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第3章

1話(2)

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「ミファ・ソーラさんと、ティル・レイルさんですよね? 僕はこのギルドのマスターを務めている、トーレス・エルトと申します」

 左目に黒の眼帯をした、細身で落ち着いた印象を放つ美男子。まるで執事のような雰囲気を持っているこの人が、悪い意味で一番注目してる人。
 エルトさんは見た目同様の落ち着いた声音で挨拶をしてくれて、最後に丁寧に頭を下げてくれた。

「魔王を討った英雄様とお会いできて、光栄です。握手をしていただいても、よろしいですか?」
「ええ。構いませんよ」

 まずはティルが右手と右手で握手を行い、「ミファも」と促されて私も行う。
 ウチの幼馴染がOKを出したなら、安心。心の中で『害がないか確認してくれてありがと』と感謝をしながら、初めての接触を終えた。

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