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タリム男爵家の6年間
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この6年間は随分と環境が変わったと言える。
お菓子の町タリム、ここ数年はそんな風に呼ばれるようになった。
ミリアが生まれてから1年後、ミシェル主導の砂糖の生産は量が少ないながらも成功を収めた。
国内で砂糖が取れた。
アルミナ王国内でも衝撃をもって伝えられた。
栽培可能地域はアルミナ王国北部地域、タリムを含めた帝国国境に近い地域となる。
もちろんタリムというよりもガリムでの独占を図った。
が、作物を盗み他領に持ち込んだものがいたのだ。
これに対してミシェルは大激怒、王国をも巻き込んでの裁判沙汰になった。
結果的にガリム伯爵家が勝利し、栽培については王国の許可が必要となった。
というのも、タリムの北に位置する王国直轄領での本格栽培が決定したためだ。
タリムは当然優先的栽培許可をもらっており、砂糖精製工場の建設も許可された。
王国直轄地で栽培されたシュガービーツもタリムにて砂糖に精製されることとなった。
これは発見したタリム男爵家への最大限の功績ということになっている。
そして各地の特産品を勝手に持ち出すことに対する厳罰化の法整備が成された。
これは作物だけではなく工芸品などにも適用される。
ミシェル曰く「特許とか、商標制度の走りね」といっていた。
技術や製品を登録することで勝手にまねたりできなくする制度とのことだ。
確かに特産品を勝手に他領でつくられては争いのもとになる。
何処の領も賛同した法案だった。
さて、我が家はいまミリアのほかに今年4歳になる次女のアイシャがいる。
アイシャは兄上のところの次男マイケルと同い年だ。
たまに実家に遊びに行けば、ガリム伯爵令息長男で現在11歳のゲオルグ、我が家のミリア、アイシャとマイケルという4人と、家のメイド見習いで将来のミリアの侍女になるニーナが楽しげに遊んでいたりする。
流石にゲオルグは長男だけあって面倒見がよく皆の兄貴分という感じがにじみ出ている。
そのゲオルグも来年には貴族学校に入学予定だ。
既に婚約者としてべリリム侯爵家の三女であるジェイミー様に決まっている。
ミシェルから見ると美男美女だそうだが、この世界の美的感覚で言うとちょっと頼りなく見える。
兄に似ず、義姉のアイネベルク様に似たのだろう。
私と同じで線の細い男の子だ。
それでも剣の腕もよく、何より銃の扱いが上手い。
最近王国騎士団に導入されるようになったマスケット銃はガリム伯爵家でも導入しており徐々に剣から銃に今後兵士の武器は移り変わっていくと感じている。
ちなみにガリム伯爵家一門で、一番射撃が上手いのがなぜかミシェルだったりする。
一般的に50m先の的に当てるだけでもすごいのだが、ミシェルは平気で100mをあてる。
しかも何個か銃を選び一番手になじんだものだという銃を自分のモノにしたいと言い張り、1丁我が家にある。
なんでも軸ブレが無くて一番遠くまで狙えるそうだ…
現在、ガリム伯爵領の北の出入り口であるコーラシル川砦で銃の扱い方を教えているのがミシェルだったりする。
王都の騎士団よりも銃の扱いにたける私の嫁にちょっと遠い目になったことを記しておく。
*****
と畜場関連はべリリム侯爵家とガリム伯爵家の共同出資によって王都近郊に設置された。
当初はべリリム家とタリム家から出荷された鶏のみを扱っていたのが、他領の養豚業を主体とする伯爵家や乳牛として役目を終えた牛なども持ち込まれるようになり、今ではその手数料収入だけでもかなりの金額となっている。
それにプラスして精肉の卸値も売り上げとなるため、両家とも潤っている。
ゲオルグの婚約はこのと畜場に関する両家の繋がりによるところが大きい。
なにやらミリアは次期べリリム家当主であるジェラルド様を気に入ったようで、弟のようにかわいがっていた。
ただなぁ妹の様になんだよなぁ…それにジェニファー様が女侯爵となったあとに跡を継ぐであろうジェラルド様となるとミリアは嫁入りだろうな…まぁアイシャもいるからミリアの好きにさせようと思っている。
