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第4章 魔女であること
3話 憧れの魔法
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「やり残したこと?」
はじめにショアンさん、次にアッキとチャンプス、全員が私の方を向いた。ちょっと緊張するけど、勇気を振りしぼるように右手をギュッと握って続けた。
「イラックさんに、ちゃんと伝えてないじゃないですか。私は魔女だけど、それでもお付き合いしていいかって」
「リコちゃん、それは……」
「私、魔女の仕事って、本当に素敵だと思うんです! 魔法なんか使えなかったけど、小さい頃からずっとずっと憧れてて。箒で飛んだり、薬作ったり、片付けしたり、色んな仕事ができるし、動物と話せるみたいな魔法だってきっと何かのお仕事になるだろうし」
アッキが真剣な表情でうなづいてくれる。チャンプスが茶化さないでくれるのも嬉しかった。
「だから、イラックさんだって、話せば分かってくれるかもしれない。絶対分かってくれるとは言い切れないけど、話せば何か変わるかもしれないし、どうせなら最後に話してもいいかなって。私の世界にこういう言葉があるんですよ。『当たって砕けろ』って!」
「ぶはっ!」
私が言い終わると同時に、アッキが吹き出した。見ると、私の方を見てすっごく笑ってる。
「リンコ、これから気持ちを伝えようってしてる人に、なにもそんな言葉教えなくても! あー、お腹痛い!」
「あっ、確かに! ショアンさん、違うんです、これは--」
「いいのよ、ちゃんと分かってるから」
ショアンさんは、さっきまでと全然違う、優しいほほえみを浮かべてた。
「リコちゃん、ありがとう。私、魔女だから嫌われるかもって思いだけで、彼にちゃんと話そうともしてなかった。それって、彼にも失礼だよね。『話し合うことができる相手だ』って信用してなかったってことだもの。ふふっ、アドバイス通り、逃げずに、当たって砕けてみようかな。アキラくんもチャンプスも、ありがとね」
「いえ、素直にいけばいいと思います。リンコみたいに」
「だな。リコみたいに突っ走ればどうにかなるだろ」
「ちょっと待って! 私に対するあつかい、おかしくない?」
ツッコミを入れると、アッキも、チャンプスも、ショアンさんも、みんな一斉に笑った。
***
「うう、緊張するなあ。うまくいってほしいなあ」
「リンコ、落ち着けって」
「なんでショアンよりオマエの方が緊張してんだよ……」
ショアンさんと話した二日後、私とアッキは、チャンプスと一緒にショアンさんのリビングで、イラックさんが来るのを待っていた。もちろん、普通に私たちがいたらイラックさんも動揺するに決まってるから、ショアンさんから「噛んでる間は透明になれるガム」をもらって、部屋の隅っこで隠れてる。二人の会話を覗き見するなんてあんまり良くないと思ったけど、ショアンさんから「みんなが聞いててくれた方が勇気が出る気がする」と言われて断れなかった。
「ふう……」
ショアンさんが、緊張を吐き出すようにため息をつく。そのタイミングで、来客を告げるノックの音が響いた。イラックさんだ!
