45 / 84
わくわくのダンジョン研修
第44話 わくわくのダンジョン研修 18
しおりを挟む
ゾンビというゾンビが見える度に、弾君の撃ちだす弾丸がゾンビ達を撃ち貫き消滅させていきます。
「そうなんですか、お二人は同じ学校のクラスメートなんですね」
「そうなんです。ゆかなは普段別のダンジョンにいたのですが、弾君がダンジョンに連れてってくれと珍しい事を言ったんです。だからここに来たです」
何度も何度も銃弾の音が響く廃墟で、私はゆかなさんと一緒に弾君の後ろを歩きながら世間話に勤しんでいます。
「弾君は…拳銃を用いているということは」
「そうです、弾はHEROです!」
「そうなんですね」
正直HEROなんて上腕二頭筋とか胸筋に特徴がないと見てもわかりません。
「ああ、でも顔を隠してるのです!」
「俺がHERO活動してることは秘密っつったよな! なにバラしてんだよ!」
「授業中に駆け足で早退する人は大体HEROしてるです!」
「なん…だと?」
「レイジとかマシロとかコウとかもです」
事件はHEROの都合に合わせて『起こしたり』しませんからね。
「や、でも。え…あいつら? レイジは知ってたけど…マジ?」
「むしろなんで気づかないんです?」
「なんでって、あいつら腹いたいとか頭痛いとかいつも言って早退してたじゃ…」
「あんなに運動が出来るのにそんなわけないです。週に1、2回同じタイミングで早退したら普通わからないですか?」
「わかるのかよ!」
「その日の夕方にニュース見ると大体宇宙人の侵略を誰々が止めたとかのニュースが流れるです。弾が早退した日は人間が怪人になって暴れたってニュースが多いです」
「ぐっ!」
「しかも最近二人がかりで敵を倒したってニュースが流れたです、その日から弾の機嫌も悪かったです」
「ぐぐぐっ!」
「そんでもって、ダンジョンのお誘いです。どうせ一人で勝てなかった事で悩んでるです」
「ぐふうっ」
「あはははは」
弾君がダメージを受けてます。何処のHEROかはわかりませんが壁にぶつかっている様子です。
「一人でこようとは思わなかったんですか?」
「ん、まあ思ったんだが…」
「途中で勝てなくなって泣きついてきたです」
「おい!」
弾君が勝てない、ということは拳銃が通じない相手でしょうか?
銃は筋肉と違って自分を鍛えれば強くなるものでもないですから、応援を呼ぶしかないですもんね。この人線が細いですから女の子に泣きつくことしか出来なかったようです。
「仕方ないですよね。銃ですし」
「どういう意味!? てか銃はダメなの!?」
「え? だって鍛えても威力上がらないじゃないですか。引き金引くだけですし、筋肉に負けるのはしょうがないんじゃないですか?」
「筋肉!?」
「ほら、敵出てきてますよ。撃ってください、露払いお願いします」
「ああクソ!」
私とゆかなさんはゴールド、このダンジョンでいうところの50層まで敵になる相手はいませんので初心者の弾君に敵は任せてます。というか、敵が近づく前に倒せる弾君何気に便利です。こういう雑魚戦では銃もありなんですね、勉強になります。
既に30層です、21~25層までと違って敵も散発的ですね。
「優はどこのダンジョンに篭ってたです? ずいぶん前に潜るのをやめたっていう話ですが」
「私は浦安のダンジョンですよ」
「ほえー、一緒です。ゆかなも浦安の大地ダンジョンに普段篭ってますです。3年くらい前からほぼほぼ週一です」
「ずいぶん熱心ですね。私が篭っていたのは海のダンジョンです、親にとあるアイテムを手に入れるまで帰ってくるなって言われてずっとソロで潜ってました。最終的には深い階層ボスと戦わないとそのアイテムは手に入らないって事でしたのでパーティを組みましたけど」
「じゃあほとんどソロでゴールドまで上り詰めたです? すごいです!」
「4,5年前って…子供の頃にしても幼すぎだろ」
「母がスパルタでしたので…まあそのアイテムも私に必要なものだったんですが、当時は知らなかったですけど」
「あ、扉です」
弾君は前回も来たことあるとの事で、ここまで迷いも無く道案内兼露払いに勤しんでました。ですからそこまで時間もかからずにここまで無事にたどり着けました。
廃ビルの一つ、地下室にその扉は隠されていました。
ボス前の休息所でポータルを更新し、30層のボス戦の開始です。
「そうなんですか、お二人は同じ学校のクラスメートなんですね」
「そうなんです。ゆかなは普段別のダンジョンにいたのですが、弾君がダンジョンに連れてってくれと珍しい事を言ったんです。だからここに来たです」
何度も何度も銃弾の音が響く廃墟で、私はゆかなさんと一緒に弾君の後ろを歩きながら世間話に勤しんでいます。
「弾君は…拳銃を用いているということは」
「そうです、弾はHEROです!」
「そうなんですね」
正直HEROなんて上腕二頭筋とか胸筋に特徴がないと見てもわかりません。
「ああ、でも顔を隠してるのです!」
