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スナゴと秘密
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安堵の表情を浮かべたその狗族は、手元から何かを投げて来る。
それがスナゴの足元に落ちて、それが綱だと知った。
「ちゃんと上りやすいように、結び目も作っておいた、それを使ってよじ登れ!」
確かにその綱には、しっかりと幾つもの結び目が付けられており、それに手をかけ足をかけ、登る事が楽になるように考えられていた。
「ちょっと事情があって引っ張り上げられないんだ、でも木にしっかり結びつけてあっから、安心して登ってくれ!」
見た事のない狗族。
それは本来スナゴにとって非常に警戒するべき相手だったのに、その瞳があまりにも綺麗な澄み切った翠の光を放っているから、彼女はこくりと頷いてしまった。
実際によじ登り始めると、確かに何かにしっかりと綱は固定されており、とても安定感があった。
これなら綱が切れたりしなさそうだ、とスナゴは安心して登っていく。
そして十数分、結構長い事綱を両手で持ち登っていた彼女は、やっと穴の外に出る事が出来たわけだ。
それをほっとした顔で見守っていたその緑の眼の狗族は、いう。
「本当に怪我もなさそうでよかった、さあ、お前の村まで戻ろう」
「……私ここの穴に落ちるまで、結構走っていたんだけれど、川も突っ切ったし、あちこち滑り落ちたし、それなのにあなたは私の村の位置が分かるというの?」
「やり様はいくらでもあるし」
緑の眼の狗族は全く持ってためらいなく頷いた。
何か考えを巡らせているとも思えないほど、即座にうなずいたのだ。
「あんたの村って、山の中の、このあたり一帯の山の主のいる村だろう、あんたの匂いを探さなくったって、あの山の主の居場所探せばわかる」
少し疲れて座ってしまったスナゴの前に座り、その狗族が言う。
「山の主の居場所……ってそんな簡単なの」
「簡単というか、なあ? 俺は狗族だぞ、匂いくらいたどれる。……それに今、あんたの村ではあんたを探すために、のろしを上げてる」
「のろし……」
細くたなびく煙は、木々によってとても見つけられないのに、彼は笑った。
「何もしないでも、のろしの匂いをたどれば、あんたの村にちゃんとつく。俺はあんたをあんたの村に帰したいんだ」
「……あなたを、トリトン先輩が、信用していいって言った」
緑の眼の中に、少しだけ傷ついたような色が見えて、スナゴはほぼ無意識にそんな事を言っていた。
彼の目が丸く開く。
そうすると、世界の光を一身に受ける、恩寵を持った緑の瞳にも見えた。
「だから信じる。だから、ちゃんと案内してね」
「……ああ。トリトンはそんな事を言ったんだな」
彼の眼が柔らかく細くなり、そのなんとも言えない、痛いような嬉しいような物をにじませた顔が、ぐっと彼女の知っている狗族に重なる。
「……あなたは、トリトン先輩の、家族なの」
緑の眼の狗族が、すごい勢いで視線をそらした。
少し間が開いた後に、彼が言う。
「似ているか、そんなにも」
「ほっとした時の顔、すごい似てる。トリトン先輩が大人になったらこうなりそうって位に。そう言えばトリトン先輩って、すごく子供子供した顔なんだね、いま改めて思った」
「……大人になれば多少は顔の雰囲気も変わるからな」
「で? 家族なの、でもそうしたら、どうして村にいないの、トリトン先輩の家族なら……」
「あいつの眼は父親の目玉だろう」
その言葉から、スナゴは、彼がどういった事情かは置いておいて、トリトンの傍にいられない身の上なのだと告げられた気がした。
「山の主は気にしないだろうが、死んだ父親の血縁だったらどうするんだ。……大口真神はトリトン以外に生き残りはいないって事になっているんだが」
