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第2章
4話(10)ティルSide
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「こいつは俺が狙いを定めた得物を捕らえるまで追尾し、内部に取り込んでジワジワと消化していくオリジナルの魔術だ。魔術に打ち込み続ければ、独自のものを編み出す事もできるんだよな」
「…………………………」
「どうせそのまま生きても、せいぜい二流止まりだ。ある意味ここで死ねて、よかったかもな」
人型魔物が顎をしゃくると、2メートルほどある箱はゆらゆらと移動をスタート。速さは左程ないがどこまでも追ってくる脅威が、ティルを目指す。
「もうじき、さよならだ。何か言い残すことはあるか?」
「……………そうだな。人型魔物、お前はなぜ序盤からこの魔術を出さなかった?」
これまで無言だったティルが、立ち止まって相手を見つめた。
「ちょっと遊んでから、殺そうとしてたからだ。だがオマエは予想以上に、つまらない魔術師だった。だからもう終わりにする、というワケだ」
「……なるほど、勝負の最中に遊んでいたのか。…………もしもそうしていなければ、未来は変わっていたかもしれないな」
「ぁん? 何を言って――なっ!? なんだこの光はっ!?」
ティルが言い終わると、同時。人型魔物を中心として、5メートルほどの光輝く円が浮かび上がった。
「…………………………」
「どうせそのまま生きても、せいぜい二流止まりだ。ある意味ここで死ねて、よかったかもな」
人型魔物が顎をしゃくると、2メートルほどある箱はゆらゆらと移動をスタート。速さは左程ないがどこまでも追ってくる脅威が、ティルを目指す。
「もうじき、さよならだ。何か言い残すことはあるか?」
「……………そうだな。人型魔物、お前はなぜ序盤からこの魔術を出さなかった?」
これまで無言だったティルが、立ち止まって相手を見つめた。
「ちょっと遊んでから、殺そうとしてたからだ。だがオマエは予想以上に、つまらない魔術師だった。だからもう終わりにする、というワケだ」
「……なるほど、勝負の最中に遊んでいたのか。…………もしもそうしていなければ、未来は変わっていたかもしれないな」
「ぁん? 何を言って――なっ!? なんだこの光はっ!?」
ティルが言い終わると、同時。人型魔物を中心として、5メートルほどの光輝く円が浮かび上がった。
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