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一話
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「マーガレット・シェパード。私は可愛げの欠片もないお前との婚約破棄を宣言する!」
婚約者である王太子アダム・グレンヴィルの宣言が叩きつけられた瞬間、マーガレットの脳裏に、膨大な過去世の記憶がよみがえった。
怒涛のように浮かび上がった記憶が心身を駆けのぼり、そのショックに声も出せずに両目を見開く。
脳天を突き抜けた建国の記憶。
映像を伴い、一人の人間の人生が体中をうねり巡る。
誕生から死まで一人の人生を紡いだ人格がふわりと肩にかかる感覚に襲われると、瞬時に十六年生きてきた人格との融合を果たした。
瞬く間をもって、マーガレット・シェパードは、前世ルース・グレンヴィルとの人格統合を果たす。
ルース・グレンヴィルとは、グレンヴィル国の祖。
大陸に数多の小国が乱立する中で、周辺国を制圧し、統一を果たした歴史的覇王である。
ルースの記憶を得たマーガレットは、声なくまじまじと子孫である王太子アダム・グレンヴィルを凝視した。
数百年ぶりに現世に蘇って最初に見る光景が、公の場における子孫の婚約破棄宣言とは。ショックを通り過ぎ、おかしみを覚えた。
俯いたマーガレットは、口の中で笑いをかみ殺す。
(確かに、婚約破棄したくなる気持ちも分からんではないがな……)
ルースの記憶が戻る前のマーガレットは堅物だった。
とにかく勉強の虫というか、知識を追い求める好奇心がとんでもなかった。あふれるばかりの知識欲を元に本を読み漁る毎日を過ごし、感情の乏しい顔をしていた。
ただたんに、本以外に興味を持てなかっただけなのだが、それを周囲は冷徹ととらえていた。
マーガレットに王太子がさらなる追い打ちをかける。
「これにて、マーガレットとの婚約は解消し、アマースト男爵家のチェルシー嬢を新たな婚約者として定めることとする」
顔をあげたマーガレットは、アダムの横に立つ少女を見た。
愛らしい赤みを帯びたウェーブをかかった髪をアップにした、長いまつげを震わす、瞳の大きな少女である。
(まあ、確かに、アダムのいうことは分からんでもないな……)
見た目を比べれば、愛らしさはチェルシーの方が勝っている。
女性にしては背が高めのマーガレットは、ストレートな黒髪に赤い瞳をきらめかせる、涼やかな面立ちである。感情も乏しく、キツイ印象を与えていたのは否めない。
黒髪と赤目は生前のルースと同色。王家の血を引く公爵家ゆえに、ルースの血が濃く出たのだろう。
冷静に分析するマーガレットは、愛らしい容姿では男爵令嬢に引けを取ると簡単に認めた。
(さりとて、公の場で婚約破棄宣言とは。あまり、褒められたものではないな)
ルースの記憶を手にしたマーガレットは腕を組んだ。
場を見渡せば、興味本位の紳士淑女が囁き合っている。
高位貴族の息女を貶めるには、うってつけの状況だ。
しかし、ルースの記憶を得たマーガレットからしてみれば、このような状況は窮地でもなんでもない。
死地をめぐり、命を落としかけた数は両手に余る。
毒を盛られたこともあれば、寝返った部下やスパイに剣を向けられたことさえあった。命のやり取りを経て、十年かけて、統一を果たした時には、切り傷が体中に刻まれ、生涯消えない痕が残っていた。
マーガレットは腕を伸ばした。
手首から指先まで、美しく手入れされ、切り傷一つない。
(これだけ、あれば十分だ)
毒を盛られ変色した皮膚もない。火傷痕もなければ、矢に射貫かれた傷跡もない。前世でそれらは勲章と誇っていたが、喜んで得た傷痕でもなかった。
指先を返せば、美しく整え、彩られた爪が輝く。
何度も剝がれ、色落ちし、形も歪であった前世とはまったく違う。
穢れない、美しい身体。
それがいかにかえがたいものか。
ルースとして生きた記憶を思えば、感動すら覚える。
周囲の貴族達も、美しく着飾り、意匠をこらした会場には息をのむほどだ。立食形式で用意された有り余るほどの料理がならぶ。飲み物も豊富。
(時代が進んだ先は、こんなにも豊かさが溢れるのか……私が成したことが実を結んでいてくれた)
