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私立 悪役学園へようこそ!
第1話 私立 悪役学園へようこそ! 1
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「校歌斉唱!」
(前奏)
この~世に~ あ~くの~ さ~か~えた~♪
た~め~し~なし~ され~ども~ ♪
あ~くが~ ほろびる~こと~も~なし~♪
あ~くが~ きえ~れば~♪
つまらぬ! つまらぬ! つまらぬぞ!
(台詞)
「HEROは、悪役がいなければ……成り立たないんだよね」
こわせ~ ビルディング~♪
つぶせ~ 議事堂~♪
ドームでは~ コンサ~ト~♪
注目あつめりゃヨシ! ヨシ! ヨシッ!!
我らは~あくやく~♪
我らの~がくえん~♪
国家を転覆!!
世界を征服!!
目指せ~てっぺん~♪
あくや~くが~く~え~ん♪
(間奏)
せか~いに~ せ~いぎ~ い~る~ならば~♪
あ~く~や~くも~ でて~きて~ ♪
あ~くを~ 遂行~いざ~ま~いる~♪
あ~くは~ どこ~でも~♪
出て来る! 出て来る! 出て来るぞ!
(台詞)
「悪役は、倒されても……湧き出て来るんだよね」
すすめ~ 悪の道~♪
たおせ~ HERO~♪
タワーでは~ お立ち台~♪
注目あつめて そりゃ! そりゃ! そりゃ!!
我らは~あくやく~♪
我らの~がくえん~♪
小さな村から!!
こつこつ制圧!!
目指せ~あくどう~♪
あくや~くが~く~え~ん♪
(作詞:てぃー☆ちゃー)
「それでは、学園長よりご挨拶の受けたわまります! 全員! 起立!」
ザッという統一された音と共に新入生である私たちは一斉に立ち上がりました。
なんて言ってもこの学園の学園長はかの有名な悪役『さいきんまん』を育てた『さいきん仙人』様。
戦闘員候補生達はもちろんのこと、幹部候補生である私たちにも緊張が走るのは仕方の無いことでしょう。
壇上に黒と紫を基調とした肌の色をし、ボロの布切れを纏った亜人の老人がゆっくりと移動。中央に到達すると一礼。
その礼に合わせて私たち新入生一同は頭を下げます。
「新入生諸君、入学おめでとう。我こそがさいきん仙人じゃ」
年老いてもなお、背後から薄黒い後光が立ち込めるその姿は流石というより他はないです。
さいきんまんの師、さいきん仙人様だ。
「我はさいきんまんを育てた。それはもう我がままを許し、欲しがるものを与え、ありとあらゆる贅沢をさせ続けたのじゃ」
静かに、だが老人とも思えぬ程しっかりした声が体育館に響き渡りました。
「だが世間はさいきんまんの我がままを許さなかったのう。さいきんまんの我がままを許容させぬ存在が現れた………そう、菓子ぱんまんの存在じゃ。菓子ぱんまんはさいきんまんが何か行動を起こすたびにどこからともなく現れて悉くさいきんまんの邪魔を行ってのう。じゃがさいきんまんは諦める事もなく我がままを押し通し続けた」
さいきん仙人様は声量を変えることなく、淡々とお言葉を続けた。
「我だけではさいきんまんは育たなかっただろうな。さいきんまんの存在を許さぬ者たちもまた、さいきんまんには必要だったのじゃ……おかげでさいきんまんの我がままは更に加速した。悪役は行動を制限されればされるほど、やる気が出る物じゃ。皆もさいきんまんの様に物事を諦めず、自分自身を貫いて欲しい、この学園は諦めない君たちを決して見捨てたりはしない……短い挨拶となったが我からは以上じゃ」
さいきん仙人様が挨拶を終えると、体育館中から拍手が沸き起こりました。
私の横の幹部候補生の一人が涙を流している。
さいきん仙人様は偉大な人だが、さいきんまん様もさいきん仙人様も筋肉が足りていないから私自身はそこまで感動はしません。
「それではこれにて入学式を終了とする。一同、礼」
さいきん仙人様に見送られ、私たちは学び舎へと足を向けました。
ここから私たちの新しい生活が始まるのです。
(前奏)
この~世に~ あ~くの~ さ~か~えた~♪
た~め~し~なし~ され~ども~ ♪
あ~くが~ ほろびる~こと~も~なし~♪
あ~くが~ きえ~れば~♪
つまらぬ! つまらぬ! つまらぬぞ!
