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第77話〜〝最強〟VS〝最強〟
しおりを挟む守護神たちのチカラで、星光団は完全復活したんだ——!
「……へっ、みんなが祈ってくれたおかげだぜ。ありがとよ! ……さあ、行くぞ‼︎」
ボクは炎のオーラに包まれながらじっとボクらの様子を見ているライムに、剣を向けた。
まずは、ステータス分析だ。
悔恨と憤怒の業火 ライム 三毛♀Lv.200
魔神ネコ
属性……火、陰
体力 9999/9999
魔力 8720/8720
攻撃力 9999
防御力 9999
敏捷性 9999
耐性……全属性
弱点……無し
必殺……
イラプション
コピー
転身封印光線
超必殺……
エクスプロージョン
「ソールさん、みんな! 気を付けてくれ! ステータスの数値がほぼ〝カンスト〟してやがる。こっちも全力で臨まなきゃ、即ゲームオーバーだ!」
「……ああ。こっちも戦力は揃ったんだ。絶対、負けない! ここで決着をつけ、ネズミたちの世界をニャンバリアンの支配から解放するんだ。行くぞ、みんな!」
「おう‼︎」
星光団のみんなは身構え、戦闘態勢に入った。
——そうだ、ボク自身のステータスも見ておこう。
力を授かりし暁闇の勇者 覚醒ゴマ 白黒♂ Lv.200
勇者
属性……陰、陽
体力 9999/9999
魔力 9999/9999
攻撃力 9999
防御力 9999
敏捷性 9155
魔法力 9999
耐性……全属性、即死
弱点……無し
必殺……
ギガ・ダークブレイク
ホワイト・バーン
アビスシュトローム
エクスプロージョン
デス・アースクエイク
フルムーン・ヒール
ブラック・ホール
超必殺……
ギガ・ダークブラスト
ステータスがカンストしてるってのは、ボクも同じだった。守護神の力……、半端ねえ。
ついに、最終決戦が始まる————!
♢
ライムは再びじっと、ボクらの様子を見始めた。まるでこっちの態勢が整うのを待っているかのようだった。
「覚悟しやがれ、ライム!」
ボクが突撃を始めると同時に、ライムも動き出し、巨大な火炎弾をぶつけてきた‼︎
「そんな攻撃、屁でもねえよ! 食らえ、ギガ・ダークブレイク‼︎」
正直、ライムと対等に渡り合えるのはボクしかいねえ。言っちゃ悪りいがソールさんたちは、ボクの補助役くらいだと思ってる。
つまり、ボクがやられちまったら、負け確定だ。
「ふんぬ‼︎」
ガキン‼︎ という音と共に、ライムは太い腕でボクの一撃を受け止めた。
ニヤリと笑うライム。ボクは、嫌な予感がした。
「気をつけろ! ゴマくん‼︎」
ライムはその巨体で高く飛び上がり、剣を抜き、叫んだ。
「ギガ・ダークブレイク‼︎」
……何だと⁉︎
ライムは闇に包まれた剣で、ボクらがいる場所を水平に薙ぎ払った。
「ぐわぁああああ‼︎」
「きゃああああああ‼︎」
ソールさんたちは、一瞬で壁際まで吹き飛ばされる。
「バカな‼︎ ボクの……ボクの技を、コピーしやがっただと⁉︎」
ボクの必殺技、ギガ・ダークブレイクをパクりやがった。しかも、威力が数倍、跳ね上がってやがる……!
ソールさんたちはすぐに態勢を立て直し、反撃しようとしている。
「クソ! なら、総攻撃だ。必殺剣・ライジングサン!」
「マジック・バレット‼︎」
「氷遁の術‼︎」
「フレイムブレード‼︎」
「ニャリバー・ランページレーザーや!」
ボクは叫んだ。
「待ってくれ! 危ないぞ‼︎」
ソールさんたちの総攻撃が、激しい閃光と共にライムに直撃する。——が、炎のオーラに全て吸収されていく。
ライムは宙に飛び立ち、叫んだ。
「……必殺剣・ライジングサン‼︎」
ライムの持つ剣が金色に光り輝き、ソールさんを直撃する——‼︎
「うわああああああ‼︎」
のたうち回るソールさん。ほとんど即死級の一撃。
ヴィーナスさんがすぐに回復魔法をかけたおかげで、何とか助かったようだ。だが……
「……マジック・バレット‼︎ 氷遁の術! フレイムブレード‼︎」
ライムは立て続けに、星光団のメンバーの必殺技を数倍の威力に増幅して繰り出す。
その凄まじい技の数々は、壁を抉りながら繰り返し反射し、守護神のバリアを突き破り、ボクらに次々と襲いかかった。
「ヴィーナス! 防いでくれ‼︎」
「無理よ‼︎ ああああああ‼︎」
ライムは、笑みを浮かべながら剣をかざす。
「ニャリバー・ランページレーザー‼︎」
剣がギラリと光ると、ほとんど即死級の威力の金色に輝くレーザーが放たれ、反射を繰り返して暴れ回り始めた。
「あかん! ウチの技、こんなエゲツない技やったんか! いやあああ‼︎」
「スピカ、ボクについて来い!」
ボクはスピカの手を掴むと、壁を蹴り、岩を壊し、レーザーを避けて走り回った。
一瞬、ソールさんたちが地面に倒れ伏しているのが見えた。……頼む、もう一度立ち上がってくれ、みんな!
「あかん、そっちは!」
——目の前の足場が無くなり、燃え盛る火の海に真っ逆さまに落ちるボクとスピカ。
「はっ……! クソ、スピカ‼︎ ボクを足蹴にして崖に飛び移れ‼︎」
「アホ‼︎ そんな事出来るわけないやんかああああ‼︎」
クソ……! スピカは、絶対死なせねえ‼︎
「助けてくれ、ミランダァァアアーー‼︎」
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