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令嬢は領地を持たない中間管理職の伯爵家の娘2

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 あ。自己紹介がまだでしたね。私の名前はフレアディナ・ギアンサルと申します。
 このギアンサル伯爵家の一人娘です。ヴィリヤミ・ギアンサル(父)とエレン・ギアンサル(母)がです。
 さっき言った通りに、父は美形寄りですが、筋肉とは縁遠い感じの細身ですが、遺伝的なやつで筋肉が付きにくいそうで脱いだらシックスパックが出て来ます。所謂、着やせ的な感じですね。母は父とは違い、明るい金髪で青目でたれ目のおっとり美熟女系です。ボンキュッボンのうらやまけしからんボディの持ち主です。
 このエリヌダス王国の一貴族家で、領地など持たない伯爵家です。領地を持ってないから、貧乏貴族と揶揄されがちですが俸禄で問題なく食べていけるのだから良いんじゃないのと私は思っています。
 一応、領地が無いのには理由があります。なんでもずっとに王家から降嫁したした王族の為だったとか。面倒な問題に巻き込まれない為に領地なしになったとか何とか。

「王太子よりも王太子妃が必要なんだと言うんだよね」
 困った顔をした父が言う。あぁ……困り顔のロマンスグレーもイイわ~~と思いつつも顔には出さない様にして返す。
「どういう事なの? お父様?」
「聖獣の聖乙女……今は聖乙女だっけ? その血に連なる者を王太子妃ひいては王妃にするそうなんだよね」
「聖乙女って形骸化したものじゃなかったの?」
「形骸化したからこそなのかもね。ここ近年魔物の発生、隣接した国の越権行為が増えただろう?」
 歴史からすると建国当初は色々あったけどその後は、とてつもなく平和が続いていた。数代前の王から、平和とは言い難い状況が続いている。弱く簡単に倒せる魔物はそれなりに居たが、緩やかにそれよりも上位魔物が増えている。近年では、隣接する国から盗賊などが密入国して国を荒らしている。
 今は聖乙女と呼ばれているが、その昔は『聖獣の聖乙女』と呼ばれていて、王国の禁断の森に棲んでいると言われている聖獣と心を交わし誓約を結べると言う稀有な存在である。建国の王はその聖乙女を娶り、聖獣にの加護を賜り王国に平和をもたらしたと言われている。
 聖獣をその目で見たと言う者がいないので、実際に聖獣がいるかどうかは分からない。

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