アイシャはマイケルと大変仲が良いが、この二人は血が近すぎるから結婚はさせられないな…
「ミリアもアイシャも結婚相手は好きに選ぶのよ~」
「「はーい」」
たまに見る我が家の光景だ。
どちらかが後を継いでもらわないと困るのだが今そこまで言ってもな…
そして私とミシェルは来月、子爵に陞爵される。
砂糖の生産による陞爵で今回は王都にて行われる。
陞爵されるが立場的には今と変わらない、ガリム伯爵領内のタリム子爵家という扱いだ。
ガリム伯爵領でタリム地域を代官として治めているという立ち位置になる。
人口も増えてきており、移住者も含めて1000人規模の町となってきている。
なにより王都の菓子商店が軒並みタリムに店舗を構えるようになっており、今や噴水広場を含めてメインストリートはほぼお菓子屋さんばかりだ。
日用品や衣類を売る店もあるが、お菓子屋が圧倒的多数だったりする。
住民が増えているためマンションの建設も追加されており、上下水道の整備もどんどん進んでいる。
上水に関しては水場や井戸からしか入手できないが、土管を使用している下水についてはマンション上階からでもトイレが使えるというようにしている。
何気に王都の新築マンションよりも設備が良いため菓子店関係の王都からの入植者たちは驚いていた。
それでも一発当てようとタリムに来る者は少ない。
”調理免許”の制度がタリムにはあるからだ。
これを保有していないものはタリムで飲食店は開けない。
ミシェルの知識のおかげでこの制度を導入できたのだが、これの効果がすさまじい。
「タリムの飲食店はどこに入ってもハズレはない」
それがアルミナ王国の人々の評価だ。
料理の品質をある一定以上に保つ、それがこの制度の役目。
「美食の都だとかお菓子の町と呼ばれるところに初めてきておいしくない料理を食べたらがっかりするでしょう!悪評につながります!!」
とのミシェルの号令で作られたわけだが、そこにランクまで設けることで、店の箔が付くようにしたのには感心した。
逆にランクで料理の料金も大体想像がつくということから旅行者にもわかりやすい制度だと評判が良い。
平民なら★1つ以下、貴族なら★2つ以上が妥当だろう。
★3つは王城の夜会で出されてもよいレベルとしており、これの判定は元王城料理長などにして頂いている。
ホテルタリムは★3つをもらうことができ、箔が付いている。
他にも王都にて王城へもお菓子を納品している工房などは★3つをもっているな。
*****
子爵への陞爵式も終わり、王都にて二人で泊まっているホテルでワインを傾けている。
子供たちはさすがに置いてきた。
夜会にも参加しないといけないので子供はお留守番になるからだ。
「しかし、タリムの町もずいぶん大きくなったわよねぇ」
「おかげで多少の贅沢も許されるようになった。ミシェルにも元の子爵家相当の贅沢をさせられるな」
「その分しっかり働かないといけないわね」
二人とも25歳となる。
貴族としても中堅だ。
「…もう一人ぐらい子供を作っても良いかもしれないわね」
「そ、そうか」
思わず私は怖気づいてしまった。
子供が欲しいとなるとミシェルは見境が無くなるからな…
男として求められるのは非常にありがたい限りなのだが、限度がある。
せめて残弾が尽きるまでするのはやめてほしい。
「次は男の子がいいわよね?」
「いや、性別にはこだわらないよ。ジェニファー様の様に女性が当主でも今は問題ないんだから」
「ふふ、レイ君は優しいわね」
ガリムの家系は跡継ぎには男児をという風潮は弱い。
家によってはいまだに”男が継ぐ者”というところもあるが、結局跡継ぎに必要なのは能力だ。
ミリアもアイシャも勉強が苦ではないらしく、ミシェルの血を継いだのが良くわかる。
私達の書斎で本に埋もれているミリアを見たこともある。
女の子なのであまり武については鍛えていないが、良い領主になってくれればよいなと思っている。
「今度ミリアには銃の扱い方を教えましょう…ふふふ」
「さすがにまだ早いのではないか?」
「何をおっしゃいます。炸薬量を減らせば子供でも扱えるのが銃ですよ。
領主になるなら力もつけないとでしょう?」
「それはそうだが…」
まだ6歳だというのにミシェルに銃なんて教わったら凄腕の狙撃手になるかもしれないな…
ミシェルはリアルに飛ぶ鳥を落とせるので、今やガリム騎士団きっての狙撃手と呼ばれるほどなんだから。
