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そんな風に夕飯の時間は終わり、晴美はさっさと後片付けを始める。皿位洗うか、と立ち上がった依里に対して、晴美はあっけらかんとした声でこう言った。
「ヨリちゃん、食洗器欲しいねえ」
「……お前いったいどんなとんでもない食洗器仕入れるつもりだ」
「普通の奴。でも大型がいいよね、そうしたらどんなにお客さんを呼んでも面倒じゃないでしょ」
こいつは一体何人を呼び集めて騒ぐ予定があるのだ。ここでそこまで騒がしいのは勘弁してくれ、と思って口を開こうとすると、晴美はさらりとこう言った。
「仕事先ではでっかいミーレの食洗器があってさあ、すごいんだよ、ばしゃーって温水が出て来てぐるんぐるん回って、あっという間にぴかぴかになるの、あれ快感だよね」
「その快感を家でも体験したいと」
「うん。で、使って合格点の食洗器だったら、実家に買う。ほら、うちお客さんいっぱい来る時あるし、親戚一同が大集合する年末年始に、ばあちゃんと一緒に一生懸命皿洗いするの、あれ手がかじかんで、ばあちゃんの手があかぎれだらけになって、痛そうで、でもおばさんもおじさんも実家はくつろぐものだって感じで、手伝ってくれないでしょ、おじさんのお嫁さんもおばさんの旦那さんも、いっぱいいる従姉妹たちも手伝ってくれないんだったら、文明の利器に頼っていいでしょ?」
それで、毎月、仕送りするんだ、やっと仕送りの送り方が分かったからね! これからはじいちゃんとばあちゃんと父ちゃんに、おれもしっかりやってるよって言えるようになるでしょ!
高らかに言う幼馴染は、全くもっていい奴である。この年齢なら、仕送りせずに、使いたいだけ金を使う事も多かろうに。
依里自身も、微々たるものだが仕送りをしているが、彼女の仕事先の社員たちの愚痴を聞く限り、仕送りをする人間の方が少数派である。
世知辛いが、生きていくにはそれなりに金がかかるのだから。
「六年も帰らなかったから、でっかいお土産をいくつも渡しても、いいと思うんだよね! 何処のメーカーのどれにしようかなあ」
晴美は言いつつ、皿洗いをあっという間に終わらせて、ばさりと調理台のあたりに広げたやたらでかいワッフル織の布地に……どう見てもバスタオル……食器を並べておいて、手をぬぐった。
「あー、拭くのはやっておくけど」
「そのまま置いておいて、そのうち乾くし」
「そんなでいいのか」
「自然乾燥っていうずぼら手段、いいよねえ」
「あれ調理台びちゃびちゃにならないのか」
「なっても最後にあのティータオルで全部拭いちゃえば解決するよ」
そんな物なのか。依里はそれ以上問いかけなかった。台所のルール様は、現段階では晴美様なのである。
台所のルール様に逆らうのも、無駄に争うだけだな、自分が余程我慢できない事じゃない限り言わない事にしよう、と思いつつも、依里はとりあえず言おうと思った事を言った。
「手伝ってほしい時は言えよ」
「わあ、大丈夫だよ! だってヨリちゃんが共有部分の掃除してくれるでしょ? おれは台所、ヨリちゃんはそのほかの掃除! ルームシェアだからそれくらいのざっくりでいいよ」
「問題が出たらすぐに話し合いするからな? あとなんでこの前、七色のパンツが風呂場に干されてたんだ」
「室内乾燥機のレベルを知りたくて、試しに溜まってたパンツ干した!」
おい、待て。
