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第6話 2時間ぶりと7年ぶりの再会 サーラ視点(4)
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「っっっ!! おっ、お許しを!! ノアさまお許しくださいっ!! そのような人生はっ、そんな孤独はぁぁあ! 耐えられませぬっっ!!」
「お前たちは上機嫌で、サーラの人生を崩壊させようとしてたじゃないか。ひとはよくて自分は嫌、そんな言い分は通じない」
「わっ、わたくし達が声を出せなくなればっ!! サーラに関する濡れ衣を証明できなくなりますわよっ!!」
「お前達は、証言するつもりがないんだろ? それにほんの少し所要時間を増やせば、対応できる問題だ。なんの問題もないね」
「おっ、お姉様はお優しい御方ですわっ! 家族が酷い目に遭うなんてよしとされない方ですのっ! 貴方様の大切な人の心にっ、大きな傷が――」
「つくはずないだろ。ね、サーラ」
「うん。なんとも思わないよ」
きっと昨日までの私なら、思うところがあったと思う。でもお父様もお母様もメリッサも、あんなことをして、あんなことを言ったんだもの。
もう家族じゃない人達に何があっても、なんとも感じない。
「さ、サーラ……。そんな……」「お、お願いよ……。許して……」「お姉様……。一度だけ、チャンスを……」
「全部、今更なんだよ。……サービスとしてお前達3人の間だけでは姿も声も感知できて、木の実やキノコなどには触れるようにしておいてやる。新しい人生をじっくり楽しむといいよ」
その言下、魔法陣が更にまばゆく発光。眩しい光が、泣き叫ぶお父様達をあっという間に包み込んで――
「「いやだあああああああぁぁぁぁあああああああああああああ! やめ」」」
――3人の大絶叫と姿は、一瞬して消えてしまったのでした。
※3人のその後(もう一つのざまぁ)は、お話の終盤で描かせていただきます。
「お前たちは上機嫌で、サーラの人生を崩壊させようとしてたじゃないか。ひとはよくて自分は嫌、そんな言い分は通じない」
「わっ、わたくし達が声を出せなくなればっ!! サーラに関する濡れ衣を証明できなくなりますわよっ!!」
「お前達は、証言するつもりがないんだろ? それにほんの少し所要時間を増やせば、対応できる問題だ。なんの問題もないね」
「おっ、お姉様はお優しい御方ですわっ! 家族が酷い目に遭うなんてよしとされない方ですのっ! 貴方様の大切な人の心にっ、大きな傷が――」
「つくはずないだろ。ね、サーラ」
「うん。なんとも思わないよ」
きっと昨日までの私なら、思うところがあったと思う。でもお父様もお母様もメリッサも、あんなことをして、あんなことを言ったんだもの。
もう家族じゃない人達に何があっても、なんとも感じない。
「さ、サーラ……。そんな……」「お、お願いよ……。許して……」「お姉様……。一度だけ、チャンスを……」
「全部、今更なんだよ。……サービスとしてお前達3人の間だけでは姿も声も感知できて、木の実やキノコなどには触れるようにしておいてやる。新しい人生をじっくり楽しむといいよ」
その言下、魔法陣が更にまばゆく発光。眩しい光が、泣き叫ぶお父様達をあっという間に包み込んで――
「「いやだあああああああぁぁぁぁあああああああああああああ! やめ」」」
――3人の大絶叫と姿は、一瞬して消えてしまったのでした。
※3人のその後(もう一つのざまぁ)は、お話の終盤で描かせていただきます。
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