ちょっとミリアの今後が心配になってしまった。
お菓子の町タリム、ここ数年はそんな風に呼ばれるようになった。
ミリアが生まれてから1年後、ミシェル主導の砂糖の生産は量が少ないながらも成功を収めた。
国内で砂糖が取れた。
アルミナ王国内でも衝撃をもって伝えられた。
栽培可能地域はアルミナ王国北部地域、タリムを含めた帝国国境に近い地域となる。
もちろんタリムというよりもガリムでの独占を図った。
が、作物を盗み他領に持ち込んだものがいたのだ。
これに対してミシェルは大激怒、王国をも巻き込んでの裁判沙汰になった。
結果的にガリム伯爵家が勝利し、栽培については王国の許可が必要となった。
というのも、タリムの北に位置する王国直轄領での本格栽培が決定したためだ。
タリムは当然優先的栽培許可をもらっており、砂糖精製工場の建設も許可された。
王国直轄地で栽培されたシュガービーツもタリムにて砂糖に精製されることとなった。
これは発見したタリム男爵家への最大限の功績ということになっている。
そして各地の特産品を勝手に持ち出すことに対する厳罰化の法整備が成された。
これは作物だけではなく工芸品などにも適用される。
ミシェル曰く「特許とか、商標制度の走りね」といっていた。
技術や製品を登録することで勝手にまねたりできなくする制度とのことだ。
確かに特産品を勝手に他領でつくられては争いのもとになる。
何処の領も賛同した法案だった。
さて、我が家はいまミリアのほかに今年4歳になる次女のアイシャがいる。
アイシャは兄上のところの次男マイケルと同い年だ。
たまに実家に遊びに行けば、ガリム伯爵令息長男で現在11歳のゲオルグ、我が家のミリア、アイシャとマイケルという4人と、家のメイド見習いで将来のミリアの侍女になるニーナが楽しげに遊んでいたりする。
流石にゲオルグは長男だけあって面倒見がよく皆の兄貴分という感じがにじみ出ている。
そのゲオルグも来年には貴族学校に入学予定だ。
既に婚約者としてべリリム侯爵家の三女であるジェイミー様に決まっている。
ミシェルから見ると美男美女だそうだが、この世界の美的感覚で言うとちょっと頼りなく見える。
兄に似ず、義姉のアイネベルク様に似たのだろう。
私と同じで線の細い男の子だ。
それでも剣の腕もよく、何より銃の扱いが上手い。
最近王国騎士団に導入されるようになったマスケット銃はガリム伯爵家でも導入しており徐々に剣から銃に今後兵士の武器は移り変わっていくと感じている。
ちなみにガリム伯爵家一門で、一番射撃が上手いのがなぜかミシェルだったりする。
一般的に50m先の的に当てるだけでもすごいのだが、ミシェルは平気で100mをあてる。
しかも何個か銃を選び一番手になじんだものだという銃を自分のモノにしたいと言い張り、1丁我が家にある。
なんでも軸ブレが無くて一番遠くまで狙えるそうだ…
現在、ガリム伯爵領の北の出入り口であるコーラシル川砦で銃の扱い方を教えているのがミシェルだったりする。
王都の騎士団よりも銃の扱いにたける私の嫁にちょっと遠い目になったことを記しておく。
*****
と畜場関連はべリリム侯爵家とガリム伯爵家の共同出資によって王都近郊に設置された。
当初はべリリム家とタリム家から出荷された鶏のみを扱っていたのが、他領の養豚業を主体とする伯爵家や乳牛として役目を終えた牛なども持ち込まれるようになり、今ではその手数料収入だけでもかなりの金額となっている。
それにプラスして精肉の卸値も売り上げとなるため、両家とも潤っている。
ゲオルグの婚約はこのと畜場に関する両家の繋がりによるところが大きい。
なにやらミリアは次期べリリム家当主であるジェラルド様を気に入ったようで、弟のようにかわいがっていた。
ただなぁ妹の様になんだよなぁ…それにジェニファー様が女侯爵となったあとに跡を継ぐであろうジェラルド様となるとミリアは嫁入りだろうな…まぁアイシャもいるからミリアの好きにさせようと思っている。
アイシャはマイケルと大変仲が良いが、この二人は血が近すぎるから結婚はさせられないな…
「ミリアもアイシャも結婚相手は好きに選ぶのよ~」
「「はーい」」
たまに見る我が家の光景だ。
どちらかが後を継いでもらわないと困るのだが今そこまで言ってもな…