「ごめんね、急に呼び出して。あと、この前も、急に帰ってなんてごめん」
「ああ、ううん。大丈夫だよ」
イラックさんは、彼女から聞いてた通り、黒髪で背が高い。優しそうな表情で、私が持ってる「学者さん」とは少しイメージが違ってた。
「あの……」
すうっと強く息を吸い込んだショアンさんが、口を開いた。
「もう分かってると思うけど、私……魔女、なのね。ずっと隠しててごめんなさい。その、アナタがよく『科学で色んなことを解明したい』って言ってて、だから、魔女の存在とか、非科学的なものは嫌いなんじゃないかって思って、それで……」
「それで、ずっと隠してたんだ」
ときどき言葉をとぎれさせながら話すショアンさんに、イラックさんは言葉を重ねた。その口調に、怒ってるトーンはない。
「ねえ、ショアン。君は一つ、大きな誤解してるよ」
「誤解?」
「科学者っていうのはね、科学で説明できないことがあることもちゃんと分かってて、それでも、自分に手が届くところは解明したいって思ってるんだよ。だから、魔法だって魔女だって嫌じゃない、むしろ好きだよ。僕だって、小さいときから魔法に憧れてたんだから!」
「好き……? 魔法が……?」
「魔法も、君のこともね」
そう言って、ショアンさんをギュッと抱きしめるイラックさん。興奮して声が出そうになるのを、口に手を当てて押さえる。
「じゃあ、イラック、魔女のまま、付き合ってもいいの?」
「もちろん。色んな魔法見せてよ! 君のそばで見たい」
ごくんっ
「おい、リンコ」
「わっ、おい、リコ、体!」
「え?」
隣にいるアッキとチャンプスに肘で突かれ、自分の体を見ると、体が見えちゃってる!
わああ、しまった! イラックさんの返事にテンションが上がって、ガム飲み込んじゃってた!
「え、何? 子ども?」
案の定、イラックさんに気付かれて、えへへと愛想笑いしながら立ち上がる。ここはうまくごまかさないと……
「いや、あの、すみません。ショアンさんの知り合いなんですけど、ちょっと事情があってここに隠れてて——」
「ううん、イラック、私が呼んだの、ごめんね。緊張してて、この子たちがいたら勇気が出るかなって思ったから」
ショアンさんがフォローしてくれた。バラして大丈夫だったのかな?
「アキラくんも、チャンプスも、出てきていいよ」
そう言われて、二人とも(一人と一匹?)もガムを紙に出したらしく、フッと体が現れる。
「すごい……これも君の魔法?」
「そう、私の魔法で作った、透明になるガムなの。イラックも食べてみる?」
「うん、うん! 食べてみたいよ!」
そこから先は、魔法のオンパレード。手で触れずに物を動かして、髪の色を変えて、水を一瞬でジュースに変えて。「すごい! すごい!」とはしゃぐイラックさんは、童心に帰った子どもみたい。ショアンさんはそんな彼を見ながら、私たちに向かって嬉しそうに「本当にありがとう」と耳打ちしてくれた。
「書いてもらう書類はこれで終わりだね。じゃあこれ、返すよ」
ショアンさんと一緒にカンテラに戻ってくると、ジュラーネさんがいくつか手続きをしてから、「ほら」と箒を渡した。ショアンさんは、大事そうにその柄の部分をなでる。
「ジュラーネさん、ありがとうございました。またどんどん仕事やっていきたいと思います」
「ああ、そうさね。できたら、もうここは利用しないことを祈ってるよ。今度来るときは、イラックって男も連れて遊びにおいで」
いつものようにキシシッと笑う。仕事が増えて、もうこの店を利用しないくらい稼げると良い。ジュラーネさんの優しさが伝わる。
「リコちゃん、アキラくん、ありがとう。二人にたくさん助けられた。私、もっと努力して、良い魔女になるつもり。イラックと一緒に支え合って頑張っていくわ」
