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スナゴと異能者
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ちょっと加筆修正しました。
駆け寄ってきたトリトンの母親は、目を見張って大声を発した。
「トリトンあんた血まみれで、え、怪我はしてないしあんたの血じゃない! スナゴの怪我かい!?」
それはそうだ、息子が血まみれなのだから。だがそれが息子の物じゃないと一目で気付き、背に乗るスナゴを確認する。
「どうしたんだい! 顔が腫れているじゃないか! 意外と頑丈なスナゴの顔が!」
眼は見開かれっぱなしだ。かなり動揺しているのが分かる。
顔が腫れるのはかなり強い力でやられた時なのだ。軽い平手打ちなんかで、顔だって腫れない。人体なのだから。顔だけ軽い力で腫れたりはしないだろう。
スナゴは沢で一度、顔を冷やさなかった事を後悔した。
何かありましたと言わんばかりに血をつけたまま、頬を腫らしたまま帰ってきてしまったのだから。
だが隠してもきっと、気付かれて心配をかけるのだ。
第一トリトンが、あの事を村の皆に黙っているわけがない。
逆に若い衆を連れて報復に行きかねない。
あまり村同士の争いは好ましくないので、色々知っている大人も、事情を知っていた方が安全だ。
そのため正直に、先ほどあった事を知らせる事にした。
なにより。
異世界族をさらうような奴だが、ほかの村の子供をさらわない保証なんてないのだから。
警戒するに越したことはない。
「実は変な狼たちにさらわれかけて」
「変な狼? ああだからこのあたりの匂いじゃない奴らがうろうろしているんだね……?」
スナゴの言葉を反復した彼女が、見開いていた目を細める。
細めた瞳がぎらぎらと不穏な光を放ち始めた。
なにしろ彼女はこのあたりでも名の知られた山の主。目をぎらつかせると大変に恐ろしい。
普段の豪快な母ちゃんっぷりとは違う怖さである。
「そいつらどこ行った、トリトン。うちのスナゴをかどわかそうなんてやつ、噛みついて引きずり倒して振り回してもなお甘い」
母親が、母親という顔ではなく、村の守り手としての顔を見せて問いかける。
その問いに、息子が嘘を言う事も黙っている事もない。
「一匹手負いだ。母ちゃん。この血の匂いをたどれば行きつくと思うぜ、でもおれを見て逃げ出したから二度目はない。おれなんて餓鬼狼にしか見えない母ちゃんをみて、正気でいられるかどうか」
「あっそう。二回目はなさそうだね。ああ忌々しい」
彼女はあっさりとしているが、その内心でははらわたが煮えくり返っていそうだ。
この親子はスナゴの事になると、妙に厳しいのだから。
しかし話題は一気に変わる。
ざわつく村人を押しのけて、一人の青年がかけてきたのだ。
「スナゴ!」
喜色をにじませた男はしかし、スナゴとトリトンのただならない状態に気付いたらしい。
だろうなと、スナゴがいくら鈍くてもわかる。
いかにも殴られて暴力を振るわれた姿の自分。
そしてトリトンに至っては獣化して顔は血にまみれている。
「何があった? 昨日の今日で」
彼はトリトンの背中に乗るスナゴを見て、心底心配そうにそう言った。
表情はあまりないのだが、心配しているのだけは伝わってきたのだ。
その相手の顔を見て、彼女は驚いた。
彼はあの、会いに行くと言った青年なのだから。
「あ、歌垣で喋った余所の人」
名前も聞いていないため、そう発言したところ。
「スナゴはまずけがの手当てだ」
トリトンがスナゴの背に乗せたままのっそりと、彼女の家に向かったのだ。
確かに腫れた頬の手当などが優先的だろうが。
彼女が襲われてからかなり不機嫌だったトリトンの機嫌が、一気に下降したのもなんとなく伝わってきて変な気分だった。
スナゴの家に入るや否や、獣化を解いたトリトンが、スナゴを座らせて桶に水をため始める。
「自分で出来るってば」
「腰抜かしたとか言ってたやつが何言ってんだよ。今だって足が震えてるだろ。……まあいきなりあんな目にあって、平然とはしてられないだろうけどさ」
桶に水をためたと思えば手ぬぐいを濡らし、彼女の頬を拭いてくトリトン。
ふてくされた顔の中に、見事なくらいのいら立ちがあった。
「……スナゴの顔にあざができる。ふざけるな」
「痣は治るからいいんだよ」
「うるさい! スナゴにそういう傷なんて誰も望んじゃいないだ」
