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とある能力

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 私は、小さい頃から男の人を見ると、その人がどれぐらい私を好きか、私に対する好感度というものが分かるのだ。


 そのため、恋愛には小さい頃から苦労しなかった。


 とはいえ、その能力があるからといい、別に可愛かったり美人だったりはしない。大好きな男子を見ると、全く私のことを愛していないのが一瞬で分かってしまうため、それはとても悲しかった。


 そして、そんな能力がありながらも、今は独身だ。


 彼氏がいない。


 どの男の人を見ても、そんなに高くない。まぁ、仕方ないことなのだろう。


 「うぅ。それにしても緊張するな…いくら幼なじみとはいえ、公爵様のパーティーとは…」


 今日は幼なじみのアリオット公爵の誕生日パーティーで、彼の幼なじみが皆招待されていた。そして、こんな地味な私でさえ忘れずに招待してくれたのだ。非常にありがたいとはいえ、場違い感があったらとても気まずい。


 (公爵が出るパーティーなんて、どんな格好していけばいいか全く分からなかった。もう、分からないからいつもの私服にしてしまった。恐らく、バカにされるだろう。)


 「うわ!すごい人。」


 大量の人だ。幼なじみだけではないから、当たり前だ。他の貴族の方も参加しているのだ。きらびやかである。


 (余計緊張するな……)


 「あ!本当に来てくれたんだ!」


 (こ、この声は……)


 そう。アリオット公爵だ。前にもましてカッコいい。こんな人の妻になりたい。いるのだろうか。許嫁いいなずけ的な人物が。


 (え?え?)


 バグか?え?何で?…度数がおかしくない?彼の好感度が、明らかにおかしい。150!?普通に私に好意がある人でさえ、100もいかないのに…え?


 私が、驚いて近付くと、彼は少し顔を赤くした。


 「え?…え、何?」


 もしかして、彼、私に脈アリ?

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