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束縛系《ヤンデレ》公爵令息

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 私の彼氏である公爵令息のアマント・マフィスは少し異常である。

 そう、彼は俗に言う「束縛系ヤンデレ」である。私への愛が異常なのだ。

 とはいえ、彼のことを嫌いにはなれない。何故なら、カッコいいし、ここまで愛してくれたのならば、それを嫌がる訳にはいかない。しかし、本音を言うのならば、もう少し大人しい愛でも良いのではないかと…

 これは、とある日のことだ。

 散髪をした男の若い執事に対して、「イメージチェンジしたの?カッコいいね」と言っただけで、その執事をクビにした。

 そんな重い愛の彼だが、ちょっと変(だいぶ変だが)なだけで、根はとても優しい人である。

 だが、そんな、根は優しい人に…私は……

 これはとある日のこと。彼には、ルールとして「他の男性のところへ一人で行ってはいけない。行くとしたら、必ず俺が同伴」というものがあった。

 しかし、どうしても参加しなくてはいけないパーティーがあり、それは友人である令息のパーティーであった。

 そして、私はこっそりそのパーティーに参加したのだ。

 バレないように早く帰ろうと思ったが、お酒も進んでしまい、すっかり遅くなってしまった。

 「ねぇ、何処にいたの?」

 案の定、問い詰められてしまった。

 「お、女友達と飲み会に…」

 「男、いないよね?」

 「ええ!も、もちろん!」

 「アハッ。嘘ついたね…」

 「え?」

 「実は、全部監視してた。悪いけど…怪しかったから。」

 すると、彼は、ポケットから包丁を出した。

 「え?…じ、冗談よね……」

 「冗談に見える?もう限界だよ。そんなにルールを破るなら、いっそのこと俺が終わらせたあげる。」

 そして、次の瞬間、私は包丁で彼に胸を刺された。

 「な、何で…」

 「さようなら………いや、何て言わせない。あの世で幸せになるんだから…」

 そして、アマントは自分の胸を突き刺して自殺した。
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