べしゃっと怒鳴るトリトンだった。これはどういう方向の怒りなのだろうと考えても、あいにくなのか何なのか、スナゴには思いつかなかった。
あれか、と後から思いついたのは、仲間意識が一層強くなってくれた結果かという事だった。
仲間に傷を負わせた奴を許さないというあれかと思ったわけだ。
トリトン先輩、大人顔負けの仁義……とじんときたところで。
「入るぞ」
ひょいと入ってきたのは、来訪者だった。
「怪我なら俺は役に立つはずだから」
「は? あんた薬師なのか」
スナゴ相手のいら立ちも、来訪者に向けるトリトン。
「こら先輩、あんまりお客人に喧嘩売らないの」
「うるせぇ」
トリトンが口をむき出しに威嚇をすると、男が首を傾けて言う。
そうすると、男の髪の毛が珍しいのがよく分かった。
頭は黒く、首筋から延びる髪は白い。
「スナゴは大事な相手だ、大事な相手が怪我をしているのを放っておくなんてできない」
言った彼は、ひょいと座るスナゴの脇に座り、無造作な程の動きで手を伸ばす。
彼女の顔に彼の指が触れたその瞬間だ。
ぱちり、と火花が散ったのは気のせいか。散った火花が一瞬だけきらきらとした、と認識したと思えばもう終わっていて。
一番近くで見ていたトリトンが、目を見開いていた。言葉も出ないようである。
「何をしたの、いま」
何を見させられたのだろう、と思ったスナゴの問いに、男が言う。
「怪我を治した。俺はそう言う一族の生まれだからだ。傷は痛くないだろう?」
言われて自分の顔を触れば、痛みもなければ腫れもない。
完全に治療されていた。
「すごいね」
人の姿から獣の姿に変わる、という事に対しても驚いてばかりの彼女は、いまそれ以上に驚いた。
だってすごいファンタジーな事が起きたからだ。
触れて傷を治すなんて物語の中だけ、と今でも思っていた常識が、覆ったのだから。
「そうか? 役立たずとしか言われてこなかった程度の力だが」
「すごいよ! ねえトリトン先輩、すごいでしょ」
「……はらたつけどすげぇよ。礼を言う。スナゴの治療をしてくれて感謝する」
仏頂面のトリトンだが、礼は言った。
その二人を見て、彼は嬉しそうに笑った。
「なら、これからは嫌わない事にする。初めまして村の少年。スナゴにも名前は言わなかったからここで、自分の名前を名乗ろう」
彼は一呼吸置き、言った。
「アシュレイ。俺の名前はアシュレイというんだ」
駆け寄ってきたトリトンの母親は、目を見張って大声を発した。
「トリトンあんた血まみれで、え、怪我はしてないしあんたの血じゃない! スナゴの怪我かい!?」
それはそうだ、息子が血まみれなのだから。だがそれが息子の物じゃないと一目で気付き、背に乗るスナゴを確認する。
「どうしたんだい! 顔が腫れているじゃないか! 意外と頑丈なスナゴの顔が!」
眼は見開かれっぱなしだ。かなり動揺しているのが分かる。
顔が腫れるのはかなり強い力でやられた時なのだ。軽い平手打ちなんかで、顔だって腫れない。人体なのだから。顔だけ軽い力で腫れたりはしないだろう。
スナゴは沢で一度、顔を冷やさなかった事を後悔した。
何かありましたと言わんばかりに血をつけたまま、頬を腫らしたまま帰ってきてしまったのだから。
だが隠してもきっと、気付かれて心配をかけるのだ。
第一トリトンが、あの事を村の皆に黙っているわけがない。
逆に若い衆を連れて報復に行きかねない。
あまり村同士の争いは好ましくないので、色々知っている大人も、事情を知っていた方が安全だ。
そのため正直に、先ほどあった事を知らせる事にした。
なにより。
異世界族をさらうような奴だが、ほかの村の子供をさらわない保証なんてないのだから。
警戒するに越したことはない。
「実は変な狼たちにさらわれかけて」
「変な狼? ああだからこのあたりの匂いじゃない奴らがうろうろしているんだね……?」
スナゴの言葉を反復した彼女が、見開いていた目を細める。
細めた瞳がぎらぎらと不穏な光を放ち始めた。
なにしろ彼女はこのあたりでも名の知られた山の主。目をぎらつかせると大変に恐ろしい。
普段の豪快な母ちゃんっぷりとは違う怖さである。
「そいつらどこ行った、トリトン。うちのスナゴをかどわかそうなんてやつ、噛みついて引きずり倒して振り回してもなお甘い」
母親が、母親という顔ではなく、村の守り手としての顔を見せて問いかける。
その問いに、息子が嘘を言う事も黙っている事もない。
「一匹手負いだ。母ちゃん。この血の匂いをたどれば行きつくと思うぜ、でもおれを見て逃げ出したから二度目はない。おれなんて餓鬼狼にしか見えない母ちゃんをみて、正気でいられるかどうか」
「あっそう。二回目はなさそうだね。ああ忌々しい」
彼女はあっさりとしているが、その内心でははらわたが煮えくり返っていそうだ。
この親子はスナゴの事になると、妙に厳しいのだから。
しかし話題は一気に変わる。
ざわつく村人を押しのけて、一人の青年がかけてきたのだ。
「スナゴ!」
喜色をにじませた男はしかし、スナゴとトリトンのただならない状態に気付いたらしい。
だろうなと、スナゴがいくら鈍くてもわかる。
いかにも殴られて暴力を振るわれた姿の自分。
そしてトリトンに至っては獣化して顔は血にまみれている。
「何があった? 昨日の今日で」
彼はトリトンの背中に乗るスナゴを見て、心底心配そうにそう言った。
表情はあまりないのだが、心配しているのだけは伝わってきたのだ。
その相手の顔を見て、彼女は驚いた。
彼はあの、会いに行くと言った青年なのだから。
「あ、歌垣で喋った余所の人」
名前も聞いていないため、そう発言したところ。
「スナゴはまずけがの手当てだ」
トリトンがスナゴの背に乗せたままのっそりと、彼女の家に向かったのだ。
確かに腫れた頬の手当などが優先的だろうが。
彼女が襲われてからかなり不機嫌だったトリトンの機嫌が、一気に下降したのもなんとなく伝わってきて変な気分だった。
スナゴの家に入るや否や、獣化を解いたトリトンが、スナゴを座らせて桶に水をため始める。
「自分で出来るってば」
「腰抜かしたとか言ってたやつが何言ってんだよ。今だって足が震えてるだろ。……まあいきなりあんな目にあって、平然とはしてられないだろうけどさ」
桶に水をためたと思えば手ぬぐいを濡らし、彼女の頬を拭いてくトリトン。
ふてくされた顔の中に、見事なくらいのいら立ちがあった。
「……スナゴの顔にあざができる。ふざけるな」
「痣は治るからいいんだよ」
「うるさい! スナゴにそういう傷なんて誰も望んじゃいないだ」
べしゃっと怒鳴るトリトンだった。これはどういう方向の怒りなのだろうと考えても、あいにくなのか何なのか、スナゴには思いつかなかった。
あれか、と後から思いついたのは、仲間意識が一層強くなってくれた結果かという事だった。
仲間に傷を負わせた奴を許さないというあれかと思ったわけだ。
トリトン先輩、大人顔負けの仁義……とじんときたところで。
「入るぞ」
ひょいと入ってきたのは、来訪者だった。
「怪我なら俺は役に立つはずだから」
「は? あんた薬師なのか」
スナゴ相手のいら立ちも、来訪者に向けるトリトン。
「こら先輩、あんまりお客人に喧嘩売らないの」
「うるせぇ」
トリトンが口をむき出しに威嚇をすると、男が首を傾けて言う。
そうすると、男の髪の毛が珍しいのがよく分かった。
頭は黒く、首筋から延びる髪は白い。
「スナゴは大事な相手だ、大事な相手が怪我をしているのを放っておくなんてできない」
言った彼は、ひょいと座るスナゴの脇に座り、無造作な程の動きで手を伸ばす。
彼女の顔に彼の指が触れたその瞬間だ。
ぱちり、と火花が散ったのは気のせいか。散った火花が一瞬だけきらきらとした、と認識したと思えばもう終わっていて。
一番近くで見ていたトリトンが、目を見開いていた。言葉も出ないようである。
「何をしたの、いま」
何を見させられたのだろう、と思ったスナゴの問いに、男が言う。
「怪我を治した。俺はそう言う一族の生まれだからだ。傷は痛くないだろう?」
言われて自分の顔を触れば、痛みもなければ腫れもない。
完全に治療されていた。
「すごいね」
人の姿から獣の姿に変わる、という事に対しても驚いてばかりの彼女は、いまそれ以上に驚いた。
だってすごいファンタジーな事が起きたからだ。
触れて傷を治すなんて物語の中だけ、と今でも思っていた常識が、覆ったのだから。
「そうか? 役立たずとしか言われてこなかった程度の力だが」
「すごいよ! ねえトリトン先輩、すごいでしょ」
「……はらたつけどすげぇよ。礼を言う。スナゴの治療をしてくれて感謝する」
仏頂面のトリトンだが、礼は言った。
その二人を見て、彼は嬉しそうに笑った。
「なら、これからは嫌わない事にする。初めまして村の少年。スナゴにも名前は言わなかったからここで、自分の名前を名乗ろう」
彼は一呼吸置き、言った。
「アシュレイ。俺の名前はアシュレイというんだ」
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