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50.終わりよければ……?
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智奈は立ち止まったまま、シンジが距離を詰めてくるのを見守った。思わず後ずさりしそうになったのは、シンジからされたことを――されそうになったことを思いだしたからだ。
シンジはいま、Tシャツにジョガーパンツという極めてラフな恰好で、ホストの出で立ちには程遠い。ということは客引きとか、仕事のためにやって来たのではないのだ。
なぜここにいるの? ……偶然?
偶然だとしたら、傘を差しているのによく智奈だとわかったものだ。
それだけ何かしらの印象に残っているということ?
いや、傘を差すまえ、ビルから出てきたところを見られたのかもしれない。知り合いならわかるくらいにエントランスは明るい。
シンジが正面で立ち止まるまでのわずかな時間にいろんなことを考えてしまったのは、それだけ自分が警戒していることの裏返しだろう。安心材料を探している。
「こんばんは、シンジくん……久しぶりだね」
無言で始まればいつまでもそのままになる気がして、智奈はとにかく声をかけた。様子を窺っていると、シンジは屈託なくにっこりとした笑みを返してきた。
「久しぶり。よかった、避けられるかと思ってた」
軽く肩をすくめたシンジは口調も以前のままで、智奈は少し拍子抜けした。
「……避けられる、って……?」
「誤解があったみたいだから。まずは誤解を解きたい。僕は嵌められたんだ」
「嵌められたって……何を? だれに?」
「智奈、雨が降ってるし、そこのカフェで話をしない? おなかへってるんだったら食べてもいいし、とにかく奢るよ。ちょっとだけでいい」
シンジはおどけていながら、切羽詰まっているようにも見える。ここで邪険にしたら、いい結果にはならない気もした。それに、シンジが指差した近くのカフェ店“チョコラ”はランチでよく利用するところで、人目はあるし、危ないことにはならない。
「わかった。約束があるからあんまり長くは……」
「三枝さん?」
帰る口実にするために、ない『約束』をあると云ってけん制していると、智奈は再び別の声から呼びかけられた。後ろを振り向くと、そこには北村がいた。
「あ、お疲れさまです。帰りですか?」
「ああ、さすがにね、腹がへった。来週のほうがもっと忙しくなるから、いまから週末はゆっくりするよ」
北村はおどけた様子で肩をすくめると、「そちらは?」とちらりとシンジを見やった。
「あ、知り合いです……」
「安藤といいます」
智奈をさえぎるようにしてシンジが北村に応じた。
「北村です。彼女の同僚です」
シンジに自己紹介をした北村は智奈に目を戻すと、「どこか行くの?」と訊ねた。
「ばったり会って、久しぶりだし、チョコラに寄ってちょっとお喋りして帰ります」
「雨で帰れない、なんてことになるまえに早く切りあげたほうがいいね。安藤さん、よろしく。じゃ」
よろしく、というのがどういう意味を持つのか、北村はシンジの応答を待つことなく、軽く手を上げて立ち去った。
シンジは奇妙な面持ちでかすかに首をひねっている。
「じゃ、行かない?」
濡れそう、と続けて、智奈はシンジを促した。
北村の云い方か言葉か、智奈も何かしらの違和感を覚えたけれど、その正体を突きとめるよりも面倒なことを早く片付けたい気持ちのほうが勝った。
チョコラに行くと雨のせいか意外に人は少なく、コーヒーを注文して、立ち飲みができるテーブルを選んだ。
京吾にすっかり感化されて注文したフレーバーコーヒーを一口飲むと、智奈は少し安心する。チョコアーモンドが甘く香ばしい。
「シンジくん、安藤っていうんだ」
「云ってなかったっけ」
「もらった名刺には名前だけだったよ。シンジくんて、ホスト名とかじゃなくて本名?」
「ああ。真実の真に、政治の治だ。それと、いまホスト失業中。アルバイトで繋いでるけど」
シンジの口調はさり気ないけれど、ホストと限って失業と云ったことを思えば、ホスト業に未練があるのだろう。『繋いでる』という言葉にもそれが表れている。
「……失業って……」
智奈は用心深く訊ねた。
