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花火の結果

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「じゃあ、次。貴方は?」
「わしらは、全員が歳をとってしまって、口減らしに村や里を出されたり、自ら出てきたりした者達が一緒に暮らしてきたんじゃ。歩けるが、この長距離は………。オーガであるわしがここまで来た。」
「分かりました。明日、迎えに行きましょう。オーガ達が背負ってくれると思います。大丈夫ですよ。」
「ありがたい。感謝する。」

「最後の貴方。教えてください。」
「はい。私達は食べ物がなく、もぅ動く事さえ出来ません。残っていた食べ物を私に全て持たせてくれ、最後の希望としてここまで来ました。必ず助けを呼んで来るからと出て来ましたが、私だけでも助けようとしてくれたんだと思います……。うっ、うっ……。」
「分かりました。これも朝一で行きましょう!もぅ夜遅いですし、今から動くのは危ないです。気持ちはわかりますが今日は、もぅ休んでください。ルイ君、ルイ君のお父さん、公民館に案内よろしく!!私は、明日の準備をしてくる。」
「分かった!」
「陽菜、俺達も後から手伝いに行く。」
「うん、ありがとう!」

 ライルさんの所に行き、病気の事を話す。薬草や薬を出来るだけ集めて車に積んでおくと言ってくれた。
 食料の方は、別の車に大量にゼリー飲料や、経口補水液などをリュックに詰めて積んでおく。ひたすらリュックとゼリー飲料を出していたらルイ君達が来て、リュックに詰めてくれた。
 避難所に行き、皆んな無事に布団が行き渡った事を確認して、明日の朝救助に向かう事を出会う人達に伝え、来れる人達に声をかけてもらった。
 
 私も早く帰って寝よう……。スマホを見ると、もぅ23:30。朝早く起きなきゃ!!

 4時半にセットした目覚ましで、なんとか起きて、外に出る。
 5時になると皆んな集まってくれる。
 ダイルさんにお願いして、ハルー村に来た人達を空いてる家、中間の村やオーガの里の空いている家や旅館などに少しづつでいいので分かれてもらえるようにした。
 全く足りないだろうから、その人達には待ってもらうしかない。
 
 ワーガがオーガの里からも、中間の村からも応援を沢山連れて来てくれた。バスやら車に乗って続々と到着する。
 お年寄りの人達は、オーガが中心になって迎えに行ってもらう。リーダーのおじいさんが道案内だ。
 ルールのおばあちゃんとおじいちゃん、エルフを中心にして私も一緒に病気の人達を助けに行く。
 食べ物を持って行くのは、オーガに荷物を担いでもらい、エルフの人達が食べ物を配ってくれる事になった。
 もちろん、行ける所まで車やバスを使って少しでも早く進みたい。

 準備が出来た所から出発。それぞれのリーダーを乗せて道案内してもらいながら進む。
 他のリーダー達は、数名づつで自分の里や村に向かって迎えに行ってもらった。
 ワーガが沢山連れてきてくれて本当に助かった。
 夏祭りで仕事が出来ていないから全員は、無理だったが出来るだけ集めてくれたようだ。
 
 山に入るギリギリまで車で行き、オーガ達が私達を背負って走ってくれる。これで、かなり早く着く。
 
「この先だ!!あと少し!」
 リーダーの男の子が叫んだ。狼人族だと言っていた。
 
 車の中で、症状を聞いて検索する。多分、溶連菌だ。猩紅熱とも言われていて、昔だと死んでしまう事もある病気。私も子どもの頃かかったことがあった。
 抗生物質で治すと書いてあり、薬を検索して出す。
 ルールのおばあちゃんも、病気は知っているけど、熱を下げたり、栄養を摂るしか治療法が無かったようだ。この世界に抗生物質はないから仕方ない。
 治る人もいれば、亡くなる人もいるそうだ。
 医療用手袋と、マスク、防護服も着て村に入る。
 とりあえず、水分をとってもらい抗生物質を飲んでもらう。どれほどの効き目か分からないから、子ども用を大人にも飲んでもらう。
 熱の高い人には解熱剤も飲んでもらい、オーガ達に背負って車まで運んでもらった。
 何往復かして、全員車に乗せて中間の村とハルー村の間くらいに、病院を出して寝かせていく。
 病院の近くに寝泊まり用のシェアハウスも出して、防護服や手袋、マスク、抗生物質、解熱剤、ゼリー飲料やお粥なども沢山出して、エルフの皆さんに後は任せる。

 急いでシャワーを浴びて、着替えハルー村に戻ってみると、人で溢れていた。
 大急ぎで、家を出して食べ物も大量に出していく。
 中間の村にもオーガの里にもバスで向かってくれてると聞き、ワーガと一緒に追いかける。
 中間の村の周りにもアパートに、住宅、家、シェアハウスと沢山出して、足りなければ旅館を使ってもらうようにお願いした。

 中間の村からオーガの里の途中にもひたすら家を出しておいて、後から畑や果樹園も作る予定だ。
 このハルー村とオーガの里までの道沿いが全部村になりそうだ。
 あちこちに家を出しながら進み、オーガの里に到着。
 オーガの里にも家を沢山出しておく。アパートや、住宅、シェアハウス。足りなければ、避難所を使ってもらおう。そして忘れちゃダメなのが大量の食料!!これでもか!!と出しておいた。


 そのまま帰りながら、中間の村からハルー村の間にも家を出しながら進んだ。
 帰りに、病院に寄って様子を聞いたが、少し落ち着いてきて、お粥が食べれるようになった人が増えてきた。
 子どもの分量の薬でも、今まで無かった薬だからか、しっかり効果があったようだ。
 助けを求めて来た狼人族の男の子リュウタが、泣きながら御礼を言ってくれる。リュウタの妹や母親も病気にかかっていた。
 とても不安で心配してたようだ。
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