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「お前のことを愛すのに疲れてしまった」
しおりを挟む突然、夫のクラスティーノ・ブルボン公爵令息から、こんなことを言われた。
「俺は、お前のことを愛するのを疲れてしまった。だから、浮気をしてよいだろうか?これは、政略結婚なのだろう?」
そう。私、ミラン・フレーバー伯爵令嬢と彼、クラスティーノ・ブルボン公爵令息は、お互いの親同士の関係で、政略結婚をしている。
そのため、彼は浮気をしても良いだろうと言っているのだ。しかし、それは私からすれば私への侮辱にしか感じない。
「嫌です。と言えば?」
「ならば離婚でもするか?だが、お互いの親のためにもならないぞ。」
「いえ、私は構いません。何故なら、貴方のお父様、お母様の方が劣勢であるからです。」
「ど、どういうことだ!?」
そう。私は見た。私の親に対して、彼のお父様とお母様が頭を下げているのを。だけど、私の身となったら……好きでもない男の人と結婚させられて、その男が浮気をするだなんて言い出して…
「浮気では無く、離婚をしてください。そうすれば、どうぞ。お好きな女性とお過ごしください。」
そう。早く離婚をして、正式に好きな男性と結婚したい。彼が、浮気したいのならば、いっそのこと、離婚をする!
「だけど、お父様とお母様に迷惑をかけてしまう!」
「そうですね。だけど、貴方は、「浮気をしたい」と言い出しました。だから、離婚をしましょう。」
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