薬を飲まされたあのとき、薄らと脳裡に残っている言葉が浮上してきた。
『地獄に行きたくなければ悪さは大概にしておけ』
そう云ったのは京吾だと、いまではわかっている。即ち、いまシンジがホスト業につけないでいるのが京吾のせいだとしたら、延いては智奈のせいになる。
「誤解のせいで、僕はホスト業界から追放扱いだ」
「誤解って、さっき云ってたよね。どういうこと?」
「薬を使ったのは僕じゃなくて、ロマンチックナイトのほかのホストだ。競争の激しい業界だし、トップ争いは特に熾烈だ。僕はまだナンバーワンじゃなかったけど狙えるポジションにはいた」
「それじゃあ……問題を起こしてシンジくんを陥れようとしてた人がいて、その人がわたしのグラスに薬を入れてたってこと?」
「あのときのことを思いだして。カシスオレンジはコージに頼んだ。それを小坂っていうボーイが持ってきた。僕は智奈のグラスに触ってない」
詳しく憶えているわけではないけれど、思い返すとシンジの云うとおりだった気がする。
「……コージくんは新人だし、コージくんがやったってことじゃないよね? 小坂って人はボーイだし……」
コージはそもそも京吾が送りこんだホストで、もしもシンジの訴えが本当だとしてもコージ犯人説はあり得ない。
「どうだろうな。僕は出禁になっていてだれにも訊けない。だれがやったとしても、僕のせいで智奈が危ない目に遭ったのは事実だ。だから謝るよ。すまなかった」
シンジは姿勢を正したあと頭を下げた。目を瞠ったのは一瞬。
「シンジくん、いいよ。無事だったんだから……終わりよければって云うじゃない?」
智奈は慌ててシンジに頭を上げさせた。
「よかった。智奈、ありがとう。謝らなきゃってずっと思ってて、やっとすっきりした」
シンジのそんな言葉を聞くと、智奈の気分も軽くなってくる。智奈も気にはなっていたのだ。智奈は無事でも、そのまえに犠牲になった人のその後はどうなったのかとか、あとに犠牲になった人はいないかとか。もっとも、潔白だというシンジの云い分が事実なら、智奈が引きずるほど憂慮する必要はないのかもしれない。
「シンジくんはまたホストになりたいの?」
「いつまでもやれるとは思っていないけど、好きな仕事だ。けど……智奈がああいう男と繋がっているって驚いた」
「ああいう男?」
京吾のことだろうけれど、いくつもの顔を持っている京吾のどの面をシンジは知っているのだろう。智奈は慎重に訊ねた。
「ヘラートのオーナーのことだよ。ホスト業界じゃ、一目置かれている人だ。現役時代もすごい人気だったって……噂でしか知らなかったけど、なんで智奈はヘラートじゃなくてロマンチックナイトに来たんだ?」
シンジは京吾のごく一部しか知らないようだ。智奈はどう答えるべきか考え考えしつつ口を開いた。
「ヘラートは気軽に行けない感じがしない? わたしは楽しみたかっただけ。京吾……さんとは父が知り合いだっただけだから」
「そうなんだ。とにかく智奈と話せてよかった」
おなじみのホストスマイルを浮かべたシンジは、ちょっと待ってて、とテーブルを離れた。
シンジを目で追うと、注文カウンターに行って何やら話している。コーヒーを飲みながら見守っていると、まもなく袋を提げてシンジは智奈のところへ戻ってきた。
「はい、サンドイッチ。残業で食べてないだろう? 家で食べるといいよ」
「いいの? ありがとう」
「どういたしまして。じゃあ気をつけて」
「うん。シンジくんも気をつけて。ごちそうさまでした」
意外にも、シンジのほうが早々と切りあげて、少し後ろめたくなるくらい智奈の憂いはまったくよけいだった。
空腹感もコーヒーで少しおさまり、智奈はゆっくりとコーヒーを飲み干した。ついでに京吾の好きなバニラ風味のコーヒー粉を買っていこうと思いつき、注文カウンターに行った。コーヒー粉を受けとって出口に向かいかけてまもなく、智奈ははたと立ち止まった。
「京吾、どうしてここにいるの?」
目を丸くした智奈を、京吾は目を細めて不服そうにし、首をひねった。
シンジはいま、Tシャツにジョガーパンツという極めてラフな恰好で、ホストの出で立ちには程遠い。ということは客引きとか、仕事のためにやって来たのではないのだ。
なぜここにいるの? ……偶然?
