私は乙女ゲームのヒロインで、好きでもない方と結婚する運命にあるそうです。

 子爵令嬢の私エヴァと、伯爵令息のディオン様。私達は数多くの困難を乗り越え、想いを伝え合ってから4年後の今日、ついに恋人となりました。
 ですが……。思い出の場所でディオン様とキスを交わして別れ、多くの幸せを感じながらお屋敷に戻った際のことでした。
 ザネトリア侯爵家の嫡男、アンベール様。先月学院を卒業された前生徒会長様がいらっしゃっていて、

 ここは『乙女ゲーム』の世界で、お前はヒロインなんだ!
 お前はこのルートのヒーローである俺と結ばれる運命にあるから、ディオンじゃなくて俺のモノになれ!

 突然、そんなことを仰られたのでした。




 ※ジャンルは恋愛としておりましたが、乙女ゲームや転生という要素がありますので、ジャンルをファンタジーへと(恋愛のあるファンタジーへと)変更させていただきました。
 もちろん、お話自体に変更はございません。
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