お前と番になってたまるか!

yufa

文字の大きさ
上 下
13 / 86

13

しおりを挟む
「・・・・・・はぁ」

俺は、大きなため息をついた。昨日両親がお見合いの話を持ちかけてきた、断りたいのは山々だか二人は目的を達成するためなら手段を選ばない人だ晴にもしもしのことがあったらと思うと体がゾッとする


「どうしたの?」

この声を聞くとやはり落ち着く俺は、後ろを振り向くと愛する人が不思議そうな顔でこちらを覗いていた。


「あっ、何でもない」

「そう?怖い顔をしてたけど」

「早く、学校行こう?」

「うん」

にっこりとした笑顔を見て癒された後俺は、晴の小さく冷たい手を握り大きく踏み出した。


「やっぱり怖い顔してる」

「えっ!?そうかな?」


どうしてもお見合いが、気になってしまい晴に余計な迷惑をかけてしまう

「何か悩み?俺で良かったら聴くよ」

「ありがとう」


天使なのか?こいつは天使なのか?
やはり可愛いな俺は、何度もそう思った


「ならさぁ俺の悩み聞いてくれるか?」

路地裏から少し尖った声が聞こえたすると大柄な男性が現れた

「あんた誰?」


俺が聞き返すと男は髪の毛をボリボリと掻いていたと同時に晴は、震えていた


「晴?どうした?」

「な・・・・・何で?ここにいるの?」


晴の震えた声に男を反応して晴を自分の体に引き寄せた


「晴会いたかった、好きだ」


すると男は晴の唇に舌を入れネチョネチョと嫌らしい音を立てキスをした


「おい!晴に何するやめろ!」


俺は、大柄な男の腕を掴みキスを制止させた


「誰だてめえ、愛するハニーとの再開を邪魔するな」


大柄の渾身の一撃は俺の腹に食い込んだ


「直樹!」

「気にするな晴あんなやつ、帰ったら一杯セックスをしょうな?」

「離して!」


晴は、男の拘束を振りほどき倒れている直樹に駆け寄った。直樹は血を出しながらも男に吠えた

「お前誰だ!晴は、俺の恋人だぞ!」

「恋人・・・・・・・だと」


男は悟ったように二三回うなずいた後小さな声で呟いた

「そいうことか」

「はぁ?喧嘩売ってるのか?」

「残念だなガキ俺は、晴の恋人だよ」

「・・・・・・何?」

俺は、絶句した恋人あり得ない晴に恋人がいるなんて

「晴どう言うことだ!」


晴は、顔をうつ向いたまましゃべらなかった俺は、晴の肩を掴み何度も呼び掛けた
しかし話したのは男の方だった

「俺と晴は、恋人なんだよセックスもしたしキスもした。」


俺は、もう一度晴を呼び掛ける


「晴、俺とのセックスが初めてじゃないのか?アイツと恋人だったのか」

「・・・・・・」

「何で?何も言わないんだよ!」


晴は、ただ黙り混んでいた

「俺は、お前のフェロモンにやられてセックスをしたでも俺は、本気だったお前はただ欲望のままにセックスをしたのか?」


晴は、コクりとうなずいた


「じゃあ俺は、勝手に思い込んでお前はそれを見て笑い転げてだんだな」

「違う」

「黙れ!サキュバス」

俺は、思いっきり強烈な平手を喰らわせ晴は、大きな音を立てて倒れた

「もう、聞きたくない俺は、お前が好きで、好きで堪らなくて一秒たりとも忘れたことなかった」


直樹は目を赤くし大粒の涙を何度も流した


「だったらそいつと番になって俺の目の前から消えろ!二度とお前の顔なんて見たくない!」


俺は、晴に怒鳴るように声を出した

「お前と番になってたまるか!」


俺は、カバンを持って二人の姿が見なくなるまで全速力で走った
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

モブオメガはただの脇役でいたかった!

天災
BL
 モブオメガは脇役でいたかった!

初心者オメガは執着アルファの腕のなか

深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。 オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。 オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。 穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子

葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。 幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。 一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。 やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。 ※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。

ナッツに恋するナツの虫

珈琲きの子
BL
究極の一般人ベータである辻井那月は、美術品のような一流のアルファである栗栖東弥に夢中だった。 那月は彼を眺める毎日をそれなりに楽しく過ごしていたが、ある日の飲み会で家に来るように誘われ……。 オメガ嫌いなアルファとそんなアルファに流されるちょっとおバカなベータのお話。 *オメガバースの設定をお借りしていますが、独自の設定も盛り込んでいます。 *予告なく性描写が入ります。 *モブとの絡みあり(保険) *他サイトでも投稿

目が覚めたら囲まれてました

るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。 燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。 そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。 チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。 不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で! 独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

これがおれの運命なら

やなぎ怜
BL
才能と美貌を兼ね備えたあからさまなαであるクラスメイトの高宮祐一(たかみや・ゆういち)は、実は立花透(たちばな・とおる)の遠い親戚に当たる。ただし、透の父親は本家とは絶縁されている。巻き返しを図る透の父親はわざわざ息子を祐一と同じ高校へと進学させた。その真意はΩの息子に本家の後継ぎたる祐一の子を孕ませるため。透は父親の希望通りに進学しながらも、「急いては怪しまれる」と誤魔化しながら、その実、祐一には最低限の接触しかせず高校生活を送っていた。けれども祐一に興味を持たれてしまい……。 ※オメガバース。Ωに厳しめの世界。 ※性的表現あり。

上司に連れられていったオカマバー。唯一の可愛い子がよりにもよって性欲が強い

papporopueeee
BL
契約社員として働いている川崎 翠(かわさき あきら)。 派遣先の上司からミドリと呼ばれている彼は、ある日オカマバーへと連れていかれる。 そこで出会ったのは可憐な容姿を持つ少年ツキ。 無垢な少女然としたツキに惹かれるミドリであったが、 女性との性経験の無いままにツキに入れ込んでいいものか苦悩する。 一方、ツキは性欲の赴くままにアキラへとアプローチをかけるのだった。

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

処理中です...