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息子と入浴
御手淫
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私は彼女と「話」をする時、股間に手を置いていることが多い。
そんなことをしなくても「会話」はできるのだが、その方が彼女と向かい合っている気持ちになれるのである。
夫も息子も知らないだろうし、想像すらつかないだろう。
ショーツの中にそっと指先を忍ばせる。指先を軽く動かすと、それだけで彼女は反応してくれる。
夫や息子に見られることもある。もちろん、私が何をしているのか分かるはずがない。私と彼女だけの秘密。
「御手淫ですか」
もちろん、「御朱印」のもじりである。
「何かお手伝いできることはありますか?」
冗談なのか、見ていて欲情してきたのかは分からないが、私と彼女の時間に入ってきてほしくない。
「今は遠慮しておきます」
「そう、ではごゆっくりと」
夫は少し残念そうに言う。
「いいの?私は構わないのよ」
「いいのよ。たまにはこういうことがあったほうが私のカラダを待ち焦がれてくれるから」
「まああ、あなたたちのことに私がとやかく言うつもりはないわ」
「ほんと、あなたがいてくれてよかったわ。私のことなんでもわかってくれるのね」
「そんなに力を入れなくていいから。見てごらんなさい」
見上げると、夫は半分呆れ顔。私がよほど自慰に入り込んでいると思っているに違いない。
「見ていてもいいかな」
「どうぞ。お好きなように」
妻の自慰など見ていて面白いのかどうか知る由も無いが、本当は別なことをしているなんて絶対に分からないだろう。
息子が帰ってきたようだ。夫が説明する。
「ママは今、一人の時間を楽しんでいるから、邪魔しないように。見ているだけなら構わないと言っていた」
本当は一人じゃなくて「二人」なんだけどね。本当に「御手淫」しているなら恥ずかしくてしょうがないかもしれないが、 私は彼女と話をしているだけだから気にしない。二人から見れば「御手淫」しているようにしか見えないだろうけど、親子で母親や妻の自慰を見続けるというのはやはり普通ではないかもしれない。
数日後、母に用があって電話を掛けた時、こんなことを聞いてみた。
「おかあさん、変なこと聞くけど「御手淫」したことある?」
「何よ、その「ごしゅいん」って?」
「つまり、その、手でオナニーすること」
「全く無いとは言わないけど、あなたみたいに頻繁にはやらないわよ」
「あなたみたいにって?」
「あなた、子供の頃からずいぶんとやってたじゃないの。私が気がついていないとでも思っていたの?随分と御熱心だとは思っていたけど、あなたに言うのも恥をかかせるだけだと思って黙っていたのよ」
母も私が「御手淫」しているものと思い込んでいたのだ。そして母にも「彼女」はいなかったことが分かった。
そんなことをしなくても「会話」はできるのだが、その方が彼女と向かい合っている気持ちになれるのである。
夫も息子も知らないだろうし、想像すらつかないだろう。
ショーツの中にそっと指先を忍ばせる。指先を軽く動かすと、それだけで彼女は反応してくれる。
夫や息子に見られることもある。もちろん、私が何をしているのか分かるはずがない。私と彼女だけの秘密。
「御手淫ですか」
もちろん、「御朱印」のもじりである。
「何かお手伝いできることはありますか?」
冗談なのか、見ていて欲情してきたのかは分からないが、私と彼女の時間に入ってきてほしくない。
「今は遠慮しておきます」
「そう、ではごゆっくりと」
夫は少し残念そうに言う。
「いいの?私は構わないのよ」
「いいのよ。たまにはこういうことがあったほうが私のカラダを待ち焦がれてくれるから」
「まああ、あなたたちのことに私がとやかく言うつもりはないわ」
「ほんと、あなたがいてくれてよかったわ。私のことなんでもわかってくれるのね」
「そんなに力を入れなくていいから。見てごらんなさい」
見上げると、夫は半分呆れ顔。私がよほど自慰に入り込んでいると思っているに違いない。
「見ていてもいいかな」
「どうぞ。お好きなように」
妻の自慰など見ていて面白いのかどうか知る由も無いが、本当は別なことをしているなんて絶対に分からないだろう。
息子が帰ってきたようだ。夫が説明する。
「ママは今、一人の時間を楽しんでいるから、邪魔しないように。見ているだけなら構わないと言っていた」
本当は一人じゃなくて「二人」なんだけどね。本当に「御手淫」しているなら恥ずかしくてしょうがないかもしれないが、 私は彼女と話をしているだけだから気にしない。二人から見れば「御手淫」しているようにしか見えないだろうけど、親子で母親や妻の自慰を見続けるというのはやはり普通ではないかもしれない。
数日後、母に用があって電話を掛けた時、こんなことを聞いてみた。
「おかあさん、変なこと聞くけど「御手淫」したことある?」
「何よ、その「ごしゅいん」って?」
「つまり、その、手でオナニーすること」
「全く無いとは言わないけど、あなたみたいに頻繁にはやらないわよ」
「あなたみたいにって?」
「あなた、子供の頃からずいぶんとやってたじゃないの。私が気がついていないとでも思っていたの?随分と御熱心だとは思っていたけど、あなたに言うのも恥をかかせるだけだと思って黙っていたのよ」
母も私が「御手淫」しているものと思い込んでいたのだ。そして母にも「彼女」はいなかったことが分かった。
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