あこがれチェンジ!

柚木ゆず

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7 あたし達が、見つけた! (2)

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「ここ数年の合格者はみーんなそういう人で、だったらそういうのが審査員の好み。それならそっちの方が断然有利に決まってて、アタシは今のままがいいんだよ」
「……そう、ですよね……。そこも、私の思った通りです」
「なら、邪魔をしないで。アタシはこれからこの性格で生きていって、雛恵ちゃんみたいなキラキラしたモデルになるの。今日合格して雛恵ちゃんと同じ雑誌のモデルになって、夢を叶えるんだから」
「…………大原四葉さん。残念ですが、そのままでは夢は叶わないと思いますよ」

 2人の様子を見守ってたら、モミジちゃんが暗めのお声を出した。
 がんばれ、モミジちゃん……っ。説得、お願いしますだよ……っっ。

「アタシの夢は叶わない、って。それはどういうこと?」
「貴方が憧れを抱いた合格者達は、その性格だから合格したのではありません。努力を重ねて光を掴み取った方々が、たまたまそうだっただけです。その証拠に、合格者全員がそのような性格ではありませんよね?」
「………………」
「今回ありのままの自分で最終選考まで残ったという事は、審査する人達は本来の部分を気に入っているという事。それはむしろ逆効果で、そのままですと台無しになる可能性が高いと思います」
「………………」
「ですので、元に戻りましょう。素の自分で自信を持って挑戦すれば、きっと夢は叶いますから」

 モミジちゃんは小さく頷いて、説得のご説明が終わった。
 そんな性格じゃない人もちゃんと合格してるんだし、アコヘンする前で最終選考までこられてるんだもん。
 全部全部あってて、これならオッケーしてくれるよねっ。

「自分が元に戻りたいと願えば、全て元通りになります。安心して念じてください」
「……………………嫌。アタシは絶対に、戻らないよ」

 ふぇ!? オッケー、じゃないの……!?


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