王太子マクソンスの選択ミス

「殿下ぁ。大好きですぅ」
「俺も大好きだよ、リビア」((なんてな))

 この女は男ウケしそうなキャラを演じていて、俺を籠絡し王太子妃になろうとしている――。狡猾な王太子マクソンスは、すり寄って来た公爵令嬢リビアの狙いを見抜いていました。
 しかしながら――

 現婚約者である聖女ルシーは、心が清らかな為つまらない。
 対してリビアは打算塗れで、こんな女を傍に置いておけば毎日が面白くなる。
 操ろうとしている者を手のひらで転がすほど、愉快なことはない。

 ――そんな理由で彼は引っかかっているフリをして、ルシーとの縁を切りリビアを婚約者にしようとします。

 ですが――。その選択によって彼は、大きな誤算を招いてしまうこととなるのでした。
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