(台詞)
「HEROは、悪役がいなければ……成り立たないんだよね」
こわせ~ ビルディング~♪
つぶせ~ 議事堂~♪
ドームでは~ コンサ~ト~♪
注目あつめりゃヨシ! ヨシ! ヨシッ!!
我らは~あくやく~♪
我らの~がくえん~♪
国家を転覆!!
世界を征服!!
目指せ~てっぺん~♪
あくや~くが~く~え~ん♪
(間奏)
せか~いに~ せ~いぎ~ い~る~ならば~♪
あ~く~や~くも~ でて~きて~ ♪
あ~くを~ 遂行~いざ~ま~いる~♪
あ~くは~ どこ~でも~♪
出て来る! 出て来る! 出て来るぞ!
(台詞)
「悪役は、倒されても……湧き出て来るんだよね」
すすめ~ 悪の道~♪
たおせ~ HERO~♪
タワーでは~ お立ち台~♪
注目あつめて そりゃ! そりゃ! そりゃ!!
我らは~あくやく~♪
我らの~がくえん~♪
小さな村から!!
こつこつ制圧!!
目指せ~あくどう~♪
あくや~くが~く~え~ん♪
(作詞:てぃー☆ちゃー)
「それでは、学園長よりご挨拶の受けたわまります! 全員! 起立!」
ザッという統一された音と共に新入生である私たちは一斉に立ち上がりました。
なんて言ってもこの学園の学園長はかの有名な悪役『さいきんまん』を育てた『さいきん仙人』様。
戦闘員候補生達はもちろんのこと、幹部候補生である私たちにも緊張が走るのは仕方の無いことでしょう。
壇上に黒と紫を基調とした肌の色をし、ボロの布切れを纏った亜人の老人がゆっくりと移動。中央に到達すると一礼。
その礼に合わせて私たち新入生一同は頭を下げます。
「新入生諸君、入学おめでとう。我こそがさいきん仙人じゃ」
年老いてもなお、背後から薄黒い後光が立ち込めるその姿は流石というより他はないです。
さいきんまんの師、さいきん仙人様だ。
「我はさいきんまんを育てた。それはもう我がままを許し、欲しがるものを与え、ありとあらゆる贅沢をさせ続けたのじゃ」
静かに、だが老人とも思えぬ程しっかりした声が体育館に響き渡りました。
「だが世間はさいきんまんの我がままを許さなかったのう。さいきんまんの我がままを許容させぬ存在が現れた………そう、菓子ぱんまんの存在じゃ。菓子ぱんまんはさいきんまんが何か行動を起こすたびにどこからともなく現れて悉くさいきんまんの邪魔を行ってのう。じゃがさいきんまんは諦める事もなく我がままを押し通し続けた」
さいきん仙人様は声量を変えることなく、淡々とお言葉を続けた。
「我だけではさいきんまんは育たなかっただろうな。さいきんまんの存在を許さぬ者たちもまた、さいきんまんには必要だったのじゃ……おかげでさいきんまんの我がままは更に加速した。悪役は行動を制限されればされるほど、やる気が出る物じゃ。皆もさいきんまんの様に物事を諦めず、自分自身を貫いて欲しい、この学園は諦めない君たちを決して見捨てたりはしない……短い挨拶となったが我からは以上じゃ」
さいきん仙人様が挨拶を終えると、体育館中から拍手が沸き起こりました。
私の横の幹部候補生の一人が涙を流している。
さいきん仙人様は偉大な人だが、さいきんまん様もさいきん仙人様も筋肉が足りていないから私自身はそこまで感動はしません。
「それではこれにて入学式を終了とする。一同、礼」
さいきん仙人様に見送られ、私たちは学び舎へと足を向けました。
ここから私たちの新しい生活が始まるのです。
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