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第5・5話(1) あの日から、数週間後の出来事~気のせい?~ エマ視点
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((え……?))
懇意にしていただいている、ヴィダルス伯爵家のサロン様。そんなサロン様が隣国『サラン』のヨズラール侯爵家に嫁ぐことになり、その婚約を記念したパーティー。その会場であるヨズラール邸を訪れてた私は、心の中で何度も首を傾げていた。
「エマ・サーレル様、お久しぶりですね。お元気そうで何よりです」
参加者の方々への挨拶を行っていた際にお会いした、この国の貴族――レインズ公爵家のルシアン様が微笑んでくださった瞬間、不思議なことが起きた。
((今……。黄色のビオラが、見えた……?))
私へと向けられた、レインズ様のお顔とお声を見て聞いたら。あの日いただいた宝物の姿が、頭の中にふわりと浮かんだ。
((どう、なってるの……? 今までこんなことは、一度もなかったのに……))
レインズ様とは過去に3回お会いしていて、直接お話しした経験も3度ある。その際には何も起きなかったのに、こんな風になった。
((これって……。もしかして……))
贈り主は、レインズ様?
((思い返せば、3度目にお会いした際にはビオラの話をしている……。だから、黄色のビオラが大好きだってご存じ……))
で、でも。
私とレインズ様は、3度お会いしただけ。そういったことをしていただけるような関係ではないはず。
((だったら…………。それは、違う))
可能性があるにはあるものの、3回だけ、なんだもの。それは恐らく、間違ってる。
((けど……。そうしたら、なぜビオラを感じたの……?))
現在のレインズ様は正装をされていて、ビエラの要素はどこにもない。それはそれで、疑問が残ってしまう。
((うーん……………………………………。どうして――))
「エマ様っ。サロン様が探しておられましたわ」
「お話が、あるそうですわよ」
考えていたら、共有の友人であるロレン伯爵家のミナ様とサリズ伯爵家のナフィア様がいらっしゃられた。
なので私は、
「ミナ様、ナフィア様、ありがとうございます。すぐ伺います」
思考を切り替えて返事を行い、パーティー会場の前部へと向かったのでした。
懇意にしていただいている、ヴィダルス伯爵家のサロン様。そんなサロン様が隣国『サラン』のヨズラール侯爵家に嫁ぐことになり、その婚約を記念したパーティー。その会場であるヨズラール邸を訪れてた私は、心の中で何度も首を傾げていた。
「エマ・サーレル様、お久しぶりですね。お元気そうで何よりです」
参加者の方々への挨拶を行っていた際にお会いした、この国の貴族――レインズ公爵家のルシアン様が微笑んでくださった瞬間、不思議なことが起きた。
((今……。黄色のビオラが、見えた……?))
私へと向けられた、レインズ様のお顔とお声を見て聞いたら。あの日いただいた宝物の姿が、頭の中にふわりと浮かんだ。
((どう、なってるの……? 今までこんなことは、一度もなかったのに……))
レインズ様とは過去に3回お会いしていて、直接お話しした経験も3度ある。その際には何も起きなかったのに、こんな風になった。
((これって……。もしかして……))
贈り主は、レインズ様?
((思い返せば、3度目にお会いした際にはビオラの話をしている……。だから、黄色のビオラが大好きだってご存じ……))
で、でも。
私とレインズ様は、3度お会いしただけ。そういったことをしていただけるような関係ではないはず。
((だったら…………。それは、違う))
可能性があるにはあるものの、3回だけ、なんだもの。それは恐らく、間違ってる。
((けど……。そうしたら、なぜビオラを感じたの……?))
現在のレインズ様は正装をされていて、ビエラの要素はどこにもない。それはそれで、疑問が残ってしまう。
((うーん……………………………………。どうして――))
「エマ様っ。サロン様が探しておられましたわ」
「お話が、あるそうですわよ」
考えていたら、共有の友人であるロレン伯爵家のミナ様とサリズ伯爵家のナフィア様がいらっしゃられた。
なので私は、
「ミナ様、ナフィア様、ありがとうございます。すぐ伺います」
思考を切り替えて返事を行い、パーティー会場の前部へと向かったのでした。
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