言われたスナゴは思い出した。
都で言われた事だ。
大口真神族は、見つけ次第殺され続けている一族だという事を。
そして今、実在しているのが分かっているのは、トリトンだけだという事を。
そしてその事実があるから、トリトンは、死の巫女長と言う物を押し付けられそうになったという事実を。
「……あ」
スナゴがそれに思い至ったと、彼も察した様子だ。自嘲するような音で彼が笑い声を立ててから、残酷な事実を告げる。
「……いくら仲間意識の強い村でも、ははっ、見つけ次第殺されている一族を何人もは抱え込まねえさ、実際だからトリトンは大人になれねえんだ」
音が不意に、スナゴのよく知る響きかたに変わる。
彼女がぎょっとしている中、逆光を浴びる緑の眼の狗族は、どうあがいてもトリトンにしか見えなかった。
「……トリトン先輩?」
緑の眼の、野性的なその男は、痛そうに唇をゆがめた。
みょうなところでさっしがいい、と唇が動く。
「ったく、こっちは死にそうな嗅覚で探し回ってたってのに、なんでここにいるんだよ」
ここだけは見つけてほしくなったぜ、と彼が言うその言い回しも、口調も、息継ぎさえもトリトンそのままに、ずっと大人な彼が言う。
「ここは、都からある時やってきた変わり者の異世界族が、隠遁生活してた場所だよ、結構食べ物もここに運んだな、母ちゃんが」
「え……あなた本当にトリトン先輩なの、何で大きくなってるの」
ぱちぱちと彼が目を瞬かせる。誤魔化そうったってそうはいかない、スナゴは、彼の鼻を掴んだ。
摘まんだのではないため、結構荒っぽいやり方である。
「ぎゃ!! いってえな! 狗族の大事な鼻ぞんざいに扱うんじゃねえよ……」
「次は鼻ずらひっかくよ」
「割とひでぇな!? あーわかったよ! スナゴがやるって言った事やるのはよく分かってら! そうだ、トリトン先輩だよ!」
スナゴの眼が座ったからだろう。トリトンは両手をあげて降参の意思を示して、肯定した。
「……そっちが正しい姿なの?」
「やる気になったら出来る格好だな。普段は色々周りの声がうるせえからスナゴより背が低い方とってる」
「周りの声がうるさいって?」
「そりゃお前、いつスナゴ嫁にするんだ、お前もいい大人なんだからとか言われてろよ、そのうちげんなりするぞ」
「……トリトン先輩、最初に会った時からちっちゃかったよね?」
つまりまだまだ子供子供していたはずだが。
「大人の寄り合いに顔出したらまず言われるな」
げんなりした声のトリトンが、ぼやく。それが意味する事、はつまり。
「……実際トリトン先輩は、年齢的にも先輩だったの?」
「三つや四つは違うだろうよ、アシュレイよりも上だ、上」
スナゴは、正体不明の翠の眼の狗族が、トリトンの本来の姿であった事や、それを秘密にされていた事などに、色々なんとも言えない気持ちが沸き上がってきた。
騙されていたとは違うのだが。
しかしトリトンはとんでもない事を言い出し始めた。
「あと、あっちの姿だと発情しなくて済むから便利だ」
「……そっち!?」
「若い雄の性欲なんてかなりのもんだぞ、おれがこっちの姿でいたら、今スナゴの腹は膨れ上がってる」
「え、ええ、えええ……」
身もふたもない言い方に、スナゴは呆気に取られてしまった。
「お前危なっかしいから、見守るのにはこっちの見た目で、性欲とか覚えない方が、ずっとお前にとって安全だったんだよ」
こっちの見た目、と言った時、もう、彼の姿はスナゴのよく知るトリトンの姿になっていた。
服のあちこちをまくって調整する彼は、そこで立ち上がって手を伸ばした。
「帰るぞ、スナゴ。アシュレイなんか、鼻と目玉が痛い癖に、探し回ろうとして母ちゃんに沈められてんだ」
とって立ち上がった手の柔らかな子供っぽさ。