感動に打ち震え、自然に笑みが浮かぶ。
生きた証を目の当たりにして、ルースの魂と同化したマーガレットは満足感に満たされる。
ここにあるすべてが、身を削り、追い求めた統一の果てに現れた宝石のように輝いてみえた。
しかし、ここで今まさに行われているのは、マーガレットへの婚約破棄。
子孫の愚行を、このまま捨て置くことはできない。
満足感を振り払い、マーガレットは王太子を睨みつけた。
いきなり強く睨まれ王太子アダムはたじろいだ。
(この婚約破棄は王太子の所業としては目に余る。この平和を崩しかねない暗愚な王などこの私が許さない)
大きく息を吸ったマーガレットは、場に響き渡る凛とした声を張り上げた。
アダムが眉間に皺を寄せた。
「一国の王となる殿下が、このような公の場で、婚約者を貶めるとはなんたることか!」
「ここにきて正論を述べるか、マーガレット。ふん、どうせ可愛げのない本の虫は理論しかしゃべれないということだろう」
「殿下!このような公の場で婚約破棄を宣言する行為をまずかえりみられよ。法のなんたるか、分かっておられるとは思えないこのような所業。人の上に立つ者自ら道理を欠いて、どうするのですか。不道徳をはびこらせ、ひいては権威さえも失墜しかねないとは考えられないのか。足元からすくわれる原因を自ら作り出し、どうするのです。
そもそも、私が申し上げるのは正論でも何でもない。常識。王になられる方が、自ら下示しがつかない行為を行うことがどういうことか、今一度頭を冷やし、熟考してくださいませ」
はっきりと申し述べるマーガレットにアダムが面白く無さげな顔をする。
忌々し気なアダムの足元からほのかに発光する白い煙が立ち上り始めた。
マーガレットは見逃さない。
それこそが、王家特有の魔力であることを。
王気こそ、王たる資質。
神に選ばれた者の証。
この場で、王気を発し、アダムはマーガレットをひれ伏そうとしている。
(こざかしい)
マーガレットは鼻で笑う。
統一を果たして以降、歴代の王のなかで、伝説的に王気が強い者。
それが初代覇王ルース・グレンヴィルである。
今まさに、ここでルースの魂を受け継ぐマーガレットが、王気を放てば、アダムより強い王気を発し、形成は逆転される。
ルースの記憶を得たマーガレットの足元からも、アダムと同じ白い煙が立ち上る。
マーガレットまでも王家独特の威圧と支配をもたらす魔力を発現させようとした時だった。
ぱんぱんと手を打つ音が会場中に響きわたった。
「ねえ、アダム殿下」
うたうような抑揚の柔らかな声が響く。
「マーガレット嬢を婚約者から引きずり下ろすなら、ぜひとも、僕に下さいよ」
詠唱慣れした魔法使い独特の韻のをふむその声に誘われ、マーガレットが振り向く。
長い銀髪をゆるく結んだ男がマーガレットの隣に立った。
「こんな女がいいとは、物好きだな」
鼻であしらうアダムに、銀髪の男がへろりと笑う。
「ほら、先日の難病の特効薬。あのご褒美になんでも用意してやると約束を王様からしてもらってたんだけどね。なににするか、迷っていたところなんだ」
「でっ?」
「そのご褒美に、マーガレット嬢をもらうことに、今、僕は、ここで、決めた」
会場中が息をのむ。
難病の特効薬という一言で、彼の正体が判明する。
マーガレットもはっきりと気づく。
「魔法使いリーレン・ヤーノルド」
「ああ、マーガレット嬢。君も僕のこと知っていたの?嬉しいなあ」
「知っているもなにも、あなたほど高名な魔法使いはこの国にいないでしょう」
難病の特効薬が開発され、病気に苦しんでいた第二王女殿下の命が救われたばかりである。他にも、さまざまな発明をしており、その特許だけで、上位貴族の資産を凌駕する財産を、数年で叩きだしている人物だ。
そのたぐいまれな才能から、ルースの片腕の魔法使い、ジン・シェパードの生まれ変わりとまで賞賛されている人物。
それが魔法使いリーレンである。
目を丸くするマーガレットの肩にリーレンが腕を回す。
「殿下、いいでしょう。マーガレットをください」
「ふん、欲しいなら、喜んでゆずってやろう」
「なっ!!」
子犬や子猫の譲渡かと反論しようとしたマーガレットの耳もとに、リーレンが口を寄せた。
「こんなところで、王気なんてだすもんじゃないでっせ。ルース陛下」
(なぜそれに気づく!)