「俺がHERO活動してることは秘密っつったよな! なにバラしてんだよ!」
「授業中に駆け足で早退する人は大体HEROしてるです!」
「なん…だと?」
「レイジとかマシロとかコウとかもです」
事件はHEROの都合に合わせて『起こしたり』しませんからね。
「や、でも。え…あいつら? レイジは知ってたけど…マジ?」
「むしろなんで気づかないんです?」
「なんでって、あいつら腹いたいとか頭痛いとかいつも言って早退してたじゃ…」
「あんなに運動が出来るのにそんなわけないです。週に1、2回同じタイミングで早退したら普通わからないですか?」
「わかるのかよ!」
「その日の夕方にニュース見ると大体宇宙人の侵略を誰々が止めたとかのニュースが流れるです。弾が早退した日は人間が怪人になって暴れたってニュースが多いです」
「ぐっ!」
「しかも最近二人がかりで敵を倒したってニュースが流れたです、その日から弾の機嫌も悪かったです」
「ぐぐぐっ!」
「そんでもって、ダンジョンのお誘いです。どうせ一人で勝てなかった事で悩んでるです」
「ぐふうっ」
「あはははは」
弾君がダメージを受けてます。何処のHEROかはわかりませんが壁にぶつかっている様子です。
「一人でこようとは思わなかったんですか?」
「ん、まあ思ったんだが…」
「途中で勝てなくなって泣きついてきたです」
「おい!」
弾君が勝てない、ということは拳銃が通じない相手でしょうか?
銃は筋肉と違って自分を鍛えれば強くなるものでもないですから、応援を呼ぶしかないですもんね。この人線が細いですから女の子に泣きつくことしか出来なかったようです。
「仕方ないですよね。銃ですし」
「どういう意味!? てか銃はダメなの!?」
「え? だって鍛えても威力上がらないじゃないですか。引き金引くだけですし、筋肉に負けるのはしょうがないんじゃないですか?」
「筋肉!?」
「ほら、敵出てきてますよ。撃ってください、露払いお願いします」
「ああクソ!」
私とゆかなさんはゴールド、このダンジョンでいうところの50層まで敵になる相手はいませんので初心者の弾君に敵は任せてます。というか、敵が近づく前に倒せる弾君何気に便利です。こういう雑魚戦では銃もありなんですね、勉強になります。
既に30層です、21~25層までと違って敵も散発的ですね。
「優はどこのダンジョンに篭ってたです? ずいぶん前に潜るのをやめたっていう話ですが」
「私は浦安のダンジョンですよ」
「ほえー、一緒です。ゆかなも浦安の大地ダンジョンに普段篭ってますです。3年くらい前からほぼほぼ週一です」
「ずいぶん熱心ですね。私が篭っていたのは海のダンジョンです、親にとあるアイテムを手に入れるまで帰ってくるなって言われてずっとソロで潜ってました。最終的には深い階層ボスと戦わないとそのアイテムは手に入らないって事でしたのでパーティを組みましたけど」
「じゃあほとんどソロでゴールドまで上り詰めたです? すごいです!」
「4,5年前って…子供の頃にしても幼すぎだろ」
「母がスパルタでしたので…まあそのアイテムも私に必要なものだったんですが、当時は知らなかったですけど」
「あ、扉です」
弾君は前回も来たことあるとの事で、ここまで迷いも無く道案内兼露払いに勤しんでました。ですからそこまで時間もかからずにここまで無事にたどり着けました。
廃ビルの一つ、地下室にその扉は隠されていました。
ボス前の休息所でポータルを更新し、30層のボス戦の開始です。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
異世界列島
黒酢
ファンタジー
【速報】日本列島、異世界へ!資源・食糧・法律etc……何もかもが足りない非常事態に、現代文明崩壊のタイムリミットは約1年!?そんな詰んじゃった状態の列島に差した一筋の光明―――新大陸の発見。だが……異世界の大陸には厄介な生物。有り難くない〝宗教〟に〝覇権主義国〟と、問題の火種がハーレム状態。手足を縛られた(憲法の話)日本は、この覇権主義の世界に平和と安寧をもたらすことができるのか!?今ここに……日本国民及び在留外国人―――総勢1億3000万人―――を乗せた列島の奮闘が始まる…… 始まってしまった!!
■【毎日投稿】2019.2.27~3.1
毎日投稿ができず申し訳ありません。今日から三日間、大量投稿を致します。
今後の予定(3日間で計14話投稿予定)
2.27 20時、21時、22時、23時
2.28 7時、8時、12時、16時、21時、23時
3.1 7時、12時、16時、21時
■なろう版とサブタイトルが異なる話もありますが、その内容は同じです。なお、一部修正をしております。また、改稿が前後しており、修正ができていない話も含まれております。ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる