上 下
3 / 185

3.家

しおりを挟む
「こんな所で生活したくないです!そんなショボい魔力いりません。今すぐ装置直してくださいよ!!」
 冗談じゃない!食料不足で生活水準がとても低く、風邪で死ぬくらいだから衛生的にも酷い状態だろう。虫も多そうだし、魔物なんかに襲われたりしたら最悪だ!!小説の転生やらする主人公は喜んだりしていていたが、私は嫌だ!虫も嫌いだし、スマホがなきゃ生きていけない!お風呂も毎日入りたい!トイレも水洗じゃなきゃ嫌だ!!何の肉か分からないような物は食べたくないし、ジャンクフードだってカップ麺だってたまには食べたい!!とぶつぶつ文句を言いながらジトーっとした目で睨んでいたら、自称神様が焦り出した!
「あっ、もっもちろん装置を直すよう努力はする。それに、君をこの原っぱに置き去りにする訳ではない。ほれ、あれじゃ、特別に沢山の希望を聞いてできるだけ叶える予定じゃぞ!どう頑張っても装置を直すのに30年以上はかかる。直るかどーかも………。そうじゃ!君には魔力を沢山付けよう、そして魔力を増やす事も出来るようにしよう。そうじゃなぁ、その魔力で地球にあった物ならなんでも出せるようにしよう!魔力1で100円くらいの物が出せるから1日30魔力でどうじゃ??努力次第で無限に魔力が増やせるようにしよう。」
 チラッと伺うように見ながら提案される。ゔーん、まぁそれでいいかな。どーせ帰れないんだし、生活しやすいように他に何が必要だろう?
「あっ、ここに家を建ててください。もちろん水洗トイレ、ウォシュレット付き!キッチンも!ベットに家具も電気も!後はスマホが使えるようにしてください!もちろん通話は出来ないでしょうが検索が出来るようにしてください!!」
 それから他に何かあったかなぁ??と考えていると
「結構、希望あるんじゃな。……まぁ仕方ない出来る事は何でもしよう。家は、了解じゃ、家具も電気もスマホもなんとかしよう。スマホの電池は減らないようにして、検索は一回に1魔力必要な事にしよう。電気は、ソーラーパネルを付けて使えるようにして、……」
 ぶつぶつ言いながら杖を振ると、可愛らしい家が野原の真ん中にポツンと建っていた。中に入ると、トイレも水洗!風呂もキッチンも寝室にベットや机、椅子など必要な物が全てあった。家はしっかりした作りで木も使ってあるけど、外壁は頑丈なレンガのような見た目の壁になっていて、魔物が体当たりしても大丈夫そうだ。
「スマホは、わしとだけ通話出来るようにしておいた。10回だけ通話出来るぞ。わしからもかける事があるかもしれんが、それは10回には入らん。他に何か聞きたい事はあるか?」
「んー、魔力を増やす方法は?」
「それは、魔物を倒す事じゃ。魔物と言っても虫の魔物やらもおるから、心配せずとも大丈夫じゃ。後は、体を鍛えたり、作物を育てたりする事でも魔力は増えるぞ。」
「このキッチンの水は飲めますか?」
「もちろんじゃ!飲めるし、水道代も電気代もかからんぞ!ここから、少し東の方へ行くと川があるから、そこで洗濯も出来るし、川の水も飲める。食器や調理道具などは一応揃えておいたが、必要な物があれば魔力と交換すればいい。」
「魔力の使い方が分からないんですが?」
「おぉ、そうじゃな。まず目を閉じて『魔力』と言うのじゃ。そして目を開ければ今の魔力量が数字で出てくる。次にもう一度目を閉じて欲しい物を思い浮かべて、『チェンジ』と言うと出てくるぞ!魔力は使わなければ次の日に残りがプラスされるようになっておる。ここにこの世界の説明書があるので、読んでみるといいぞ。では、そろそろわしは行く。達者でな~!」
 スーッと姿が消えていく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ドン引きするくらいエッチなわたしに年下の彼ができました

中七七三
恋愛
わたしっておかしいの? 小さいころからエッチなことが大好きだった。 そして、小学校のときに起こしてしまった事件。 「アナタ! 女の子なのになにしてるの!」 その母親の言葉が大人になっても頭から離れない。 エッチじゃいけないの? でも、エッチは大好きなのに。 それでも…… わたしは、男の人と付き合えない―― だって、男の人がドン引きするぐらい エッチだったから。 嫌われるのが怖いから。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜

霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」 回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。 フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。 しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを…… 途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。 フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。 フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった…… これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である! (160話で完結予定) 元タイトル 「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

【完結】存在を消された『名無し』の私は、姫である双子の姉の代わりに隣国の狼王に嫁ぐことになりました。

蜜柑
恋愛
ルピア王国では双子は不吉な存在とされていた。姫リーゼロッテの双子の妹として生まれた少女は、名前を与えられず、存在を消され城の片隅で”口無し”と呼ばれながら下働きをしていた。一方、隣国テネス王国では、奴隷として扱われていた獣人族が反乱を起こし、王国を乗っ取った。その反乱王の狼族の王は、友好の証としてリーゼロッテを妻とするようにルピア王国に求めた。野蛮と噂される彼に嫁がせたくない国王は、「いない存在」である双子の妹を代わりに差し出すことにした。代わりに嫁いだ彼女は「リズ」と呼ばれ、隣国で生活するうちに本来の自分を取り戻していく。