絶句するマーガレットに、リーレンは悪戯っぽく笑いかけた。
婚約者である王太子アダム・グレンヴィルの宣言が叩きつけられた瞬間、マーガレットの脳裏に、膨大な過去世の記憶がよみがえった。
怒涛のように浮かび上がった記憶が心身を駆けのぼり、そのショックに声も出せずに両目を見開く。
脳天を突き抜けた建国の記憶。
映像を伴い、一人の人間の人生が体中をうねり巡る。
誕生から死まで一人の人生を紡いだ人格がふわりと肩にかかる感覚に襲われると、瞬時に十六年生きてきた人格との融合を果たした。
瞬く間をもって、マーガレット・シェパードは、前世ルース・グレンヴィルとの人格統合を果たす。
ルース・グレンヴィルとは、グレンヴィル国の祖。
大陸に数多の小国が乱立する中で、周辺国を制圧し、統一を果たした歴史的覇王である。
ルースの記憶を得たマーガレットは、声なくまじまじと子孫である王太子アダム・グレンヴィルを凝視した。
数百年ぶりに現世に蘇って最初に見る光景が、公の場における子孫の婚約破棄宣言とは。ショックを通り過ぎ、おかしみを覚えた。
俯いたマーガレットは、口の中で笑いをかみ殺す。
(確かに、婚約破棄したくなる気持ちも分からんではないがな……)
ルースの記憶が戻る前のマーガレットは堅物だった。
とにかく勉強の虫というか、知識を追い求める好奇心がとんでもなかった。あふれるばかりの知識欲を元に本を読み漁る毎日を過ごし、感情の乏しい顔をしていた。
ただたんに、本以外に興味を持てなかっただけなのだが、それを周囲は冷徹ととらえていた。
マーガレットに王太子がさらなる追い打ちをかける。
「これにて、マーガレットとの婚約は解消し、アマースト男爵家のチェルシー嬢を新たな婚約者として定めることとする」
顔をあげたマーガレットは、アダムの横に立つ少女を見た。
愛らしい赤みを帯びたウェーブをかかった髪をアップにした、長いまつげを震わす、瞳の大きな少女である。
(まあ、確かに、アダムのいうことは分からんでもないな……)
見た目を比べれば、愛らしさはチェルシーの方が勝っている。
女性にしては背が高めのマーガレットは、ストレートな黒髪に赤い瞳をきらめかせる、涼やかな面立ちである。感情も乏しく、キツイ印象を与えていたのは否めない。
黒髪と赤目は生前のルースと同色。王家の血を引く公爵家ゆえに、ルースの血が濃く出たのだろう。
冷静に分析するマーガレットは、愛らしい容姿では男爵令嬢に引けを取ると簡単に認めた。
(さりとて、公の場で婚約破棄宣言とは。あまり、褒められたものではないな)
ルースの記憶を手にしたマーガレットは腕を組んだ。
場を見渡せば、興味本位の紳士淑女が囁き合っている。
高位貴族の息女を貶めるには、うってつけの状況だ。
しかし、ルースの記憶を得たマーガレットからしてみれば、このような状況は窮地でもなんでもない。
死地をめぐり、命を落としかけた数は両手に余る。
毒を盛られたこともあれば、寝返った部下やスパイに剣を向けられたことさえあった。命のやり取りを経て、十年かけて、統一を果たした時には、切り傷が体中に刻まれ、生涯消えない痕が残っていた。
マーガレットは腕を伸ばした。
手首から指先まで、美しく手入れされ、切り傷一つない。
(これだけ、あれば十分だ)
毒を盛られ変色した皮膚もない。火傷痕もなければ、矢に射貫かれた傷跡もない。前世でそれらは勲章と誇っていたが、喜んで得た傷痕でもなかった。
指先を返せば、美しく整え、彩られた爪が輝く。
何度も剝がれ、色落ちし、形も歪であった前世とはまったく違う。
穢れない、美しい身体。
それがいかにかえがたいものか。
ルースとして生きた記憶を思えば、感動すら覚える。
周囲の貴族達も、美しく着飾り、意匠をこらした会場には息をのむほどだ。立食形式で用意された有り余るほどの料理がならぶ。飲み物も豊富。
(時代が進んだ先は、こんなにも豊かさが溢れるのか……私が成したことが実を結んでいてくれた)
感動に打ち震え、自然に笑みが浮かぶ。
生きた証を目の当たりにして、ルースの魂と同化したマーガレットは満足感に満たされる。
ここにあるすべてが、身を削り、追い求めた統一の果てに現れた宝石のように輝いてみえた。
