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第17話 絶望 クリストフ視点
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「く、くりすとふ、さま……?」
「エリスは、そんなことはしない……。しないんだ……! するはずがないんだ……!!」
「…………え……? な、なにを、です、か……?」
「せっかく夢のような毎日を過ごしていたのに……。夢から覚めた気分だ……! なんてことをしてくれたんだ……!!」
ゴキブリが大嫌いなエリスが、ゴキブリの処理をした。
あり得ないこと。
そのせいで、実感してしまったんだ……。一生懸命、そう思わないようにしていたのに……。そう思わずにはいられなくなってしまったんだ……。
ここにいるのはエリスではない。
と……。
「今目の前にいるのは、偽者だ……。エリスじゃない……。エリスそっくりの、別人なんだ……。そうさ……。そうに決まってる……。当たり前のはなしだ……。だって本物のエリスは、あの日婚約しているのだから……。今頃フェレッセオで、べつの男と一緒にいるんだから……」
「く、くりす、とふさま……?」
「食べ物の発見も色の発見も音楽の発見も、エリスのじゃないんだ……。お前の好きな食べ物好きな色好きな音楽なんだ……。そうじゃないと、思っていたのに……。思えて、いたのに……」
台無しにされてしまった!!
「く、クリストフよ。お、落ち着こう」
「そ、そうよ。クリストフ、落ち着きましょう。ね? ねっ?」
「っっ、これが落ち着いていられるかぁああああああああああああああああああああああああ!!」
ふざけるな!!
落ち着け!?
この状況でどうやって!?
お前らは馬鹿か!?
「どうしてこんなことになるんだぁぁぁぁぁああ!! どうしてっ、こんな思いをしなくちゃいけないんだぁあああああああああああああ!!」
何度も何度も、ぼくばかり苦しい思いをする……!!
どうしてこんな目に遭わないといけないんだ!!
「くそぉぉぉぉぉぉぉぉ…………!! くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……!! ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
そうせずには、いられなくなった。
とにかく今は、現実逃避をしたかった!!
だから――
「馬車を出せ!! 早くじゅんびをしろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
――近くにあった皿を壁に投げつけたあと食堂を飛び出し、馬車に飛び乗って……! とにかく、馬車を走らせたのだった……!!!!!!!!!!
「エリスは、そんなことはしない……。しないんだ……! するはずがないんだ……!!」
「…………え……? な、なにを、です、か……?」
「せっかく夢のような毎日を過ごしていたのに……。夢から覚めた気分だ……! なんてことをしてくれたんだ……!!」
ゴキブリが大嫌いなエリスが、ゴキブリの処理をした。
あり得ないこと。
そのせいで、実感してしまったんだ……。一生懸命、そう思わないようにしていたのに……。そう思わずにはいられなくなってしまったんだ……。
ここにいるのはエリスではない。
と……。
「今目の前にいるのは、偽者だ……。エリスじゃない……。エリスそっくりの、別人なんだ……。そうさ……。そうに決まってる……。当たり前のはなしだ……。だって本物のエリスは、あの日婚約しているのだから……。今頃フェレッセオで、べつの男と一緒にいるんだから……」
「く、くりす、とふさま……?」
「食べ物の発見も色の発見も音楽の発見も、エリスのじゃないんだ……。お前の好きな食べ物好きな色好きな音楽なんだ……。そうじゃないと、思っていたのに……。思えて、いたのに……」
台無しにされてしまった!!
「く、クリストフよ。お、落ち着こう」
「そ、そうよ。クリストフ、落ち着きましょう。ね? ねっ?」
「っっ、これが落ち着いていられるかぁああああああああああああああああああああああああ!!」
ふざけるな!!
落ち着け!?
この状況でどうやって!?
お前らは馬鹿か!?
「どうしてこんなことになるんだぁぁぁぁぁああ!! どうしてっ、こんな思いをしなくちゃいけないんだぁあああああああああああああ!!」
何度も何度も、ぼくばかり苦しい思いをする……!!
どうしてこんな目に遭わないといけないんだ!!
「くそぉぉぉぉぉぉぉぉ…………!! くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……!! ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
そうせずには、いられなくなった。
とにかく今は、現実逃避をしたかった!!
だから――
「馬車を出せ!! 早くじゅんびをしろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
――近くにあった皿を壁に投げつけたあと食堂を飛び出し、馬車に飛び乗って……! とにかく、馬車を走らせたのだった……!!!!!!!!!!
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