【R18】幼馴染の魔王と勇者が、当然のようにいちゃいちゃして幸せになる話

みやび
恋愛
タイトル通りのエロ小説です。 ほかのエロ小説は「タイトル通りのエロ小説シリーズ」まで

二人静

幻夜
BL
    せつなめ三角関係 “ 死がふたりを分かつまで ” 互いを唯一無二に必要とする焔のような愛を垣間みたい方いらっしゃいませ・・・ あわせて歴史(曲解)創作の長編BLですが 事前知識なしで もちろんだいじょぶです 必要なときはその時々で補足をいれてまいります そして武闘集団『新選組』の面々なだけに 受けも攻めも男前です 江戸時代の(現代ではまだまだ足りない)男色にたいする積極的な価値観、 こと武家社会においては男色こそ自由恋愛の場であったことに触発された、 新選組の男前達をこよなく愛する作者による、偏愛に満ちあふれた“創作” ですので、 彼らの関係性は史実とは一切無関係でございます。その点を何卒お留め置きくださいませ。 同僚 × 同僚 (メインCP 沖田×斎藤) ☆親友未満はじまり  食えない男の代名詞みたいな攻めに、   はじめはひたすら振り回される受け(でも強気・・) &  年下 × 兄貴分/上司 (沖田×土方) ☆恋仲はじまり   弟分にベタ惚れでちょっとむくわれない健気な受け 戯れてることも多いですが、いちおう、きほん切なめシリアスベースです ※いずれR18展開になるため、はじめから指定してあります        ********************** 本小説での紹介事項 新選組・・・江戸時代幕末期の京都で活躍した、幕府側最強の剣客集団。       例外はあるものの、『局を脱するを許さず』が法度。       『士道に背きまじきこと』『違反した者は切腹』が大前提の、鉄の掟をもつ。 沖田総司・・・新選組一番隊組長(23) 当時は火の見櫓状態な五尺九寸(約一七八) 色黒で眼光鋭く肩の張り上がった筋骨型 斎藤一・・・新選組三番隊組長(21) 整って映える長身の五尺七寸(約一七三) やや色白ですらりとした肉体美の涼やかな美丈夫 土方歳三・・・新選組副長(30) 美しく均等のとれた背丈の五尺五寸(約一六七) 色白で役者のように優美な美男子 ※斎藤一に関しては実際には五番隊組長とされますが  ここでは通説となっている西村兼文の始末記に沿っています。 **********************

今更愛を告げられましても契約結婚は終わりでしょう?

SKYTRICK
BL
冷酷無慈悲な戦争狂α×虐げられてきたΩ令息 ユリアン・マルトリッツ(18)は男爵の父に命じられ、国で最も恐れられる冷酷無慈悲な軍人、ロドリック・エデル公爵(27)と結婚することになる。若く偉大な軍人のロドリック公爵にこれまで貴族たちが結婚を申し入れなかったのは、彼に関する噂にあった。ロドリックの顔は醜悪で性癖も異常、逆らえばすぐに殺されてしまう…。 そんなロドリックが結婚を申し入れたのがユリアン・マルトリッツだった。 しかしユリアンもまた、魔性の遊び人として名高い。 それは弟のアルノーの影響で、よなよな男達を誑かす弟の汚名を着せられた兄のユリアンは、父の命令により着の身着のままで公爵邸にやってくる。 そこでロドリックに突きつけられたのは、《契約結婚》の条件だった。 一、契約期間は二年。 二、互いの生活には干渉しない——…… 『俺たちの間に愛は必要ない』 ロドリックの冷たい言葉にも、ユリアンは歓喜せざるを得なかった。 なぜなら結婚の条件は、ユリアンの夢を叶えるものだったからだ。 ☆感想、ブクマなどとても励みになります!

もしも○○だったら~らぶえっちシリーズ

中村 心響
恋愛
もしもシリーズと題しまして、オリジナル作品の二次創作。ファンサービスで書いた"もしも、あのキャラとこのキャラがこうだったら~"など、本編では有り得ない夢の妄想短編ストーリーの総集編となっております。 ※ 作品 「男装バレてイケメンに~」 「灼熱の砂丘」 「イケメンはずんどうぽっちゃり…」 こちらの作品を先にお読みください。 各、作品のファン様へ。 こちらの作品は、ノリと悪ふざけで作者が書き散らした、らぶえっちだらけの物語りとなっております。 故に、本作品のイメージが崩れた!とか。 あのキャラにこんなことさせないで!とか。 その他諸々の苦情は一切受け付けておりません。(。ᵕᴗᵕ。)

妖しさんたちは無駄に美形揃いでした。

来栖もよもよ&来栖もよりーぬ
恋愛
料理のセンスは0だが美味しいモノを食べるのが大好きなOL、神崎菜乃葉(かんざきなのは)(27)。 恋人に振られた原因が「感情のドライさ」というほど無表情なタイプだが、表情筋が死にかけているだけで人並みな感情はある。だが、確かに物事に余り動じないタイプではあった。 菜乃葉はランチで麻婆豆腐を食べようと中華料理屋に入った途端に躓いて異世界へ。 その国の王である十尾狐の常盤(ときわ)が、「もう扉が閉まったため来年の異界開きまで待て」と言うので諦めてひとまずお世話になる事になるが、いつの間にか隣の国との揉め事に巻き込まれていく。 長生きし過ぎて恋愛感情を忘れかけてる王と、真面目で無表情なクールビューティーがくっつくまでのお話。

処理中です...