上 下
15 / 39

15*急な名前呼びはドキッとします

しおりを挟む



運動場から帰ってきて朝ごはんを食べてゆっくりしていると


「これから、王宮の魔術師に雛様と悠二様に魔力があるか見てもらいに行こうと思います。」


唐突にブライアンに告げられ雛と悠二の顔が満面の笑みになる

「あ、昨日イレーナさんが言ってたやつかな?」
「そう見たいですねぇ!お嬢は絶対なんかありそうですよねっ!」
「悠二はなんか体力系でなんかありそうねっ!あ、ブライアンさんは魔法は使えるんですか?」
「俺は、魔力量は平均よりも多い方である程度の魔法は使えますよ。得意なのは攻撃魔法です。」
「そうねんですねぇ!やっぱり、魔法を学ぶ学校とかあるんですか?」
「ありますよ。基本は15歳までに学び終わるんです。」
「へぇ~」

ワクワクきらきらと魔法の話に花が咲きあっという間に大きな講堂に着いた


「大きい部屋~」
雛が辺りを見渡して「ほほう」とため息をつく
「天井があんなに高いですよ‥‥ってかあれって空?宇宙!?」
天井を見て悠二が驚きの声を上げる
「この部屋は天井は魔術で見えないようにされているんです。だから、宇宙っていうのは間違ってないですね」
ブライアンの説明に雛も悠二も頷きつつ

((ハリー○ッターだ))

心の中で同じことを思ったのを目が合って分かったのか二人して笑い出してしまう

ブライアンはそんな様子を微笑ましく見守っている


「ほ~ほ~これは‥‥、いやはや。」

講堂の奥から長い帽子に長い白髪とても優しそうなお爺さんが大きい杖を突いてこっちにゆっくりと歩いてきた

((ダン○ルドア先生‥‥!!!))

これまた二人の心の中がハモる

「はっはっはっその先生は知らんのぉ~」

「「え”」」

((心を読まれてる‥‥だと!?))

二人がゴクリと唾を飲み汗が垂れる

「ハハハ。本当にお二人は仲がよろしいようだ」

なぜかとても面白いというようにヒゲを撫でながら片目を開ける

いや、目を閉じて歩いてきたわけじゃないでしょうけども‥‥開けてるように見えなかったのは事実で。


「神使様。私はこの国で王宮魔術師長をしていますレンチ・ダーヴィンと言います。この国に遥々お越しいただきましてありがとうございます。」

そう言ってプルプルしながら腰を曲げて頭を下げるもんだから見てるこっちがハラハラしてしまう。

「私は、雛と言います。何もわからない不束者ですが宜しくお願いします。」

挨拶をして雛は深々と頭を下げる

「あ、俺は悠二と言います。お嬢‥‥雛さんの護衛をしています。よろしくお願いします」

悠二も珍しくちゃんと挨拶をして頭を下げる

(雛さん‥‥久々に呼ばれたわね。ふふ)

不意の名前呼びに少し嬉しくなってしまう
チラッと悠二を見ると少し照れたのか耳が赤い


そんな二人を見てまたレンチは「ほほう~」と微笑ましそうに笑いヒゲを撫でる

「遅れてすみません!師長!」

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

お隣さんはヤのつくご職業

古亜
恋愛
佐伯梓は、日々平穏に過ごしてきたOL。 残業から帰り夜食のカップ麺を食べていたら、突然壁に穴が空いた。 元々薄い壁だと思ってたけど、まさか人が飛んでくるなんて……ん?そもそも人が飛んでくるっておかしくない?それにお隣さんの顔、初めて見ましたがだいぶ強面でいらっしゃいますね。 ……え、ちゃんとしたもん食え? ちょ、冷蔵庫漁らないでくださいっ!! ちょっとアホな社畜OLがヤクザさんとご飯を食べるラブコメ 建築基準法と物理法則なんて知りません 登場人物や団体の名称や設定は作者が適当に生み出したものであり、現実に類似のものがあったとしても一切関係ありません。 2020/5/26 完結

逃げて、追われて、捕まって

あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。 この世界で王妃として生きてきた記憶。 過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。 人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。 だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。 2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ 2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。 **********お知らせ*********** 2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。 それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。 ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。

【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!

雨宮羽那
恋愛
 いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。 ◇◇◇◇  私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。  元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!  気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?  元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!  だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。 ◇◇◇◇ ※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。 ※アルファポリス先行公開。 ※表紙はAIにより作成したものです。

獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない

たま
恋愛
気が付いたら異世界、深魔の森でした。 何にも思い出せないパニック中、恐ろしい生き物に襲われていた所を、年齢不詳な美人薬師の師匠に助けられた。そんな優しい師匠の側でのんびりこ生きて、いつか、い つ か、この世界を見て回れたらと思っていたのに。運命のつがいだと言う狼獣人に、強制的に広い世界に連れ出されちゃう話

家出したとある辺境夫人の話

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』 これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。 ※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。 ※他サイトでも掲載します。

溺愛彼氏は消防士!?

すずなり。
恋愛
彼氏から突然言われた言葉。 「別れよう。」 その言葉はちゃんと受け取ったけど、飲み込むことができない私は友達を呼び出してやけ酒を飲んだ。 飲み過ぎた帰り、イケメン消防士さんに助けられて・・・新しい恋が始まっていく。 「男ならキスの先をは期待させないとな。」 「俺とこの先・・・してみない?」 「もっと・・・甘い声を聞かせて・・?」 私の身は持つの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界と何ら関係はありません。 ※コメントや乾燥を受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。

冷淡だった義兄に溺愛されて結婚するまでのお話

水瀬 立乃
恋愛
陽和(ひより)が16歳の時、シングルマザーの母親が玉の輿結婚をした。 相手の男性には陽和よりも6歳年上の兄・慶一(けいいち)と、3歳年下の妹・礼奈(れいな)がいた。 義理の兄妹との関係は良好だったが、事故で母親が他界すると2人に冷たく当たられるようになってしまう。 陽和は秘かに恋心を抱いていた慶一と関係を持つことになるが、彼は陽和に愛情がない様子で、彼女は叶わない初恋だと諦めていた。 しかしある日を境に素っ気なかった慶一の態度に変化が現れ始める。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

処理中です...