依里は問わねばならない事がある、と何とかひっぱたきたくなった手を押さえて問いかけた。
「お前、何日洗っていないパンツを放置した」
「……」
ぱちくり、と晴美は目を瞬かせた後、視線を明後日の方向にやり、考え込み始めた。
「えーと……」
「聞いた私が馬鹿だった。晴美、今すぐに、部屋にでも溜めてる洗い物全部もってこい!!」
幼馴染は無頓着な所は極めて無頓着な性根で、洗濯物くらい直ぐにため込んでしまう。
さらに言えば忘れる。洗濯物の存在をすかっと忘れ、何かのはずみで思い出した時に、まとめて洗ったりする奴である。
ポケットにティッシュを入れていた事を忘れ、洗濯の際に大惨事になった事など数知れず、と依里は晴美の弟たちから、聞いていた。
そんなわけで、依里が力強く言うと、相手は立ち上がり、そそくさと自室に戻り、何日溜めているかわからない洗濯物を持ってきた。
それゆえ、依里はこいつは忘れる生き物だった、と改めて思い、真顔で問いかけた。
「晴美……」
「ん?」
「ランドリーバスケット、買おう。二人分。同居人が洗濯物をため込むとか、悪いが私は我慢できない。お前が食事を用意する事にこだわるんだったら、洗濯物は任せろ」
「ヨリちゃんおれのパンツの洗濯大丈夫なの?」
「仕方ないだろ。それに見えるところに置いておいたら、お前は自分で洗濯機使う時もあるだろ、実際仕事用のコックコートは念入りに洗濯しているんだから」
「コックコートの洗濯は忘れないんだよね」
そのついでに自分の服の洗濯もしろ、と言いかけて、それが出来たらこいつは苦労しないな、と依里は溜息をついた。
溜息をつき、スマホでランドリーバスケットを調べようとした時、彼女の目はスケジュールメモの方に向い、ちょうど尻ポケットからスマホを取り出した晴美に、思い出した事を問いかけた。
「晴美は今年年末は休み取るんだろ、クリスマスあたりから。予定どうなってんの」
「23から25にかけてはイギリスにご用事。26から実家に帰って、三が日ごろごろして、4に帰る事になるかな!」
「イギリス? なんで」
「おれホームスティしていたのイギリスで、その頃にお世話になったグランマとかグランパとか、年下なのにお兄ちゃんみたいなジョージとかに、会いに行くんだよ。あと仕事」
「イギリスの仕事って何だよ……」
「昔にやっちゃった事の続きかな」
会わなかった六年間の間の事件などは、何も知らないようなものだな、消息くらいは聞いていたけれど、と依里は思ったが、話さないなら大した事じゃないのだろう。
喋りたい事だったら、こちらが言わなくてもどんどん喋るやつなので、聞かなくてもいいだろう。
長年の付き合いであるがゆえに判断し、依里はスマホのショッピングサイトを回る事にした。
依里はなんでも使えればいいが、晴美はこだわりが強いので、候補をいくつか挙げて、いい奴にしよう。値段は折版だ。
そんな事を考えた後、ついでに問いかける。
「どっかで誰かと会う予定は」
「ないよ! やだなあヨリちゃん、おれクリスマスあたりに誰かと会う予定を作る位だったら、仕事先に頭からつっこんで働くよ! おれクリスマスの忙しさ大好き! 特別感あってさ!」
「……で、26に燃料切れ起こして倒れるのまで様式美なんだろ」
「林君が26に日付が変わったら、おれの事強制的にホテルの仮眠室にぶち込むのまで様式美だよ!」
あ、でも林君もう一緒じゃないか、それに今年はたくさん有給消化するから違うね!