「ショアンさんならきっと良い魔女になれますよ!」
「俺も、応援してます!」
「アイツも結構良い奴だったから、ケンカすんなよ!」
チャンプスとみんなで挨拶し終えると、彼女は箒にまたがる。
「久しぶり! やっぱり魔女はこうでなくちゃね!」
一年飛んでなかったと思えないくらい自然に浮かぶと、ショアンさんは「またね」と嬉しそうに帰っていった。
「無事に魔女続けられて良かったあ」
「今回はホントにリンコの説得のおかげだもんな」
「いやいや、そんなことないって」
店に戻った後にアッキに褒められて照れていると、ジュラーネさんから「リコ、アキラ」と声をかけられる。
「どしたの、ジュラーネさん」
彼女は、どこか私たちを表彰するように、にいっと嬉しそうな表情を見せた。
「ドアの修理代が溜まった。アンタ達、帰れるよ」
はじめにショアンさん、次にアッキとチャンプス、全員が私の方を向いた。ちょっと緊張するけど、勇気を振りしぼるように右手をギュッと握って続けた。
「イラックさんに、ちゃんと伝えてないじゃないですか。私は魔女だけど、それでもお付き合いしていいかって」
「リコちゃん、それは……」
「私、魔女の仕事って、本当に素敵だと思うんです! 魔法なんか使えなかったけど、小さい頃からずっとずっと憧れてて。箒で飛んだり、薬作ったり、片付けしたり、色んな仕事ができるし、動物と話せるみたいな魔法だってきっと何かのお仕事になるだろうし」
アッキが真剣な表情でうなづいてくれる。チャンプスが茶化さないでくれるのも嬉しかった。
「だから、イラックさんだって、話せば分かってくれるかもしれない。絶対分かってくれるとは言い切れないけど、話せば何か変わるかもしれないし、どうせなら最後に話してもいいかなって。私の世界にこういう言葉があるんですよ。『当たって砕けろ』って!」
「ぶはっ!」
私が言い終わると同時に、アッキが吹き出した。見ると、私の方を見てすっごく笑ってる。
「リンコ、これから気持ちを伝えようってしてる人に、なにもそんな言葉教えなくても! あー、お腹痛い!」
「あっ、確かに! ショアンさん、違うんです、これは--」
「いいのよ、ちゃんと分かってるから」
ショアンさんは、さっきまでと全然違う、優しいほほえみを浮かべてた。
「リコちゃん、ありがとう。私、魔女だから嫌われるかもって思いだけで、彼にちゃんと話そうともしてなかった。それって、彼にも失礼だよね。『話し合うことができる相手だ』って信用してなかったってことだもの。ふふっ、アドバイス通り、逃げずに、当たって砕けてみようかな。アキラくんもチャンプスも、ありがとね」
「いえ、素直にいけばいいと思います。リンコみたいに」
「だな。リコみたいに突っ走ればどうにかなるだろ」
「ちょっと待って! 私に対するあつかい、おかしくない?」
ツッコミを入れると、アッキも、チャンプスも、ショアンさんも、みんな一斉に笑った。
***
「うう、緊張するなあ。うまくいってほしいなあ」
「リンコ、落ち着けって」
「なんでショアンよりオマエの方が緊張してんだよ……」
ショアンさんと話した二日後、私とアッキは、チャンプスと一緒にショアンさんのリビングで、イラックさんが来るのを待っていた。もちろん、普通に私たちがいたらイラックさんも動揺するに決まってるから、ショアンさんから「噛んでる間は透明になれるガム」をもらって、部屋の隅っこで隠れてる。二人の会話を覗き見するなんてあんまり良くないと思ったけど、ショアンさんから「みんなが聞いててくれた方が勇気が出る気がする」と言われて断れなかった。
「ふう……」
ショアンさんが、緊張を吐き出すようにため息をつく。そのタイミングで、来客を告げるノックの音が響いた。イラックさんだ!
