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第2章
7話(2)
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「宣言通り、徹底的に痛ぶってお前を殺す。さあて、まずはどの剣をお前目がけて飛ばそうかな?」
「…………………」
「周囲を警戒しても、無駄だ。オレはお前の反応を見て、死角にある剣を選んで――」
「私を見て選ぶのは、面倒でしょ。だから選択肢をなくしてあげるわ」
喋りながら、右側と後ろ側に剣を振る。そうすれば水を切ったように黒い剣はあっさりと切断され、2本の剣は霧のようになって消滅した。
「そういう剣は何度も見てて、壊れたら消えるって知ってるのよ。さあこれで、選ぶ必要はなくなった。どうぞいらっしゃい」
私は左側に意識を向けつつ、正面に首を傾けてみせる。
その剣を、飛ばそうとしてるんでしょ? いつでもどうぞ。
「な、なんだ、今のは……。なんなんだ、その切れ味は……っ」
「ああそっか、アンタは見るのが初めてだったわね。私が振るう剣は、聖剣と同等の鋭さを持ってるのよ」
「せ、聖剣、だと……!? ば、バカな……っ! そんなものは、この時代には存在しないんだぞっ!? どうなっているんだ!!」
「どうなっているって、私が作ったから存在してるのよ。なにせ私も、固有の能力を持っていますからねえ」
左側で浮いてる剣もかるーく壊して、もう一度切れ味を披露する。
特別なものがあるのは、そっちだけじゃない。こっちにも、あるのよね。
「こ、固有……っ。まさかお前は、王族……!?」
「元王族よ、で、紹介タイムはここまで。今後は私が攻撃をしても、いいのよね?」
そっちの一回目の攻撃が、終わったんだもの、次はこっちの番よね?
「ただし私の一撃は、終わりをもたらす一撃。覚悟しないよ?」
「チィッ、調子に乗るなよ女ぁっ!! オレの攻めはまだ終わってはいない!!」
ゲーランが右手を振り上げると今度は6本もの剣が出現し、ぐるりと私を取り囲んだ。3方向が駄目なら6方向から。全方位でやる、ってワケね。
「…………………」
「周囲を警戒しても、無駄だ。オレはお前の反応を見て、死角にある剣を選んで――」
「私を見て選ぶのは、面倒でしょ。だから選択肢をなくしてあげるわ」
喋りながら、右側と後ろ側に剣を振る。そうすれば水を切ったように黒い剣はあっさりと切断され、2本の剣は霧のようになって消滅した。
「そういう剣は何度も見てて、壊れたら消えるって知ってるのよ。さあこれで、選ぶ必要はなくなった。どうぞいらっしゃい」
私は左側に意識を向けつつ、正面に首を傾けてみせる。
その剣を、飛ばそうとしてるんでしょ? いつでもどうぞ。
「な、なんだ、今のは……。なんなんだ、その切れ味は……っ」
「ああそっか、アンタは見るのが初めてだったわね。私が振るう剣は、聖剣と同等の鋭さを持ってるのよ」
「せ、聖剣、だと……!? ば、バカな……っ! そんなものは、この時代には存在しないんだぞっ!? どうなっているんだ!!」
「どうなっているって、私が作ったから存在してるのよ。なにせ私も、固有の能力を持っていますからねえ」
左側で浮いてる剣もかるーく壊して、もう一度切れ味を披露する。
特別なものがあるのは、そっちだけじゃない。こっちにも、あるのよね。
「こ、固有……っ。まさかお前は、王族……!?」
「元王族よ、で、紹介タイムはここまで。今後は私が攻撃をしても、いいのよね?」
そっちの一回目の攻撃が、終わったんだもの、次はこっちの番よね?
「ただし私の一撃は、終わりをもたらす一撃。覚悟しないよ?」
「チィッ、調子に乗るなよ女ぁっ!! オレの攻めはまだ終わってはいない!!」
ゲーランが右手を振り上げると今度は6本もの剣が出現し、ぐるりと私を取り囲んだ。3方向が駄目なら6方向から。全方位でやる、ってワケね。
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