なんて笑い出した相手を見て、こいつどんだけまっくろくろすけに働かされてたんだ、そしてそれが当たり前だという風に洗脳されてたんだ、と思ったが、どうしたって幼馴染に早死にしてほしいとは思わないので、こう言った。
「自分の体は大事にしろよ、幼馴染にさっさと死なれるのは後味が悪い」
晴美はそれを聞いて、ばっとスマホから顔を上げた。
そして依里をまじまじと眺めて、ぱちんぱちんと睫毛の長いオリエンタルな色気を持った瞳を瞬かせて、やや肌色の黒い頬をわずかに赤くして、問いかけた。
「ヨリちゃん、おれのこと、そんなに好き?」
「嫌いなやつとルームシェアする聖人じゃない」
依里の方はスマホの画面を眺め、どれならいいランドリーバスケットだ、と考えていて、そんな幼馴染の表情など欠片も見ていなかったが、返事を聞き、彼女の幼馴染は緩んだ口元でこう言った。
「そっか、そっかあ……わかった、自分の事ももうちょっと大事にする」
「ヨリちゃん、食洗器欲しいねえ」
「……お前いったいどんなとんでもない食洗器仕入れるつもりだ」
「普通の奴。でも大型がいいよね、そうしたらどんなにお客さんを呼んでも面倒じゃないでしょ」
こいつは一体何人を呼び集めて騒ぐ予定があるのだ。ここでそこまで騒がしいのは勘弁してくれ、と思って口を開こうとすると、晴美はさらりとこう言った。
「仕事先ではでっかいミーレの食洗器があってさあ、すごいんだよ、ばしゃーって温水が出て来てぐるんぐるん回って、あっという間にぴかぴかになるの、あれ快感だよね」
「その快感を家でも体験したいと」
「うん。で、使って合格点の食洗器だったら、実家に買う。ほら、うちお客さんいっぱい来る時あるし、親戚一同が大集合する年末年始に、ばあちゃんと一緒に一生懸命皿洗いするの、あれ手がかじかんで、ばあちゃんの手があかぎれだらけになって、痛そうで、でもおばさんもおじさんも実家はくつろぐものだって感じで、手伝ってくれないでしょ、おじさんのお嫁さんもおばさんの旦那さんも、いっぱいいる従姉妹たちも手伝ってくれないんだったら、文明の利器に頼っていいでしょ?」
それで、毎月、仕送りするんだ、やっと仕送りの送り方が分かったからね! これからはじいちゃんとばあちゃんと父ちゃんに、おれもしっかりやってるよって言えるようになるでしょ!
高らかに言う幼馴染は、全くもっていい奴である。この年齢なら、仕送りせずに、使いたいだけ金を使う事も多かろうに。
依里自身も、微々たるものだが仕送りをしているが、彼女の仕事先の社員たちの愚痴を聞く限り、仕送りをする人間の方が少数派である。
世知辛いが、生きていくにはそれなりに金がかかるのだから。
「六年も帰らなかったから、でっかいお土産をいくつも渡しても、いいと思うんだよね! 何処のメーカーのどれにしようかなあ」
晴美は言いつつ、皿洗いをあっという間に終わらせて、ばさりと調理台のあたりに広げたやたらでかいワッフル織の布地に……どう見てもバスタオル……食器を並べておいて、手をぬぐった。
「あー、拭くのはやっておくけど」
「そのまま置いておいて、そのうち乾くし」
「そんなでいいのか」
「自然乾燥っていうずぼら手段、いいよねえ」
「あれ調理台びちゃびちゃにならないのか」
「なっても最後にあのティータオルで全部拭いちゃえば解決するよ」
そんな物なのか。依里はそれ以上問いかけなかった。台所のルール様は、現段階では晴美様なのである。
台所のルール様に逆らうのも、無駄に争うだけだな、自分が余程我慢できない事じゃない限り言わない事にしよう、と思いつつも、依里はとりあえず言おうと思った事を言った。
「手伝ってほしい時は言えよ」
「わあ、大丈夫だよ! だってヨリちゃんが共有部分の掃除してくれるでしょ? おれは台所、ヨリちゃんはそのほかの掃除! ルームシェアだからそれくらいのざっくりでいいよ」
「問題が出たらすぐに話し合いするからな? あとなんでこの前、七色のパンツが風呂場に干されてたんだ」
「室内乾燥機のレベルを知りたくて、試しに溜まってたパンツ干した!」
おい、待て。
依里は問わねばならない事がある、と何とかひっぱたきたくなった手を押さえて問いかけた。
「お前、何日洗っていないパンツを放置した」
「……」
