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旦那様、執事の私に恋をし、迫るのは辞めてください
しおりを挟む旦那様の身のお世話が私の務めだ。
旦那様は子供のように、少々手のかかるお人であった。
「あぁ!旦那様!こんなに散らかしちゃって!」
趣味の小説の執筆、そのとき、必ず部屋は汚れるのだ。書き間違えた紙で部屋が溢れ、本当に困るものだ。
「ハハハ…すまない。だが、良いものが書けそうだ。完成したあかつきには、妻よりも娘らよりも先にお前に見せてやろう。」
「そ、それはありがとうございます…」
ありがとうございますとはいえ、旦那様の書く小説は控えめに言っても三文小説、幼児が書いたのかと見間違えるほど酷いものであった。だが、旦那様の嬉しそうな顔、喜ぶ顔、笑う顔、それらは宝石のように輝き、素敵であった。
◆◆◆◆◆
「新しい小説が出来上がった。見てほしい。テーマは、君だ。」
「わ、私ですか?」
その原稿用紙を見ると、明らかに、さっき掃除に来たときに書いてた小説の出たしとは違った。それに、旦那様ものものとは思えない程の字の汚さ。何か、焦って完成させたような。
「良いから、見てくれ。」
「は、はい。」
それは、原稿用紙三枚からなるお話であった。美しい女性が、とある旦那の執事となり、働いているうちに、その女性とご主人様の旦那が恋仲になるというもの。そして、最後に性の交わりをするという展開だった。
最後の展開を読んだとき、ハッとなって、旦那様を見ると、旦那様は息を荒げながら、
「そういうことだ」
と言って、私をベッドにつき倒した。
「な、何をするんですか!?」
「良いから!お前、好きなんだろう。俺のこと。」
「で、でも、旦那様には奥様が!」
「うるさい!今はアイツなんかどうでもいい!」
無理矢理服を脱がし、私の胸に顔を埋めた。旦那様は、まるで狂犬のように、私に迫った。
おしまい
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