それは、先ほどまでの大人のトリトンの姿が、何かの幻覚だったような気がして来るものだった。
それがスナゴの足元に落ちて、それが綱だと知った。
「ちゃんと上りやすいように、結び目も作っておいた、それを使ってよじ登れ!」
確かにその綱には、しっかりと幾つもの結び目が付けられており、それに手をかけ足をかけ、登る事が楽になるように考えられていた。
「ちょっと事情があって引っ張り上げられないんだ、でも木にしっかり結びつけてあっから、安心して登ってくれ!」
見た事のない狗族。
それは本来スナゴにとって非常に警戒するべき相手だったのに、その瞳があまりにも綺麗な澄み切った翠の光を放っているから、彼女はこくりと頷いてしまった。
実際によじ登り始めると、確かに何かにしっかりと綱は固定されており、とても安定感があった。
これなら綱が切れたりしなさそうだ、とスナゴは安心して登っていく。
そして十数分、結構長い事綱を両手で持ち登っていた彼女は、やっと穴の外に出る事が出来たわけだ。
それをほっとした顔で見守っていたその緑の眼の狗族は、いう。
「本当に怪我もなさそうでよかった、さあ、お前の村まで戻ろう」
「……私ここの穴に落ちるまで、結構走っていたんだけれど、川も突っ切ったし、あちこち滑り落ちたし、それなのにあなたは私の村の位置が分かるというの?」
「やり様はいくらでもあるし」
緑の眼の狗族は全く持ってためらいなく頷いた。
何か考えを巡らせているとも思えないほど、即座にうなずいたのだ。
「あんたの村って、山の中の、このあたり一帯の山の主のいる村だろう、あんたの匂いを探さなくったって、あの山の主の居場所探せばわかる」
少し疲れて座ってしまったスナゴの前に座り、その狗族が言う。
「山の主の居場所……ってそんな簡単なの」
「簡単というか、なあ? 俺は狗族だぞ、匂いくらいたどれる。……それに今、あんたの村ではあんたを探すために、のろしを上げてる」
「のろし……」
細くたなびく煙は、木々によってとても見つけられないのに、彼は笑った。
「何もしないでも、のろしの匂いをたどれば、あんたの村にちゃんとつく。俺はあんたをあんたの村に帰したいんだ」
「……あなたを、トリトン先輩が、信用していいって言った」
緑の眼の中に、少しだけ傷ついたような色が見えて、スナゴはほぼ無意識にそんな事を言っていた。
彼の目が丸く開く。
そうすると、世界の光を一身に受ける、恩寵を持った緑の瞳にも見えた。
「だから信じる。だから、ちゃんと案内してね」
「……ああ。トリトンはそんな事を言ったんだな」
彼の眼が柔らかく細くなり、そのなんとも言えない、痛いような嬉しいような物をにじませた顔が、ぐっと彼女の知っている狗族に重なる。
「……あなたは、トリトン先輩の、家族なの」
緑の眼の狗族が、すごい勢いで視線をそらした。
少し間が開いた後に、彼が言う。
「似ているか、そんなにも」
「ほっとした時の顔、すごい似てる。トリトン先輩が大人になったらこうなりそうって位に。そう言えばトリトン先輩って、すごく子供子供した顔なんだね、いま改めて思った」
「……大人になれば多少は顔の雰囲気も変わるからな」
「で? 家族なの、でもそうしたら、どうして村にいないの、トリトン先輩の家族なら……」
「あいつの眼は父親の目玉だろう」
その言葉から、スナゴは、彼がどういった事情かは置いておいて、トリトンの傍にいられない身の上なのだと告げられた気がした。
「山の主は気にしないだろうが、死んだ父親の血縁だったらどうするんだ。……大口真神はトリトン以外に生き残りはいないって事になっているんだが」
言われたスナゴは思い出した。
都で言われた事だ。
大口真神族は、見つけ次第殺され続けている一族だという事を。