偶然だとしたら、傘を差しているのによく智奈だとわかったものだ。
それだけ何かしらの印象に残っているということ?
いや、傘を差すまえ、ビルから出てきたところを見られたのかもしれない。知り合いならわかるくらいにエントランスは明るい。
シンジが正面で立ち止まるまでのわずかな時間にいろんなことを考えてしまったのは、それだけ自分が警戒していることの裏返しだろう。安心材料を探している。
「こんばんは、シンジくん……久しぶりだね」
無言で始まればいつまでもそのままになる気がして、智奈はとにかく声をかけた。様子を窺っていると、シンジは屈託なくにっこりとした笑みを返してきた。
「久しぶり。よかった、避けられるかと思ってた」
軽く肩をすくめたシンジは口調も以前のままで、智奈は少し拍子抜けした。
「……避けられる、って……?」
「誤解があったみたいだから。まずは誤解を解きたい。僕は嵌められたんだ」
「嵌められたって……何を? だれに?」
「智奈、雨が降ってるし、そこのカフェで話をしない? おなかへってるんだったら食べてもいいし、とにかく奢るよ。ちょっとだけでいい」
シンジはおどけていながら、切羽詰まっているようにも見える。ここで邪険にしたら、いい結果にはならない気もした。それに、シンジが指差した近くのカフェ店“チョコラ”はランチでよく利用するところで、人目はあるし、危ないことにはならない。
「わかった。約束があるからあんまり長くは……」
「三枝さん?」
帰る口実にするために、ない『約束』をあると云ってけん制していると、智奈は再び別の声から呼びかけられた。後ろを振り向くと、そこには北村がいた。
「あ、お疲れさまです。帰りですか?」
「ああ、さすがにね、腹がへった。来週のほうがもっと忙しくなるから、いまから週末はゆっくりするよ」
北村はおどけた様子で肩をすくめると、「そちらは?」とちらりとシンジを見やった。
「あ、知り合いです……」
「安藤といいます」
智奈をさえぎるようにしてシンジが北村に応じた。
「北村です。彼女の同僚です」
シンジに自己紹介をした北村は智奈に目を戻すと、「どこか行くの?」と訊ねた。
「ばったり会って、久しぶりだし、チョコラに寄ってちょっとお喋りして帰ります」
「雨で帰れない、なんてことになるまえに早く切りあげたほうがいいね。安藤さん、よろしく。じゃ」
よろしく、というのがどういう意味を持つのか、北村はシンジの応答を待つことなく、軽く手を上げて立ち去った。
シンジは奇妙な面持ちでかすかに首をひねっている。
「じゃ、行かない?」
濡れそう、と続けて、智奈はシンジを促した。
北村の云い方か言葉か、智奈も何かしらの違和感を覚えたけれど、その正体を突きとめるよりも面倒なことを早く片付けたい気持ちのほうが勝った。
チョコラに行くと雨のせいか意外に人は少なく、コーヒーを注文して、立ち飲みができるテーブルを選んだ。
京吾にすっかり感化されて注文したフレーバーコーヒーを一口飲むと、智奈は少し安心する。チョコアーモンドが甘く香ばしい。
「シンジくん、安藤っていうんだ」
「云ってなかったっけ」
「もらった名刺には名前だけだったよ。シンジくんて、ホスト名とかじゃなくて本名?」
「ああ。真実の真に、政治の治だ。それと、いまホスト失業中。アルバイトで繋いでるけど」
シンジの口調はさり気ないけれど、ホストと限って失業と云ったことを思えば、ホスト業に未練があるのだろう。『繋いでる』という言葉にもそれが表れている。
「……失業って……」
智奈は用心深く訊ねた。
薬を飲まされたあのとき、薄らと脳裡に残っている言葉が浮上してきた。
『地獄に行きたくなければ悪さは大概にしておけ』
そう云ったのは京吾だと、いまではわかっている。即ち、いまシンジがホスト業につけないでいるのが京吾のせいだとしたら、延いては智奈のせいになる。