しかし、ここで今まさに行われているのは、マーガレットへの婚約破棄。
子孫の愚行を、このまま捨て置くことはできない。
満足感を振り払い、マーガレットは王太子を睨みつけた。
いきなり強く睨まれ王太子アダムはたじろいだ。
(この婚約破棄は王太子の所業としては目に余る。この平和を崩しかねない暗愚な王などこの私が許さない)
大きく息を吸ったマーガレットは、場に響き渡る凛とした声を張り上げた。
アダムが眉間に皺を寄せた。
「一国の王となる殿下が、このような公の場で、婚約者を貶めるとはなんたることか!」
「ここにきて正論を述べるか、マーガレット。ふん、どうせ可愛げのない本の虫は理論しかしゃべれないということだろう」
「殿下!このような公の場で婚約破棄を宣言する行為をまずかえりみられよ。法のなんたるか、分かっておられるとは思えないこのような所業。人の上に立つ者自ら道理を欠いて、どうするのですか。不道徳をはびこらせ、ひいては権威さえも失墜しかねないとは考えられないのか。足元からすくわれる原因を自ら作り出し、どうするのです。
そもそも、私が申し上げるのは正論でも何でもない。常識。王になられる方が、自ら下示しがつかない行為を行うことがどういうことか、今一度頭を冷やし、熟考してくださいませ」
はっきりと申し述べるマーガレットにアダムが面白く無さげな顔をする。
忌々し気なアダムの足元からほのかに発光する白い煙が立ち上り始めた。
マーガレットは見逃さない。
それこそが、王家特有の魔力であることを。
王気こそ、王たる資質。
神に選ばれた者の証。
この場で、王気を発し、アダムはマーガレットをひれ伏そうとしている。
(こざかしい)
マーガレットは鼻で笑う。
統一を果たして以降、歴代の王のなかで、伝説的に王気が強い者。
それが初代覇王ルース・グレンヴィルである。
今まさに、ここでルースの魂を受け継ぐマーガレットが、王気を放てば、アダムより強い王気を発し、形成は逆転される。
ルースの記憶を得たマーガレットの足元からも、アダムと同じ白い煙が立ち上る。
マーガレットまでも王家独特の威圧と支配をもたらす魔力を発現させようとした時だった。
ぱんぱんと手を打つ音が会場中に響きわたった。
「ねえ、アダム殿下」
うたうような抑揚の柔らかな声が響く。
「マーガレット嬢を婚約者から引きずり下ろすなら、ぜひとも、僕に下さいよ」
詠唱慣れした魔法使い独特の韻のをふむその声に誘われ、マーガレットが振り向く。
長い銀髪をゆるく結んだ男がマーガレットの隣に立った。
「こんな女がいいとは、物好きだな」
鼻であしらうアダムに、銀髪の男がへろりと笑う。
「ほら、先日の難病の特効薬。あのご褒美になんでも用意してやると約束を王様からしてもらってたんだけどね。なににするか、迷っていたところなんだ」
「でっ?」
「そのご褒美に、マーガレット嬢をもらうことに、今、僕は、ここで、決めた」
会場中が息をのむ。
難病の特効薬という一言で、彼の正体が判明する。
マーガレットもはっきりと気づく。
「魔法使いリーレン・ヤーノルド」
「ああ、マーガレット嬢。君も僕のこと知っていたの?嬉しいなあ」
「知っているもなにも、あなたほど高名な魔法使いはこの国にいないでしょう」
難病の特効薬が開発され、病気に苦しんでいた第二王女殿下の命が救われたばかりである。他にも、さまざまな発明をしており、その特許だけで、上位貴族の資産を凌駕する財産を、数年で叩きだしている人物だ。
そのたぐいまれな才能から、ルースの片腕の魔法使い、ジン・シェパードの生まれ変わりとまで賞賛されている人物。
それが魔法使いリーレンである。
目を丸くするマーガレットの肩にリーレンが腕を回す。
「殿下、いいでしょう。マーガレットをください」
「ふん、欲しいなら、喜んでゆずってやろう」
「なっ!!」
子犬や子猫の譲渡かと反論しようとしたマーガレットの耳もとに、リーレンが口を寄せた。
「こんなところで、王気なんてだすもんじゃないでっせ。ルース陛下」
(なぜそれに気づく!)
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