆発しタッキーに当たり続けた。
「頼むから、教えてくれよ、晴の記憶はどうすれば戻るんだ?もう一度見たいんだ晴の笑顔を」
俺の怒りはピークを達し、ブチギレるどころかあまりの辛さに涙が何度も溢れ落ちてしまう。
ガタンッ
「何?今の音?」
電話越しからも聞こえた玄関から聞こえる物音にタッキーは驚いていた。
「分からない」
俺は、恐る恐る玄関に向かうと別にこれと言った物が落ちてる訳ではなかった
「何か落ちたの?」
「いや、特には」
俺が周りを見回すと玄関の鍵が解錠されていた、それが意味することを直ぐに理解した俺は、急いで寝室に戻った。
「晴!」
先ほどまですやすやと寝息を立てていた晴の姿は何処にも無かった。俺は直ぐにタンスから服を取り出し着替えると通話中のタッキーが話しかけてきた。
「どうしたの?晴ちゃんに何か会ったの?」
「晴がいなくなった、多分さっきの話を聞いていたんだ」
「そんな!」
「これから晴を探す、見つけたらまた掛け直すから」
「うん」
俺は、スマホの通話ボタンをきると部屋のドアを開け、そのまま鉄板の階段を急いで降りると辺りを見回した。
「くっそまだ遠くには行ってないはず」
俺は、再びを辺りを見回しながらアスファルトを強く踏みながら晴の無事を祈りながら暗闇の中、晴!と声が枯れるほど叫び続けた。
俺は晴と抱き締めあって体の温もりを分かち合って寝ていたところスマホから着信音が流れ晴を起こさないように裸のままリビングを出て、画面を見直すと相手はタッキーだった。
「なんだよタッキーこんな時間に」
「こんな時間って!もう夜の八時だよ」
「えっ?」
そう言われ不意に時計を見ると八時の針を刺していた。
「今まで何やってたの?ずっと電話繋がらないし」
「悪かったって、色々あってさあ」
俺は、そのまま椅子に座ると鼓膜が震えるくらいのタッキーに怒鳴られていた。
「ちゃんと説明してよ!晴ちゃんはどうなったの?友達なんだから凄く心配なんだよ」
「命には別状は無いし、もう退院もしてる」
「じゃあ何で連絡してなかったの?俺だって晴ちゃんに会いたいよ」
「今は、会わせられない」
「どうして?」
一瞬その言葉の答えに戸惑った、そのまま理由を言うか、嘘を告げるか
迷いながらも弱々しい声で電話に話しかけた
「晴は記憶喪失なんだ」
「嘘でしょ」
電話からも分かるくらいにタッキーの声は震えるくらい動揺していた。
「何か方法は無いの?」
「色々やってるよ、思い出の場所に行ったり、セックスだってしたけどあいつの記憶はまだ治らないんだ」
「晴ちゃんはもう戻らないの?治る方法はないの?」
その言葉に俺の何かが切れた
「そんなの俺が知りたいくらいだよ!」
俺は、電話を通してタッキーを怒鳴り付けたが口は止まることなくタッキーを攻め続けた
「俺だって頑張ってるつもりだ、それでも晴の記憶は戻らない、これ以上俺にどうしろって言うんだよ!」
俺のストレスは爆発しタッキーに当たり続けた。
「頼むから、教えてくれよ、晴の記憶はどうすれば戻るんだ?もう一度見たいんだ晴の笑顔を」
俺の怒りはピークを達し、ブチギレるどころかあまりの辛さに涙が何度も溢れ落ちてしまう。
ガタンッ
「何?今の音?」
電話越しからも聞こえた玄関から聞こえる物音にタッキーは驚いていた。
「分からない」
俺は、恐る恐る玄関に向かうと別にこれと言った物が落ちてる訳ではなかった
「何か落ちたの?」
「いや、特には」
俺が周りを見回すと玄関の鍵が解錠されていた、それが意味することを直ぐに理解した俺は、急いで寝室に戻った。
「晴!」
先ほどまですやすやと寝息を立てていた晴の姿は何処にも無かった。俺は直ぐにタンスから服を取り出し着替えると通話中のタッキーが話しかけてきた。
「どうしたの?晴ちゃんに何か会ったの?」
「晴がいなくなった、多分さっきの話を聞いていたんだ」
「そんな!」
「これから晴を探す、見つけたらまた掛け直すから」
「うん」
俺は、スマホの通話ボタンをきると部屋のドアを開け、そのまま鉄板の階段を急いで降りると辺りを見回した。
「くっそまだ遠くには行ってないはず」
俺は、再びを辺りを見回しながらアスファルトを強く踏みながら晴の無事を祈りながら暗闇の中、晴!と声が枯れるほど叫び続けた。
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