「誤解のせいで、僕はホスト業界から追放扱いだ」
「誤解って、さっき云ってたよね。どういうこと?」
「薬を使ったのは僕じゃなくて、ロマンチックナイトのほかのホストだ。競争の激しい業界だし、トップ争いは特に熾烈だ。僕はまだナンバーワンじゃなかったけど狙えるポジションにはいた」
「それじゃあ……問題を起こしてシンジくんを陥れようとしてた人がいて、その人がわたしのグラスに薬を入れてたってこと?」
「あのときのことを思いだして。カシスオレンジはコージに頼んだ。それを小坂っていうボーイが持ってきた。僕は智奈のグラスに触ってない」
詳しく憶えているわけではないけれど、思い返すとシンジの云うとおりだった気がする。
「……コージくんは新人だし、コージくんがやったってことじゃないよね? 小坂って人はボーイだし……」
コージはそもそも京吾が送りこんだホストで、もしもシンジの訴えが本当だとしてもコージ犯人説はあり得ない。
「どうだろうな。僕は出禁になっていてだれにも訊けない。だれがやったとしても、僕のせいで智奈が危ない目に遭ったのは事実だ。だから謝るよ。すまなかった」
シンジは姿勢を正したあと頭を下げた。目を瞠ったのは一瞬。
「シンジくん、いいよ。無事だったんだから……終わりよければって云うじゃない?」
智奈は慌ててシンジに頭を上げさせた。
「よかった。智奈、ありがとう。謝らなきゃってずっと思ってて、やっとすっきりした」
シンジのそんな言葉を聞くと、智奈の気分も軽くなってくる。智奈も気にはなっていたのだ。智奈は無事でも、そのまえに犠牲になった人のその後はどうなったのかとか、あとに犠牲になった人はいないかとか。もっとも、潔白だというシンジの云い分が事実なら、智奈が引きずるほど憂慮する必要はないのかもしれない。
「シンジくんはまたホストになりたいの?」
「いつまでもやれるとは思っていないけど、好きな仕事だ。けど……智奈がああいう男と繋がっているって驚いた」
「ああいう男?」
京吾のことだろうけれど、いくつもの顔を持っている京吾のどの面をシンジは知っているのだろう。智奈は慎重に訊ねた。
「ヘラートのオーナーのことだよ。ホスト業界じゃ、一目置かれている人だ。現役時代もすごい人気だったって……噂でしか知らなかったけど、なんで智奈はヘラートじゃなくてロマンチックナイトに来たんだ?」
シンジは京吾のごく一部しか知らないようだ。智奈はどう答えるべきか考え考えしつつ口を開いた。
「ヘラートは気軽に行けない感じがしない? わたしは楽しみたかっただけ。京吾……さんとは父が知り合いだっただけだから」
「そうなんだ。とにかく智奈と話せてよかった」
おなじみのホストスマイルを浮かべたシンジは、ちょっと待ってて、とテーブルを離れた。
シンジを目で追うと、注文カウンターに行って何やら話している。コーヒーを飲みながら見守っていると、まもなく袋を提げてシンジは智奈のところへ戻ってきた。
「はい、サンドイッチ。残業で食べてないだろう? 家で食べるといいよ」
「いいの? ありがとう」
「どういたしまして。じゃあ気をつけて」
「うん。シンジくんも気をつけて。ごちそうさまでした」
意外にも、シンジのほうが早々と切りあげて、少し後ろめたくなるくらい智奈の憂いはまったくよけいだった。
空腹感もコーヒーで少しおさまり、智奈はゆっくりとコーヒーを飲み干した。ついでに京吾の好きなバニラ風味のコーヒー粉を買っていこうと思いつき、注文カウンターに行った。コーヒー粉を受けとって出口に向かいかけてまもなく、智奈ははたと立ち止まった。
「京吾、どうしてここにいるの?」
目を丸くした智奈を、京吾は目を細めて不服そうにし、首をひねった。
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