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少し未来のお話~3人の最期?~ ソフィ―視点(6)

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「こんなに頑張ったのに駄目なの!? 違うでしょ!? 痛い思いをしたんだからっ、成功しないとおかしいでしょ!! 脱出が無理なら時間を戻して!! 今度こそちゃんと戻してよぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 あたしは急いで立ち上がって男から距離を取り、天井を――空を見上げる。

「そもそも!! このタイミングであんな夢を見るのはおかしい!! ぜったいにっ、アンタが故意に見せたんでしょ!?」

 空の上にいる存在、神。アイツが見せたに決まってる!

「こんな追い打ちをかけるなんて……! あたしはそこまで酷いことはしてない!! あっちが嫌な思いをさせてきたからやり返しただけじゃないの!」
「………………」
「半分以上は正当防衛じゃない! やりすぎよこんなの!! 酷すぎる!!」

 あっちがこっちが傷つくような真似をしなければっ、なにも起きていないんだもの! 一番悪いのはあっち――あの親子でっ、その分罪は軽くなるべきよ!!

「やりすぎよこんなの!! 酷すぎる!! 歯を折っておいて! 顎にスプーンの破片を突き刺しておいて! まだ足りないっていうの!? どこまで性格が悪いのよぉお!!」
「……………………」
「100パーセント悪くない女の子をこんなにもイジメて楽しい!? ねえ! ねえっ! なんとか言いなさいよ!! 答えなさいよ!! この――」
「……言っていることは分からないが、従うつもりがないことは分かった。おい、みんな。コイツを連れて行くぞ」
「っ!? 離せっ!! 触るな!! 離せぇえ!!」

 頭を掻きむしりながら上を睨みつけていたら、両腕を拘束されてしまった! そしてすぐに強い力で真後ろへと引っ張られるようになり、あたしはズルズルと引きずられていく。

「はなせ!! はなせぇええ!! はなせぇえええええ!!」

 どんなに抵抗しても、全然止まらない。
 あたしの身体は、確実に死刑執行が行われる場所へと向かっていき――

「そふぃぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「ソフィぃぃいーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」

 ――あ、ぁぁ……。その扉の前で、涙まみれになっているママとシリルが、いた……。
 だ、だから……。
 だから……。
 それを、見ちゃった、から……。

 そう……。実感、して、しまった……。
 思い知らされて、しまった……。


 もうどうにもならない。
 あたしたちは、終わり。
 これから終わらせられる。

 の、だと……。


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