ぱちくり、と晴美は目を瞬かせた後、視線を明後日の方向にやり、考え込み始めた。
「えーと……」
「聞いた私が馬鹿だった。晴美、今すぐに、部屋にでも溜めてる洗い物全部もってこい!!」
幼馴染は無頓着な所は極めて無頓着な性根で、洗濯物くらい直ぐにため込んでしまう。
さらに言えば忘れる。洗濯物の存在をすかっと忘れ、何かのはずみで思い出した時に、まとめて洗ったりする奴である。
ポケットにティッシュを入れていた事を忘れ、洗濯の際に大惨事になった事など数知れず、と依里は晴美の弟たちから、聞いていた。
そんなわけで、依里が力強く言うと、相手は立ち上がり、そそくさと自室に戻り、何日溜めているかわからない洗濯物を持ってきた。
それゆえ、依里はこいつは忘れる生き物だった、と改めて思い、真顔で問いかけた。
「晴美……」
「ん?」
「ランドリーバスケット、買おう。二人分。同居人が洗濯物をため込むとか、悪いが私は我慢できない。お前が食事を用意する事にこだわるんだったら、洗濯物は任せろ」
「ヨリちゃんおれのパンツの洗濯大丈夫なの?」
「仕方ないだろ。それに見えるところに置いておいたら、お前は自分で洗濯機使う時もあるだろ、実際仕事用のコックコートは念入りに洗濯しているんだから」
「コックコートの洗濯は忘れないんだよね」
そのついでに自分の服の洗濯もしろ、と言いかけて、それが出来たらこいつは苦労しないな、と依里は溜息をついた。
溜息をつき、スマホでランドリーバスケットを調べようとした時、彼女の目はスケジュールメモの方に向い、ちょうど尻ポケットからスマホを取り出した晴美に、思い出した事を問いかけた。
「晴美は今年年末は休み取るんだろ、クリスマスあたりから。予定どうなってんの」
「23から25にかけてはイギリスにご用事。26から実家に帰って、三が日ごろごろして、4に帰る事になるかな!」
「イギリス? なんで」
「おれホームスティしていたのイギリスで、その頃にお世話になったグランマとかグランパとか、年下なのにお兄ちゃんみたいなジョージとかに、会いに行くんだよ。あと仕事」
「イギリスの仕事って何だよ……」
「昔にやっちゃった事の続きかな」
会わなかった六年間の間の事件などは、何も知らないようなものだな、消息くらいは聞いていたけれど、と依里は思ったが、話さないなら大した事じゃないのだろう。
喋りたい事だったら、こちらが言わなくてもどんどん喋るやつなので、聞かなくてもいいだろう。
長年の付き合いであるがゆえに判断し、依里はスマホのショッピングサイトを回る事にした。
依里はなんでも使えればいいが、晴美はこだわりが強いので、候補をいくつか挙げて、いい奴にしよう。値段は折版だ。
そんな事を考えた後、ついでに問いかける。
「どっかで誰かと会う予定は」
「ないよ! やだなあヨリちゃん、おれクリスマスあたりに誰かと会う予定を作る位だったら、仕事先に頭からつっこんで働くよ! おれクリスマスの忙しさ大好き! 特別感あってさ!」
「……で、26に燃料切れ起こして倒れるのまで様式美なんだろ」
「林君が26に日付が変わったら、おれの事強制的にホテルの仮眠室にぶち込むのまで様式美だよ!」
あ、でも林君もう一緒じゃないか、それに今年はたくさん有給消化するから違うね!
なんて笑い出した相手を見て、こいつどんだけまっくろくろすけに働かされてたんだ、そしてそれが当たり前だという風に洗脳されてたんだ、と思ったが、どうしたって幼馴染に早死にしてほしいとは思わないので、こう言った。
「自分の体は大事にしろよ、幼馴染にさっさと死なれるのは後味が悪い」
晴美はそれを聞いて、ばっとスマホから顔を上げた。
そして依里をまじまじと眺めて、ぱちんぱちんと睫毛の長いオリエンタルな色気を持った瞳を瞬かせて、やや肌色の黒い頬をわずかに赤くして、問いかけた。
「ヨリちゃん、おれのこと、そんなに好き?」
「嫌いなやつとルームシェアする聖人じゃない」
依里の方はスマホの画面を眺め、どれならいいランドリーバスケットだ、と考えていて、そんな幼馴染の表情など欠片も見ていなかったが、返事を聞き、彼女の幼馴染は緩んだ口元でこう言った。
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