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16 あたし達が推理! (7)
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「イケる、と思ったんだけどなあ。ラストのヒントは手強いね」
「…………にゅぅ。他に、はじまりは……。えっと……」
「アタシ達の、前の家――紅葉が生まれた家がある方向、かも。これもはじまりだから調べてみるよ」
「お願いします、ですっ。どーかなどーかなぁ……?」
「この場所を中心として、前の家の方角は…………………………ごめん、ダメだ。その方向は南で、今来た道だった」
さっき歩いてきたところに、モミジちゃんはいなかった。
ぁやぁ。あたしも正解だと思ったけど、またまたバッテンなのかぁ。
「陽上ちゃんに手紙を出してるから、陽上ちゃんが生まれた家のこと――でもないかあ。そっちも南だ」
「お家でもなくって、建物とかでもなくって、場所でもなくって……。あとは、何が残ってるんだろ……」
他に目に見えるのは、お空と、太陽。もうこのくらい。
けど……。お空は広くて、どこがはじまりかなんてわからない。
太陽も一緒で、はじまりなんてわからない。理科の先生が、地球は太陽の周りをグルグル回ってるって教えてくれたから――ぁっっっ!!
「ぐるぐるっ! ぐるぐるだよー!」
「へっ? ぐるぐる? どういうこと?」
「太陽が出てきたら朝になって、朝になると1日がはじまるっ。太陽が出てくる方角は、はじまりの方角だよですっ!」
「そっか、そうだよ! よくわかったね陽上ちゃん!」
「ママが毎朝、『ハナー、朝よ。一日がはじまるわよーっ』って起こしてくれるんですー。だから、はじまりだって気付けましたっ」
ママ、ありがとうっ。理科の先生も、ありがとうっ。
おかげで、最後の問題をクリアできましたっ。
「陽上ちゃんは、今日も大活躍だねっ。太陽がのぼる方向は東で、進路は右。この先に……っ」
「はいっ。モミジちゃんはいますっ!」
あたしたちは大きく頷き合って、その道を駆け足で進む。
少しでも早く会いたいから、走るのは全力で。両腕と両脚を強く振ってしばらく進むと公園があって、そこにあるブランコに――
「ありゃりゃ、見つかっちゃったぁ。あたしの負けで、ハナちゃんの勝ちだね」
モミジちゃんがいた。
「…………にゅぅ。他に、はじまりは……。えっと……」
「アタシ達の、前の家――紅葉が生まれた家がある方向、かも。これもはじまりだから調べてみるよ」
「お願いします、ですっ。どーかなどーかなぁ……?」
「この場所を中心として、前の家の方角は…………………………ごめん、ダメだ。その方向は南で、今来た道だった」
さっき歩いてきたところに、モミジちゃんはいなかった。
ぁやぁ。あたしも正解だと思ったけど、またまたバッテンなのかぁ。
「陽上ちゃんに手紙を出してるから、陽上ちゃんが生まれた家のこと――でもないかあ。そっちも南だ」
「お家でもなくって、建物とかでもなくって、場所でもなくって……。あとは、何が残ってるんだろ……」
他に目に見えるのは、お空と、太陽。もうこのくらい。
けど……。お空は広くて、どこがはじまりかなんてわからない。
太陽も一緒で、はじまりなんてわからない。理科の先生が、地球は太陽の周りをグルグル回ってるって教えてくれたから――ぁっっっ!!
「ぐるぐるっ! ぐるぐるだよー!」
「へっ? ぐるぐる? どういうこと?」
「太陽が出てきたら朝になって、朝になると1日がはじまるっ。太陽が出てくる方角は、はじまりの方角だよですっ!」
「そっか、そうだよ! よくわかったね陽上ちゃん!」
「ママが毎朝、『ハナー、朝よ。一日がはじまるわよーっ』って起こしてくれるんですー。だから、はじまりだって気付けましたっ」
ママ、ありがとうっ。理科の先生も、ありがとうっ。
おかげで、最後の問題をクリアできましたっ。
「陽上ちゃんは、今日も大活躍だねっ。太陽がのぼる方向は東で、進路は右。この先に……っ」
「はいっ。モミジちゃんはいますっ!」
あたしたちは大きく頷き合って、その道を駆け足で進む。
少しでも早く会いたいから、走るのは全力で。両腕と両脚を強く振ってしばらく進むと公園があって、そこにあるブランコに――
「ありゃりゃ、見つかっちゃったぁ。あたしの負けで、ハナちゃんの勝ちだね」
モミジちゃんがいた。
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