そして今、実在しているのが分かっているのは、トリトンだけだという事を。
そしてその事実があるから、トリトンは、死の巫女長と言う物を押し付けられそうになったという事実を。
「……あ」
スナゴがそれに思い至ったと、彼も察した様子だ。自嘲するような音で彼が笑い声を立ててから、残酷な事実を告げる。
「……いくら仲間意識の強い村でも、ははっ、見つけ次第殺されている一族を何人もは抱え込まねえさ、実際だからトリトンは大人になれねえんだ」
音が不意に、スナゴのよく知る響きかたに変わる。
彼女がぎょっとしている中、逆光を浴びる緑の眼の狗族は、どうあがいてもトリトンにしか見えなかった。
「……トリトン先輩?」
緑の眼の、野性的なその男は、痛そうに唇をゆがめた。
みょうなところでさっしがいい、と唇が動く。
「ったく、こっちは死にそうな嗅覚で探し回ってたってのに、なんでここにいるんだよ」
ここだけは見つけてほしくなったぜ、と彼が言うその言い回しも、口調も、息継ぎさえもトリトンそのままに、ずっと大人な彼が言う。
「ここは、都からある時やってきた変わり者の異世界族が、隠遁生活してた場所だよ、結構食べ物もここに運んだな、母ちゃんが」
「え……あなた本当にトリトン先輩なの、何で大きくなってるの」
ぱちぱちと彼が目を瞬かせる。誤魔化そうったってそうはいかない、スナゴは、彼の鼻を掴んだ。
摘まんだのではないため、結構荒っぽいやり方である。
「ぎゃ!! いってえな! 狗族の大事な鼻ぞんざいに扱うんじゃねえよ……」
「次は鼻ずらひっかくよ」
「割とひでぇな!? あーわかったよ! スナゴがやるって言った事やるのはよく分かってら! そうだ、トリトン先輩だよ!」
スナゴの眼が座ったからだろう。トリトンは両手をあげて降参の意思を示して、肯定した。
「……そっちが正しい姿なの?」
「やる気になったら出来る格好だな。普段は色々周りの声がうるせえからスナゴより背が低い方とってる」
「周りの声がうるさいって?」
「そりゃお前、いつスナゴ嫁にするんだ、お前もいい大人なんだからとか言われてろよ、そのうちげんなりするぞ」
「……トリトン先輩、最初に会った時からちっちゃかったよね?」
つまりまだまだ子供子供していたはずだが。
「大人の寄り合いに顔出したらまず言われるな」
げんなりした声のトリトンが、ぼやく。それが意味する事、はつまり。
「……実際トリトン先輩は、年齢的にも先輩だったの?」
「三つや四つは違うだろうよ、アシュレイよりも上だ、上」
スナゴは、正体不明の翠の眼の狗族が、トリトンの本来の姿であった事や、それを秘密にされていた事などに、色々なんとも言えない気持ちが沸き上がってきた。
騙されていたとは違うのだが。
しかしトリトンはとんでもない事を言い出し始めた。
「あと、あっちの姿だと発情しなくて済むから便利だ」
「……そっち!?」
「若い雄の性欲なんてかなりのもんだぞ、おれがこっちの姿でいたら、今スナゴの腹は膨れ上がってる」
「え、ええ、えええ……」
身もふたもない言い方に、スナゴは呆気に取られてしまった。
「お前危なっかしいから、見守るのにはこっちの見た目で、性欲とか覚えない方が、ずっとお前にとって安全だったんだよ」
こっちの見た目、と言った時、もう、彼の姿はスナゴのよく知るトリトンの姿になっていた。
服のあちこちをまくって調整する彼は、そこで立ち上がって手を伸ばした。
「帰るぞ、スナゴ。アシュレイなんか、鼻と目玉が痛い癖に、探し回ろうとして母ちゃんに沈められてんだ」
とって立ち上がった手の柔らかな子供っぽさ。
それは、先ほどまでの大人のトリトンの姿が、何かの幻覚だったような気がして来るものだった。
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