「ごめんね、急に呼び出して。あと、この前も、急に帰ってなんてごめん」
「ああ、ううん。大丈夫だよ」
イラックさんは、彼女から聞いてた通り、黒髪で背が高い。優しそうな表情で、私が持ってる「学者さん」とは少しイメージが違ってた。
「あの……」
すうっと強く息を吸い込んだショアンさんが、口を開いた。
「もう分かってると思うけど、私……魔女、なのね。ずっと隠しててごめんなさい。その、アナタがよく『科学で色んなことを解明したい』って言ってて、だから、魔女の存在とか、非科学的なものは嫌いなんじゃないかって思って、それで……」
「それで、ずっと隠してたんだ」
ときどき言葉をとぎれさせながら話すショアンさんに、イラックさんは言葉を重ねた。その口調に、怒ってるトーンはない。
「ねえ、ショアン。君は一つ、大きな誤解してるよ」
「誤解?」
「科学者っていうのはね、科学で説明できないことがあることもちゃんと分かってて、それでも、自分に手が届くところは解明したいって思ってるんだよ。だから、魔法だって魔女だって嫌じゃない、むしろ好きだよ。僕だって、小さいときから魔法に憧れてたんだから!」
「好き……? 魔法が……?」
「魔法も、君のこともね」
そう言って、ショアンさんをギュッと抱きしめるイラックさん。興奮して声が出そうになるのを、口に手を当てて押さえる。
「じゃあ、イラック、魔女のまま、付き合ってもいいの?」
「もちろん。色んな魔法見せてよ! 君のそばで見たい」
ごくんっ
「おい、リンコ」
「わっ、おい、リコ、体!」
「え?」
隣にいるアッキとチャンプスに肘で突かれ、自分の体を見ると、体が見えちゃってる!
わああ、しまった! イラックさんの返事にテンションが上がって、ガム飲み込んじゃってた!
「え、何? 子ども?」
案の定、イラックさんに気付かれて、えへへと愛想笑いしながら立ち上がる。ここはうまくごまかさないと……
「いや、あの、すみません。ショアンさんの知り合いなんですけど、ちょっと事情があってここに隠れてて——」
「ううん、イラック、私が呼んだの、ごめんね。緊張してて、この子たちがいたら勇気が出るかなって思ったから」
ショアンさんがフォローしてくれた。バラして大丈夫だったのかな?
「アキラくんも、チャンプスも、出てきていいよ」
そう言われて、二人とも(一人と一匹?)もガムを紙に出したらしく、フッと体が現れる。
「すごい……これも君の魔法?」
「そう、私の魔法で作った、透明になるガムなの。イラックも食べてみる?」
「うん、うん! 食べてみたいよ!」
そこから先は、魔法のオンパレード。手で触れずに物を動かして、髪の色を変えて、水を一瞬でジュースに変えて。「すごい! すごい!」とはしゃぐイラックさんは、童心に帰った子どもみたい。ショアンさんはそんな彼を見ながら、私たちに向かって嬉しそうに「本当にありがとう」と耳打ちしてくれた。
「書いてもらう書類はこれで終わりだね。じゃあこれ、返すよ」
ショアンさんと一緒にカンテラに戻ってくると、ジュラーネさんがいくつか手続きをしてから、「ほら」と箒を渡した。ショアンさんは、大事そうにその柄の部分をなでる。
「ジュラーネさん、ありがとうございました。またどんどん仕事やっていきたいと思います」
「ああ、そうさね。できたら、もうここは利用しないことを祈ってるよ。今度来るときは、イラックって男も連れて遊びにおいで」
いつものようにキシシッと笑う。仕事が増えて、もうこの店を利用しないくらい稼げると良い。ジュラーネさんの優しさが伝わる。
「リコちゃん、アキラくん、ありがとう。二人にたくさん助けられた。私、もっと努力して、良い魔女になるつもり。イラックと一緒に支え合って頑張っていくわ」
「ショアンさんならきっと良い魔女になれますよ!」
「俺も、応援してます!」
「アイツも結構良い奴だったから、ケンカすんなよ!」
チャンプスとみんなで挨拶し終えると、彼女は箒にまたがる。
「久しぶり! やっぱり魔女はこうでなくちゃね!」
一年飛んでなかったと思えないくらい自然に浮かぶと、ショアンさんは「またね」と嬉しそうに帰っていった。
「無事に魔女続けられて良かったあ」
「今回はホントにリンコの説得のおかげだもんな」
「いやいや、そんなことないって」
店に戻った後にアッキに褒められて照れていると、ジュラーネさんから「リコ、アキラ」と声をかけられる。
「どしたの、ジュラーネさん」
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