そして私とミシェルは来月、子爵に陞爵される。
砂糖の生産による陞爵で今回は王都にて行われる。
陞爵されるが立場的には今と変わらない、ガリム伯爵領内のタリム子爵家という扱いだ。
ガリム伯爵領でタリム地域を代官として治めているという立ち位置になる。
人口も増えてきており、移住者も含めて1000人規模の町となってきている。
なにより王都の菓子商店が軒並みタリムに店舗を構えるようになっており、今や噴水広場を含めてメインストリートはほぼお菓子屋さんばかりだ。
日用品や衣類を売る店もあるが、お菓子屋が圧倒的多数だったりする。
住民が増えているためマンションの建設も追加されており、上下水道の整備もどんどん進んでいる。
上水に関しては水場や井戸からしか入手できないが、土管を使用している下水についてはマンション上階からでもトイレが使えるというようにしている。
何気に王都の新築マンションよりも設備が良いため菓子店関係の王都からの入植者たちは驚いていた。
それでも一発当てようとタリムに来る者は少ない。
”調理免許”の制度がタリムにはあるからだ。
これを保有していないものはタリムで飲食店は開けない。
ミシェルの知識のおかげでこの制度を導入できたのだが、これの効果がすさまじい。
「タリムの飲食店はどこに入ってもハズレはない」
それがアルミナ王国の人々の評価だ。
料理の品質をある一定以上に保つ、それがこの制度の役目。
「美食の都だとかお菓子の町と呼ばれるところに初めてきておいしくない料理を食べたらがっかりするでしょう!悪評につながります!!」
とのミシェルの号令で作られたわけだが、そこにランクまで設けることで、店の箔が付くようにしたのには感心した。
逆にランクで料理の料金も大体想像がつくということから旅行者にもわかりやすい制度だと評判が良い。
平民なら★1つ以下、貴族なら★2つ以上が妥当だろう。
★3つは王城の夜会で出されてもよいレベルとしており、これの判定は元王城料理長などにして頂いている。
ホテルタリムは★3つをもらうことができ、箔が付いている。
他にも王都にて王城へもお菓子を納品している工房などは★3つをもっているな。
*****
子爵への陞爵式も終わり、王都にて二人で泊まっているホテルでワインを傾けている。
子供たちはさすがに置いてきた。
夜会にも参加しないといけないので子供はお留守番になるからだ。
「しかし、タリムの町もずいぶん大きくなったわよねぇ」
「おかげで多少の贅沢も許されるようになった。ミシェルにも元の子爵家相当の贅沢をさせられるな」
「その分しっかり働かないといけないわね」
二人とも25歳となる。
貴族としても中堅だ。
「…もう一人ぐらい子供を作っても良いかもしれないわね」
「そ、そうか」
思わず私は怖気づいてしまった。
子供が欲しいとなるとミシェルは見境が無くなるからな…
男として求められるのは非常にありがたい限りなのだが、限度がある。
せめて残弾が尽きるまでするのはやめてほしい。
「次は男の子がいいわよね?」
「いや、性別にはこだわらないよ。ジェニファー様の様に女性が当主でも今は問題ないんだから」
「ふふ、レイ君は優しいわね」
ガリムの家系は跡継ぎには男児をという風潮は弱い。
家によってはいまだに”男が継ぐ者”というところもあるが、結局跡継ぎに必要なのは能力だ。
ミリアもアイシャも勉強が苦ではないらしく、ミシェルの血を継いだのが良くわかる。
私達の書斎で本に埋もれているミリアを見たこともある。
女の子なのであまり武については鍛えていないが、良い領主になってくれればよいなと思っている。
「今度ミリアには銃の扱い方を教えましょう…ふふふ」
「さすがにまだ早いのではないか?」
「何をおっしゃいます。炸薬量を減らせば子供でも扱えるのが銃ですよ。
領主になるなら力もつけないとでしょう?」
「それはそうだが…」
まだ6歳だというのにミシェルに銃なんて教わったら凄腕の狙撃手になるかもしれないな…
ミシェルはリアルに飛ぶ鳥を落とせるので、今やガリム騎士団きっての狙撃手と呼ばれるほどなんだから。
ちょっとミリアの今後が心配になってしまった。
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